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人がレベルアップする時のふたつのきっかけ[5/16~5/22の日記]

気付けばこの日記もはじめて2か月経ったそうな。万年3日坊主の身としては珍しく続いている。1日5分くらい思ったことをメモしておいて週土曜の朝にまとめるのは、なんだか週末を正しく迎えられているみたいで気持ちがいい。

それでは今週の週報。
(とか言いながら来週から更新しなくなったりして)

5/16(土)

前日の酒を引きずりながら起床。雨も降ってるし今日はひたすらのんびりしようと、ほぼ一日ソファの上から離れずに本を読んだり転寝したりTwitterを眺めたりしていた。

数年前に会ったきりの小中学校の同級生から突然連絡が入る。プチ同窓会(と言っても3人なのだが)をオンラインでやろうとのこと。

聞けば僕が月に一回Facebookに上げている眼鏡屋さんのコラムが気になっているとのこと。なんにせよ声をかけてもらうのはありがたい話。

夜はスピッツのライブ動画を観ながら晩酌。

5/17(日)

朝6時に「にぼし」が起こしに来る。喉をゴロゴロ鳴らして枕元にやってくる。放っておくと、部屋に転がってるゴルフボールで遊び出す。ゴロゴロ×2。

昼間は往復4キロの散歩。近くのスーパーで寿司と冷やし坦々麺とコーラを買って帰る。我ながら組み合わせのセンスのなさに辟易とする。暑さは冷静さを奪う。

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くどうれいんさんの『うたうおばけ』を読み終わる。瑞々しさと才能の眩しさ(語彙力のなさよ)にクラクラした。

誰のエッセイでもそうなのだけど、読むときにはいつも、僕自身眼鏡屋さんで書かせてもらっている手前変な力が入ってしまう。たかだか趣味程度の文章のくせに、妙に張り合おうとしてしまう。

しかしながらここまで鮮やかに才能を見せつけられると、悔しさを通り越して気持ち良く、さらに言えばこの方の文章をもっと多くの人に読んでもらいたいと思う。

くどうさんはまだ20代らしい。それでも子ども頃からひたすら感覚を研ぎ澄ませて感情と言葉に向き合ってきたのがわかる。そういう人の文章は、見ればわかる。そういう積み重ねを出来ることが才能なんだとも。残念ながらと言うべきか、そういうのはわかってしまう。そして時折そんな文章に出会うのは、ひとつの喜びでもある。

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5/18(月)

今日も今日とていろんな人が、SNSで怒りを交えた意見を表明している。意見を表明することはなんら問題はないし、怒りを発露するのだっていい。

でもなぜ今のこの空気感で僕が意見を表明することができないのか?いや、もっと言えば見るのすらしんどいのか?それはおそらく表明に際して「拳を振り上げること」を強要される空気感があるからだ。

つまり、表明する際には二項対立のうちの片方の立ち位置を固定せよ、という暗黙の強制が面倒なのだと思う。そんなシンプルな立ち位置になど立っていることの方が稀なのに。

どの立ち位置からでもない「議論のための発話」が機能しない。どんな意見であってもひとつの立ち位置からの表明と受け入れられしまう空気感がとても面倒に見えてしまう。そもそも、属すことを強制する権利がどこにあるのだろう。

そんなことを考えていたら日が暮れていた。仕事はしっかり進捗している。「にぼし」を愛でて寝ることにしよう。

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5/19(火)

なぜかふと、高校の陸上部時代に、部員全員が一気にレベルが上がるきっかけになった高校2年冬~高校3年春の出来事を振り返ることになった。レベルアップした要因はいくつかあるのだけれど大きくはふたつだったように思う。

高校2年生の新人戦が終わり、そこそこの結果(リレーで都の決勝に残った)が出て、ちょっと欲が出てきた。しかしながら皆目レベルの上げ方が分からなった。

そんな中、その部員の前向きな空気を感じたのか、顧問の粋なはからいで、当時のリレーメンバーが、インターハイ常連校で練習の厳しさは日本で一番とか言われている某高校の冬合宿に参加させてもらうことになった。

この体験がひとつめの要因。

まず事前に送られてき冬合宿の練習メニューを見た瞬間に逃げ出したくなるほどの練習量だったこと、そして行ったら行ったでその高校の生徒全員が猛者過ぎて一気に自信喪失したこと、合宿初日の夜に顧問に「もう帰るか?」と発破をかけられ、全員の目の色が変わったこと。そしてやってみたら案外ついていけたこと。そして合宿を終えてみれば、「あれ。うちらって強くね?と言うか練習ってもっとできるんじゃね?」とか思うくらい自分を追い込むことに恐怖心がなくなったこと、そんな心持ちでチームに戻ったら、なぜかチームメンバーも影響されて、チーム全員の意識がガラリと変わったこと。そんな一連の体験によって全国強豪校と変わらない量の練習が当たり前にできるようになった。

