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イタリアのサッカーと私

Buongiorno !
先週の日曜日、EUFAユーロ2020(欧州選手権)の決勝戦でイタリアがイギリスに勝ち、53年ぶり2度目の優勝を飾りました。

平成元年からイタリアのミラノに住んでいるtakaoです。イタリアの生の情報をブログで発信しています。

私は普段ほとんどサッカーの試合は見ませんが、この欧州選手権とワールドカップは別で、毎試合しっかりイタリアを応援しています。意外かもしれませんが、イタリア人でも普段あまりサッカーに興味を持っていない人は結構いるのですが、この欧州選手権とワールドカップは別で、このときにはイタリアチームを応援する、という人が多いです。

私の中でもサッカーの国際試合は特別です。それは、私がイタリアに住み始めた次の年にイタリアでワールドカップがあって、そのときにはまだ日本はW杯に参加したことがなく、イタリアに来て初めてこのサッカーの国際試合に触れました。ましてやイタリアが開催国だったということで、すごい盛り上がりで、日本でこういった経験のない私に取ってはその応援の凄さや、勝ったときのイタリア人を騒ぎっぷり、そしてみんな楽しみながら応援をしているイタリア人を見てこう言った楽しみ方もあるんだ、と思いました。

今でこそ日本もW杯に毎回参加するようになって、飲み屋などでみんなで一緒に応援する光景を見かけますが、90年のW杯の時には、イタリアの試合があるときには友人の家に友達が集まって食事をしたり飲みながら応援しました。また、多くのバールや飲み屋には大きなTVがあって、みんなそこに集まって応援しています。全く知らない人が横にいてもみんな一緒になって応援するところは、フレンドリーなイタリアらしいなと思いました。

90年のワールドカップがあった頃はまだナポリではマラドーナが活躍していて、イタリアのチームではロベルト・バッジョ、やフランコ・バレージそしてそのW杯で最多ゴールを決めたのは、日本でもプレーしたトト・スキッラーチです。それからワールドカップ7回、ユーロ杯8回をイタリアで経験してきたので、大体イタリアの勝ちパターン(負けパターン)がわかってきました。

今回の欧州選手権、予選の時は全く試合を見ていなかったのですが、欧州選手権が始まってすぐなんか今年はイタリアが優勝しそうな気がしました。それは、イタリアチームは結構大きな問題や壁があったときに強いからです。
今となってはかなりコロナも抑えられるようになってきましたが、去年の2月にコロナが広がり始め、それもかなりのスピードと猛烈な威力で広がっていったので、何も対処できないままかなり多くの感染者が出て、亡くなった人もたくさんいました。

この冬にも夜間外出令が長く続き、ロックダウンも何度もあり、レストランも長い間営業だきませんでした。先日行ったフィレンツェのよくいくレストランは、今年に入って5月に再オープンするまで、2月に1ヶ月しか開けることができなかったそうです。

イタリアでは、このコロナが広がる前にマスクをしている人なんて見たことがありませんでした、マスクをしている人がいると逆になんか辺に思われる感じです。それがコロナが蔓延し始め、マスクをしないといけなくなったのですが、他のヨーロッパの国では結構守っていない人も多かったようなのですが、普段はあまり決まりを守るのが好きでないイタリア人が、みんなきちんとルールを守り、それもあって、ある程度感染を抑えています。

その分多くのストレスも溜まっているだろうし、今でも仕事がスムーズにいかなかったりで、経済的にも大変な人も多くいます。こんなに色々問題があったときにはイタリアは強いんです。一方、「今回は良い選手が揃っているから絶対に優勝する」などと、前に騒がれていると、気を抜いてしまって負けてしまいます… 笑

で、イタリアはやはり決勝まで勝ち上がってきました。決勝が始まってすぐ、まだ試合は長いからと食事の準備をしていたのですが、まだゆっくりと観る準備もできていない開幕早々にゴールを入れられたのですが、その時でもなんか負ける気がしませんでした。その後イタリアも1点返して延長戦になりました。それでも決着がつかずそのまま行けばPKです。

PKは私がW杯を観始めた頃からイタリアはよく外していて、まさにその90年のイタリア大会ではアルゼンチンに準決勝でPK負け、その次のアメリカ大会では決勝でブラジルにPKで負け、この時は人気のプレーヤーロベルト・バッジョ、キャプテンのフランコ・バレージ、そして日本でもプレーしたダニエレ・マッサーロが外して悔しながらの敗退、その次のフランスでのW杯でも準々決勝でフランスにPKで負けました。この時フランスはそのまま優勝しました。

その後2006年のW杯の決勝でPKでフランスに勝ち優勝はしたのですが、私の心の中ではイタリアチームがPKになるとなんとなく負ける、というイメージがついています。

ただ、今回のゴールキーパー、ドンナルーマは1999年生まれの若干22歳の選手なのですが、このキーパーはかなりの確率でゴールを阻止するんです。で、延長戦も後半になると今回はこのままPKになった方が良いと思っていました。

でやはりPKにもつれ込み、イタリアは二番目のベロッティが先に外しジョルジーニョも外したのですが、最終的にイギリスの3選手がゴールを外しイタリアの優勝となりました。やはりドンナルーマはすごかった。あの年齢でみんなに安心感を与えます。



私はネットでネットで試合を観戦していたのですが、TVよりネットの方が画像が遅れて届くようで、ゴールを決めたり、外したりしたら外からの歓声などで先にゲームの様子がわかってしまいます。先にわかってしまうほどつまらないものはないので、窓を閉め切り、イヤホンで音楽を大きくかけながら観戦していました。笑

ということで、イタリアに2度目の優勝が決まりました。これで私がイタリアに住み始めてW杯でも欧州選手権でもイタリアが優勝したことになります。イタリアにとっては本当にとても喜ばしいことでした!

おまけ
1996年にイギリスで行われた欧州選手権、イギリスで生まれたサッカーが母国に帰ってくる、ということで”IT’S COMING HOME”という題名の応援歌が生まれ、それからサッカーの国際大会があるたびにイギリスの勝利を望みこのが流れていました。今回の決勝も同じイギリスて行われるということで、イギリスではまたこの”IT’S COMING HOME”でみんな応援していました。ところが、今回イタリアが優勝したということで、COMING HOME ではなく”IT’S COMING TO ROME” になってしまいました…
Ciao !

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