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10ヶ月の赤ちゃんもイジメる者を嫌い、イジメられた者に寄り添う。思いやり(エンパシー)は私たちの本能だ。

「弱い立場に人に寄り添う」
とても大人な優しい態度ですよね。

でも私たちは実は言葉も話せない
赤ちゃんの頃からそんな気持ちを
もっていたのです。

2013年、発達心理学者
鹿子木 康弘らの研究チームは
面白い実験をしました。

10ヶ月のお子さん24名に
図形のアニメーションを見せます。

画面の中の図形は
次の3つの動きをします。

Aの図形(加害者) 
Bの図形を妨げて攻撃する

Bの図形(被害者)
Aの図形に一方的に攻撃される

Cの図形(中立者) 
A・Bの図形と関わらず独自に動く

そのあとにアニメーションにでてきた
A~Cの図形の実物を2つずつならべて
赤ちゃんがどちらに手を伸ばすかを調べました。

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結果は面白いものでした。

■ 攻撃したAの図形と中立的なCの図形をならべると

12人中10人が中立的なCの図形に
手を伸ばしました。

■ 被害を受けたBの図形と中立的なCの図形をならべると

12人中10人が被害を受けたBの図形に
手を伸ばしました。

結果は一目瞭然でした。

赤ちゃんは被害を受けた図形を好み
被害を加えた図形を避けたのです。

霊長類行動研究の世界的権威
フランス・ドゥ・ヴァール博士によれば
霊長類は苦痛を受けた他者をみると
視線をおくったり接近したりする
「プレコンサーン(先入観)」
という習性があるそうです。

「他人の苦痛を見たら、そこに行って接触したくなる」
それは私たち人間がもつ本能的な能力なのです。

人は本来は人に優しい。
この事実を知ることで私たちは
より希望をもって生きていくことができます。

本日もお読みいただき
ありがとうございました。

寄り添いはカウンセリングの基本です。
つまりカウンセリングは誰でも必要であり
また誰でもできるものなのです。
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