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ミーティングデザインとミーティングマネジメントから始める「会議改善」

「会議に課題があって、改善したいけど、どうやって進めていくべきか?」会議の生産性を向上するクラウドサービスを提供していると、こんな質問をいただくので、今回は会議改善のススメ方をテーマにします。

はじめに

まず会議改善を始めるにあたり、持っておくべき考え方があります。
それは「会議を行うこと自体はムダではない」と「(闇雲に)会議を減らすことを目的にしてはいけない」ということです。

会議とは本来、「一人では解決できない大きな課題に対して、他者の力を借り、よりよい解(成果)に辿り着くための場」です。会議自体はビジネスを大きく進めるために重要なものです。

つまり、大切なことは「成果にも結びつかない(目的のない)会議を減らし、成果を生み出す価値ある会議を増やす」ことです。

そのために、まずやらなくてはいけないことは、ミーティングデザインです。成果を生み出す価値ある会議の設計です。

ミーティングをデザインをする

デザインと言うと難しそう〜と思ってしまうかもしれませんが、基本的には以下の5点を抑えておけば、概ね良いと思います。


  1. 会議の目的・ゴールを明確にする

  2. アジェンダの設計と更新ルール

  3. 時間管理(アジェンダごとの時間配分)

  4. 参加者と役割を決定する

  5. 議事録の共有


それぞれを少し説明するとこんな感じです。

1.会議の目的・ゴールを明確にする


設置した会議の目的やそのゴールを言語化し、それを参加者へしっかり伝えることです。これをやっておくことで、参加者全員が会議の目的・ゴールを向かって進んでいくための準備ができ自然と生産的な活動へ傾いていきます。

2.アジェンダの設計と更新ルール


会議を構成するアジェンダをどういったものにするか?さらにアジェンダの中身、例えば、営業・マーケティング活動の進捗共有のアジェンダの型をどういったものにするか?ということと、それらの更新を前日まで、会議の〇時間前までと更新のルールを設定することです。これによって会議前に必ずアジェンダが出そろってる状態を作ります。この状態を維持できると参加者が事前にアジェンダを読んでくるという行動も自然に起きてきます。

3.時間管理(アジェンダごとの時間配分)

アジェンダごとの時間配分も必ず設定しておくということです。これをしておかないと、全部で4つアジェンダがあるのに1つしか消化しないまま終わってしまうなんてもこともあります。制限時間が設けられていると参加者も時間を意識して臨めるので、余計な議論への脱線や延長を避けることができます。

4.参加者と役割を決定する


会議自体の参加者を誰にするか?ということと、ファシリテーターや議事録担当を誰が行うかということです。
参加者は、生産性の観点や質の高い議論や意思決定を速やかに行うという観点から、アジェンダの特性に合わせて、できるだけ少ない人数で設定する方が良いとされています。議論や意思決定をするのに最適なメンバーは誰か?をしっかり検討する必要があります。また、ファシリ―テーターや議事録担当も明確に決めておく必要があります。この役割が不在だとそもそも会議が円滑に進ません。

5.議事録の共有

会議の経緯のわかる議事録をどこに保管しておくか、どのコミュニケーションチャネルで、誰に共有するか?を決めておくということです。議事録を残したり、共有することも明確に決めておきます。読めば内容がわかるものが、知るべき人に伝達されることで、会議参加する人が日々増えていくことがなくなりますし、会議の情報が展開されることで、関連する役割・部門がキャッチアップし、連携すべき動きをとりやすくなります。

さて、ミーティングデザインができたら、最後にミーティングマネジメントを検討します。

ミーティングマネジメントをどうするか?

ミーティングデザインができたら、次はミーティングマネジメントです。
ミーティングマネジメントとは、一度デザインしたミーティングがその通りに継続性を持って、上手く回り続けるための仕組みのことです。

前述の1〜5で設計した通りに会議を運営し続けるためのマネジメントです。会議運営は、人に依存する部分が多く、少し油断すると、徐々に当初デザインした型が崩れていってしまうことがあります。これが崩れていかないように、なんとかしていくことがミーティングマネジメントです。

これを人がやるのか?システムがやるのか?というのが論点として出てきますが、基本的にはシステムにお任せしたほうが良いかなと思っています。人の力のマネジメント効きやすい小さな組織であれば、人力でなんとかなるかもしれませんが(それでも継続し続けるのは結構シンドイ)、一定規模以上になると従業員数に比例し、会議体自体も多くなり、人の力でなんとかするというのは無理が出始めましすし、そもそもそこに人的リソースを割くのは、あまり生産的ではないような気がします。なので、基本的には何かしらのシステムを利用し、仕組み化していくのが得策だと思います。

しかし、システムに任せて運用していけばOK!とならないのが会議の難しいところで、ムダの少ない生産的な会議が運営されているかどうかを定期的にモニタリングすることも必要になります。部門内や会社全体の会議で、「アジェンダがきちんと事前に準備されて会議が開催されているか?」「意思決定が生まれている?」など生産的な会議を行うためのチェックポイントを定め、定期的に定量的に測定、モニタリングしてチェックしていくと理想的な状態に近づいていき、会議改善が着実に進み、その効果も実感できます。

ミーティングマネジメントは、デザインしたものが上手く回るための仕組みと、それが上手く回っているかを確認する効果検証の仕組みの2つの仕組みを準備することが重要です。

おわりに

日本中の企業で日々行われている会議改善。ファシリテーションの仕方など、部分的なノウハウは書籍になったり、ある程度は世に出ていますが、企業や部門などの組織全体を主語とした改善のプロセスは、あまり語られていなさそうだったので、読者の方々のお役に立てればと、私なりの知見を整理し、まとめてみました。

ここまで読み進めていただいて、ありがとうございました~

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