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財政政策というのは?

前回の記事で
銀行が国債を購入する過程によって、
政府の財政支出が
国民預金の創造、
貨幣供給量の増加をもたらしている
ということを説明しました。

つまり、
財政赤字の拡大は
貨幣供給量を増やしているわけです。

デフレのときには、
金融政策はうまく機能しないのでした。

量的緩和政策をしても、
民間に需要がなければ、
借りてくれない。

その場合は、
貨幣供給量の増加には
なりません。

水を飲みたくない馬を
水辺に連れて行っても、
飲んでくれない!
みたいな感じですね。

ただ、
財政赤字を拡大すれば、
貨幣供給量は増加します。

つまり、
財政政策が、
金融政策として
機能しているわけです。

となると、
デフレから抜け出すためには、
貨幣供給量を増加させる必要があり、
そのためには、
財政赤字の拡大ということになるのです。

『景気が悪いときには、
国はしっかり赤字を出さないと!』
というと、
何か一般的な観念とは
異なるような印象を感じますよね。

ただ、
貨幣の発生過程である
信用貨幣論を知っていれば、
正しい考え方であることが
わかります。

何しろ、
そもそも貨幣は
負債の一種であるからです。

世の中に貨幣を増やすためには
負債を増やす必要があります。

実際の市場で
負債を発生させうるのは
民間と政府が考えられます。

ただ、
デフレ下の中で、
民間企業が、
『よし!積極的にお金を借りて工場などを作るぞ!』
などと負債を増やすことは難しいです。

だからこそ、
民間企業の代わりに
政府が負債を増やせば、
貨幣供給量は増えます。

貨幣は、
負債を返済することで
消滅します。

となれば、
政府が財政赤字を減らそうとすると
どうなるでしょうか???


・・・


・・・


・・・

そうです!
政府が財政赤字を減らそうとすると
貨幣供給量が減り、
デフレが悪化してしまうんです。

なのに、
平成の日本では、
消費増税や
歳出削減などを含めた
財政健全化に励んでいたわけです。

これらは、
インフレ時にやる対応で、
デフレ化には逆効果。
脱却できないのも
無理もないのかなと感じます。

次回もお楽しみに!

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