見出し画像

老後2000万円という、不足額だけが先行する問題点って?

預貯金だけで大丈夫なのか? 

まず、
・増える資産
・増えない資産
に分けて考える必要があります。

現預金は現在はなかなか増えません。

対して
株式や投信は長い間には増えていきます。

日本の現状としては
現預金の割合が多く、
対して投資資産が少ないことが報告されています。

年金などにも投資タイプは含まれていますが、
ここでは単純に投資信託と株式等を投資資産とします。

そうすると
日本は現預金の割合が突出しており、
米国や欧州と比べると、
15%から30%くらい高いです。

高額資産家ほど
株式や投信の割合が大きいこともあり、
中央値で考えると、
さらに投資が少なくて現預金ばかりの方が
多いと言えそうです。

現預金は増えずに、
物価の上昇分である
インフレ分だけ減っていく。

日本の方は
ほとんどが現預金の資産構成で、
定年後を迎えるわけです。

これはなかなか
まずい状況と言われています。

実際に、
賃金などが上昇し続けていれば、
良いのですが、
物価などの影響を反映した
実質平均賃金は1997年がピークとなっており
そこからは減少の一方を
たどっているのが現状です。

70代の方の世帯での
保有金融資産の中央値は1,000万円と
されています。

しかし減っていくばかりの
資産だと考えると心もとないです。

ここで重要なポイントとして、
額があることも大切かもしれませんが、
精神的に安心できる状況を
構築するということです。

大雑把すぎるので、
少し細かく書いていきたいと思います。

池、泉どちらが良さそう?

池と泉に例えるとわかりやすいので、
説明したいと思います!

・池は水が貯まっていますが、
 使っていけばなくなります。
 他にも水面が蒸発したり底から染み出したりするため
 時間とともに減る一方です。

これは、
インフレでお金の価値が減るのと似ています。

・泉は毎秒少しずつ水が湧き出ています。
 真夏に雨がふらない状態でも地下の水脈から湧き出してきます。

これは、
上記の預貯金と金融投資の関係性で考えると、
日本人は池に水を溜めることに熱心でしたが、
泉を持とうとはしなかったということです。

ただ、
この話と投資では異なる点があります。

それは、
投資資産という泉は
湧き出てくる水の量が一定ではなくて、
年ごとに増える魔法の泉なんです。

それが、
複利効果になります。
そういうようにイメージしてもらうと
泉を少し持ってみたいなあと
なる方も多いのではないでしょうか?

理論的には、
池は当面必要な水があればよくて、
逆に泉はたくさんあるほど効率がいいわけです。

泉は増える資産なら、
不動産投資でも株式でも何でも良いですが、
多くの方ができて再現性が高いとされている
株式インデックス長期投資をおすすめされています。

復習:投資信託って?

投資信託は、
一言で言えば多くの個人投資家から集めた
お金を1つの大きな資金としてまとめて、
運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、
その運用成果が投資家それぞれの
投資額に応じて分配される仕組みの金融商品になります。

集めた資金をどのような対象に投資するかについては、
投資信託ごとの運用方針に基づき専門家が行います。

欧米では家も価値が増える資産

欧米で現預金が少ない
もう1つの理由の理由もあります。

それは現預金で置いておくなら、
家を買った方がいいという事情です。

米国の家は
中古でも値段が上がり続けるためです。

日本のように新築が喜ばれるという文化はなくて、
むしろ手入れのいい古い物件は
新築よりも高く取引されます。

日本と外国の違いの一つの要素として
日本は地震が多い国のため、
耐震強度などが重要視されやすいという
ことも指摘されていますね。

住宅ローンの金利も高いため、
現預金があるなら頭金にして
家を買うのも立派な投資・資産運用になります。

一方で、日本では
東京などの大都市の一部のマンションなら
価値が上がりますが、
一般には年ごとに価値が下がっていくことから、
増える資産とは言えません。

新築を好む国民性もあるでしょう。

そのように聞くと
米国はいいなと感じられる人もいますが、
・日本は今では物価が安く
・治安が良く
・食べ物がおいしく
・人々が親切
とされ、
世界的に住みやすいことで知られています。

資産運用さえ
きちんと行うと
日本に住むことはメリットも多いです。

コーヒーブレイク:日本の預貯金が多い他の要素

日本人が預貯金だけが
メインでも困らなかったのは
他の条件が重なった上でのまれな状況だったと
言われています。

その条件としては、

(1)日本ではオイルショック期以降は物価が安定していた
(2)賦課方式の年金制度で掛金を払う人がもらう人より多かった
(3)平均寿命が現在よりも短かった

ことが挙げられます。

平均寿命の延びは
とても大きくリタイア生活の年数は
以前の10年ちょっとから
これからは2倍以上に増えてきます。

リタイア後の環境が
変わっているのに以前と同じように
現預金中心の資産運用では
将来困る人が多くなるのは必然です。

趣味で投資をする時代から
日本人全員が投資・資産運用が
必須になる時代になったために
国をあげて投資制度の拡充などが
図られているわけです。

老後資産の不足金額ばかりが注目される日本

リタイア後は
2,000万円が必要であることが
2019年のレポートより問題になりましたが、
その不足金額だけが注目されて
中身に関心がない無関心さも
大きな問題点と感じています。

同じ2,000万円でも
減っていく2,000万円と
増えていく2,000万円では全く違うからです。

10年後には
現預金はやはり2,000万円のままですが、
適正に投資された資産は3,000万円以上に
増えている可能性が高いのです。

金額同様内容に注意を払おう

とはいっても、
大きく増える見込みのある資産運用は、
リスクも高いため、
バランスをとることが重要です。

まずは、
自分から進んで
リスクとリターンの関係を
まずしっかりと学ぶ必要があります。

多くの人が、
仕事をしているのは、
生活を行うため、
もっと言えば、
財やサービスを購入するための
使えるお金(所得)を増やすためと言えます。
※やりがいなどもありますが、
大前提として書いてます。

そのために、
多くの時間や労力をかけて、
その業種の知識や技術習得を
行われているわけです。

であれば、
所得を増やすための投資についても
積極的に労力を傾けるのは
至極当然なのではないかなと
私は感じています。

また投資資産と
リスクのない現預金との割合も重要です。

無理のない範囲で
徐々に投資資産を増やしていきましょう。

一緒に学んでいきましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?