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【論文レビュー】LMXは何から影響を受け、何に影響するのか?:Dulebohn et al.(2012)

LMXはLeader-Manager eXchangeの略称で、上司と部下の関係性の質を表す概念です。本論文はいわゆるメタ分析論文と呼ばれるもので、LMXに関する先行研究を系統的にレビューしたものになります。要は、何がLMXに影響し(説明変数)、何に対して影響を与え(目的変数)、何が調整するのか(調整変数)、を明らかにしています。

Dulebohn, J. H., Bommer, W. H., Liden, R. C., Brouer, R. L., & Ferris, G. R. (2012). A meta-analysis of antecedents and consequences of leader-member exchange: Integrating the past with an eye toward the future. Journal of management, 38(6), 1715-1759.

全体像

著者たちは、先行研究を基に以下のような仮説的な枠組みを設定して分析しています。

Dulebohn et al.(2012)p.1717

何が影響するか

分析結果は以下のとおりで、当初の仮説のうちのいくつはか影響関係が軽微であることが明らかになったものの、ほとんどは仮説通りであることがわかります。

Dulebohn et al.(2012)p.1732

何に影響しているのか

他方で、目的変数については仮説通りに全ての変数との影響関係があることが明らかになりました。離職意思、組織市民行動、職務パフォーマンス、組織コミットメント、職務満足などなど様々な影響があることがわかっています。

Dulebohn et al.(2012)p.1735

おまけ

LMXについては、これまで何回かnoteで取り上げてきました。LMXの考え方や尺度などについて扱ったものを貼りますので、ご関心ある方はご笑覧ください。


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