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【論文レビュー】ナイジェリアでのキャリア・アダプタビリティ尺度研究:Olugbade (2016)
本論文ではナイジェリアでのキャリア・アダプタビリティ尺度の実証研究を行っています。銀行やホテルで働く社会人(平均年齢29.19歳)を対象とした調査を行って検証しています。
Olugbade, O. A. (2016). The career adapt-abilities scale-Nigeria form: Psychometric properties and construct validity. Journal of Vocational Behavior, 95, 111-114.
ナイジェリアでの研究の背景
ナイジェリアって人口が多いんですね。本論文では1億7,300万人いるとしていて、250以上の民族から成る多民族国家であることが特徴とされています。石油産出国でありながらも、政情の不安定性や高い失業率といった予測のつかない雇用環境にあるようです。そのため、課題に対処しながらキャリア開発を自ら行うためにキャリア・アダプタビリティが重要と思われるために尺度翻訳を行ったようです。
記述統計
設問ごとの記述統計を見てみますと、全般的に高いスコアでいくつか天井効果が厳しい値となっています。
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また四つの下位尺度の標準偏差の値は誤記と思われ、これはちょっといただけません。
モデル適合度
4下位尺度・24設問での確認的因子分析を行った結果、モデル適合度としてはRMSEA=0.086、SRMR=0.053だったようです。SRMRは大丈夫な値である一方で、RMSEAは高く、あまりよろしくない値と言わざるを得ませんが、許容範囲であると結論づけています。
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