そしてもう一点変わったこと。練習中もしくは記録会などでカメラを回すことを始めたこと。自分のフォームをビデオに撮っては部員全員でチェックして話し合うようにした。そんなことをしていると、不思議と研究熱心になり、結果として練習の効率が上がっていったこと。

このふたつのことから部員全員がレベルアップした。端的に言えば、リレーの記録は今だにその高校の歴代記録であり、その年リレーは関東大会まで行き、僕個人でも関東大会に行った。

人がレベルアップするのはいつ何時も変わらないものだ。テッペンを知り体験することと、そこから自分の立ち位置をしっかり見出し具体的な課題を見つけ続けること。そのために近い人たちとのやりとりを大事にすること

5/20(水)

少しわかってきたのは(一昨日の続き)、何かしらのムーブメントが起きた時に賛成か反対かの立ち位置だけで物事が解決すると思っている人の声がひときわ大きくなっていくことに、僕は「加担したくない」というブレーキをかけさせるのだと思う。

白と黒の間にあるかもしれない「解決策」の道のりを分断するということは、結局人そのものも分断してしまう可能性がある、と僕は思っている。もちろんそうとは言い切れないのだろうけど、僕はそう思ってしまうのだ。なんて弱いメンタルなんだ。でもそうなのだ。仕方ない。

森山直太朗がインスタライブをやった。『最悪な春』という曲を歌った。とても素敵な歌だったので、聴いて歌詞を書き写してみた。もしかしたら違うかもしれない。

『最悪な春』

絵に描いたような空と
空に描いたような絵があって
「どっちの方が素敵」と驚くような陽の光
見つけた頃に忘れちゃう

音を消したテレビが
止まって見えるようなことがあって
ドクダミを摘んだら お茶にして飲もうか
それは誰の提案?

卒業式もなくなった
全米が泣いたロードショー

最悪な、な、な、なのになぜ
お腹ばっかり減るんだろう
最悪な、な、な、春のせいさ
虞美人草が揺れている

人のいなくなったカフェの
なんも面白くない本だって
ないってことはないんだし
それだけじゃない白と黒
寄らないように混ざり合う

放っておいてくれないか
待ち焦がれているNEW DAYS

最悪な、な、な、なんてまた
すぐに上から塗り替えられちゃう
最悪な、な、な、春がほら
歩道橋から見つめてる

どこからどう見ても
どこをどう切っても
これはきっと最悪な春
最悪なこの春をずっと
僕は 僕らは 忘れないだろう


5/21(木)

同世代の友人3人でオンライン飲み会。近況を話し合いながら、年齢とともに発信にかけるエネルギーが落ちていきているという話になって、その大きな理由のひとつが自分の発言を「棚に上げられなくなった」ということだった。

年齢を重ねるほどにやるべきことが増え、その都度理想と現実を思い知る機会が増えてくる。だからパッと思いつくきれいな理想やわかりやすい手法は、賛同されやすい反面「いや、お前がそれ言うの?」というブーメランを自らしてしまうようになるということだ

が故に、思ったことがあっても二の足を踏んでしまう。とは言え、そもそもそれ以前に「やるべき目の前のこと」が大変でそういった発信をする余裕がない、ということでその場の議論は終わった。

それはそれとして、自分の外側に近い価値観でやっていることが遠い人がいるのはありがたい。たぶん数百回と思ったことだろうけど改めて思った。

5/22(金)

喉に刺さってた小骨のような案件がようやく一区切りついた。一区切りつくばかりか、新しい取り組みまでできることになった。遠くで怖いと思っていたものも足を踏み入れてみると案外そうでもないことがあるように、立ち止まるより動いてしまった方がいいことはあるんだといういい事例だった。とはいえ、いろいろと立ち回っていただいた上長陣の方にほんとに感謝。

ここ最近、新しいアイデアが社内からどんどんと出ている。こんな世の中になっていなければ、関係を持つことはまだまだ先だと思っていた社内の人と意見を交わすことができ、やり始めるのはまだ先だと思っていたことが一気にコトが進み始めている。

このような事態になったことで、ギアがひとつ変わったような、境界線が溶けたような、いろんな方に向いていた矢印やその矢印を揃えることにかけていたエネルギーが、シンプルに「前に進める」矢印に変わり始めているような気運を感じる。

来週から忙しくなる。楽しみだ。

5月22日は「ご夫婦の日」ということで、結婚記念日でもある。明日から10年目に入る。10年、そんな続いているのか。軽い驚きだ。すき焼きを食べてワインを飲んで、ほどほどに酔っ払って気付いたら寝ていた。

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