【論文レビュー】タイでのキャリア・アダプタビリティ尺度研究:Khampirat (2024)
本論文では、Savickas & Porfeli (2012)での国際版キャリア・アダプタビリティ尺度のタイでの実証研究の結果をレポートしています。著者は、620名のタイの大学生を対象とした調査を行っており、対象者の平均年齢は20.33歳です。
タイでの実証研究の背景
タイでの仕事を取り巻く環境は多様であり、変化が激しいと書かれています。そうした中で労働市場における要求水準も多岐に渡り、若年者の失業率の高さが社会的な課題になっているようです。
若年者が、仕事を取り巻く変化や困難に対応し、キャリアを自ら開発するために、大学生がキャリア・アダプタビリティを高めることが重要と考え、著者はタイでの実証研究を行ったとしています。
記述統計
まず24設問の記述統計は以下のとおりです。
20か国以上のCAASの実証研究を見てきましたが、過去一、天井効果が危険な感じのスコアとなっています。大丈夫なのかなーというレベルで高ぶれしています。
モデル適合度
他方、モデル適合度は大変すばらしいスコアになっています。4つの下位尺度・24設問での確認的因子分析を行った結果、RMSEA=0.038、CFI=0.975であったとレポートされています。適合度は良さそうです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?