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スターウォーズ狂い

ぼくの忘れられない映画の一つ。
それが「スターウォーズ」だ。

もはや説明の必要もない「スペースオペラ」。
そして「親子の絆の物語」。。。


・・・って、
ここで普通は「スターウォーズ」のすばらしさを語っちゃったりするもんなんだけど、いっさい語るつもりはない。

スペースオペラ全盛期

「スターウォーズ」第一作。
公開当時はスペースオペラ映画の全盛期。

「スタートレック」
「スターウォーズ」
「機動戦士ガンダム」
「宇宙戦艦ヤマト」
「銀河鉄道999」
「キャプテンハーロック」
「クラッシャージョウ」
・・・

後半アニメばっかやんけ、なんつーつっこみは受けつけん。
なんせぼくはスペースオペラ系の映画にハマっていた。
中でも衝撃的だったのは「スターウォーズ」だ。

なんといってもその内容・・・

は、もはやうろ覚えである。
いや~、40年以上前なんだぜ~、そりゃそうでしょ。

って、それはそれで衝撃的なんだけれど、そんなことではない。

田舎の映画館でのできごと

その日ぼくは、いそぎあしで映画館にむかった。
町の中では一番大きな映画館。
一番真んど中の、一番ちょ~どいい距離感のイスを陣取るために走った。

この数日前にぼくは、父親に連れられて一度だけ「スターウォーズ」第一作目を見ていた。
あまりの衝撃に「しぶんでもう一度見にいきたい」という思いにかられて走っていた。

朝一に映画館にたどり着いたぼくは、思い描いたとおりのイスに腰かけて目をキラキラさせていた。
ほどなくして、心臓に悪いくらいビビらされるあの音楽のはじまりとともに、ぼくのこころは映画の世界に吸い込まれていった。。。

はじまりとおわり

当時の映画館には「入れ替え」という概念はなく、いちど入ってしまえば何度でも映画を見ることができた。
とうぜんながらぼくは、次の上映をワクワクしながらまっていたのだが・・・

突然、

館内の照明が消され始めた。

そして、なんとそうじのおばちゃんが入ってきて、そうじを始めたではないか!
「え?なんで!?」
気が付くと映画館の中にはぼくひとりしかいない。
おばちゃんも、ぼくには気づいていないらしい。

なんだか気まずくて、忍者のように隠れながら映画館をあとにした。

シブシブ外に出たぼくは衝撃を受けた!

「え!え?!真っ暗?」

たしか朝の9時ごろに映画館についたはず。
いまは・・・
周りを見渡すと大きな掛け時計。
午後8時を指していた。

「なんで?」

意味が分からなかった。
どうやらじぶんは「スターウォーズ」を5~6回転、微動だにせず見続けていたらしい。もはや狂気。

信じられない思いで家に帰ると、当時二人暮らしをしていた祖母にとんでもない勢いで怒られた。
そりゃそうだ、44年前の田舎なんて、夜になれば開いてる店はおろか照明もろくすっぽない。
もちろんスマホも携帯も存在すらしない。
そんな中、小学2年生が朝早くからいなくなったと思ったら、夜遅くに帰ってきたんだから。

そういえば、ばあちゃんが警察に連絡していたとおもう。
たぶん家出したときも・・・世話のかかるガキンチョだったな。
わるぎは一切ないんだ。スマン。

映画の中にはいる

当時のぼくの心境としては
「スターウォーズの中にいたんだ」
っていうくらい、映画に没頭していた。

いま考えると、とんでもない集中力だ。
こども、スゲエ。

おもえば子供のころは、お気に入りのアニメや映画を見るときは、なるべくなんのじゃまも入らない状態で見るようにしていた。
とにかく映画を見るときは映画の中に入りたかった。

それを完全にかなえてくれるのが「映画館」だったのだな。

と、思う。



また、映画を見に行こう。






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