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ジャニー喜多川、市川猿之助 性犯罪に甘い日本社会

日本ってマスコミや企業のみならず一般人も含めて芸能関係者の性犯罪に甘すぎる!

ジャニーズと歌舞伎界を巡る権力者による性暴行問題が相次いで報道されたことでそれを改めて認識した。

テレビ局や映画会社は熱心なファンが多いジャニーズタレントや歌舞伎俳優を使えばドラマの視聴率や映画の観客動員がアップする。出版社はジャニーズを雑誌の表紙にすれば無条件でジャニオタが買ってくれる。一般企業もジャニーズをCMに起用すればジャニオタがその商品を買ってくれる。

要は金儲けのために、悪事をスルーしているということだ。

欧米エンタメ界ではキャンセルカルチャーが蔓延し、一度不祥事を起こした人間、特に性や人種に関わる問題を起こした者はなかなか再起できなくなっている。
しかし、そうした考えの外資企業であるはずのユニバーサルですら、ジャニーズとの関係をやめないんだから、いかにジャニオタの消費行動で経済がすごいかというのを改めて実感させられる。

本来なら問題企業との取り引きはイメージが悪化するわけだから、ジャニーズ出演の映画の公開、ドラマの放送、CDのリリースは延期しますってのが普通なのにね。
しないということは、それだけ、ジャニーズは金になるってことであり、企業理念とかイメージなんて言っている場合ではないってことなのだろう。

また、一般人にも“作品と犯罪は別”と主張する者が多い。でも、多くの場合、被害者がいるんだよね。薬物は本人だけの問題だから、映画を公開延期したり、楽曲の配信を停止する必要はないと言う人もいるが、大抵の場合、薬物をやっている人って、暴力をふるったり、暴言を吐いたり、借金したりで周囲の人間にも迷惑をかけていることが多い。だから、犯罪やそれに近いパワハラ・セクハラを働いた者の作品は、その問題がクリアにされるまでは封印すべきだと思う。

その作品に関わった人間の収入がなくなるというのは別問題だ。そうした損失は問題を起こした奴が弁償すればいい。別に一般のファンが入場料を払ったり、CDを買ったりすることで立て替えてやる必要はないんだよ。

というか、こういう論調の人って、結局、その問題なんてどうでもいいと思っている自分勝手な奴なんだよ。
結局、問題を起こした奴が出ている映画が公開延期されることで共演している自分の推しが見られなくなるからブーブー言っているだけ。

ジャニオタがジャニー喜多川の“性犯罪”を黙認しているのもそう。

ジャニーの性犯罪が認定され、ジャニーズ事務所の営業が停止となると、自分の推しが出ている映画やドラマが見られなくなる。自分の推しが出るはずだった映画やドラマから降板させられる。テレビの音楽番組にジャニーズグループが出られなくなる。だから、“性犯罪”はなかったことにしようとしているだけ。

最近、歌舞伎界で問題が相次いでいるのに老害思想の中高年を中心に擁護しているのだってそう。香川照之にしろ、市川猿之助にしろ、明らかにやったことは性犯罪なのに、擁護している連中が多いのは、こいつらの問題を認めてしまうと舞台が見られなくならからでしょ。

今回、猿之助が緊急搬送され両親が死亡した問題は、彼のセクハラ・パワハラというか、性暴行の問題が報道されたことが発端であることは間違いないと思う。

この問題があかるみに出たことで自分の将来を悲観し猿之助が自死しようとしたのか、この問題を両親から追及されて心中しようとしたのか、あるいは、追及されてかっとなってしまったのかは捜査当局や関係者が正式に発表しないと分からない。

でも、歌舞伎ファンなどが、“報道がなければ猿之助が搬送され両親が死ぬことはなかった”と主張するのは間違いもいいところだ。

それでは、猿之助が行った性暴行は問題なかったということになってしまう。また、猿之助の性暴行は単なる性暴行ではなく、同性に対するものであるから、通常の異性に対する性暴行とは事情が違う。だから、報道すべきではなかったという意見もあるが、これも間違った考えだ。

性暴行の対象が同性だろうと異性だろうと犯罪は犯罪だ。

また、その人のセクシャリティーを明らかにすることを本人が望んでいないのに、他人がそれをバラすことはあってはいけないという声もある。

一般論としては正論だ。

しかし、その者が性暴行を働いていれば話は別だ。

つまり、今回の報道で明らかにされた件を巡っては猿之助は謝罪し、被害者に補償し、歌舞伎界のみならず芸能界を引退すべき内容であったということだ。少なくとも、一定期間の活動自粛は必至だった。

人の生死に関わることを推測で語るべきでないのは重々承知している上であえて言及させていただくが、本人が搬送され両親が死亡するに至った背景としてはおそらく次のパターンが考えられる。

そのいずれも大前提としては、歌舞伎界の印象を悪くした、これにより猿之助は一定期間の活動休止もしくは引退が余儀なくされるというのがあるのだと思う。また、同性愛が明らかになるのは男尊女卑社会の歌舞伎界では恥という概念もあったのかも知れない。

その上で、

①両親から追及されてカッとなってしまい、両親を殺めた上で自分も死のうと思った

②同性愛を恥と思った両親、もしくは同性愛が明かされたことを恥ずかしく思った猿之助のどちらかが一家揃って心中しようと持ちかけたが猿之助だけ生き残ってしまった

③息子の同性愛を恥と思った、もしくは歌舞伎界に泥を塗ったことを恥じて、両親が猿之助に殺してくれと頼まれ実行した。そして、猿之助も後追いしようとしたが死にきれなかった

④自分一人で死ぬつもりだったが自死の際に使用したガスが外に漏れ両親を巻き込んでしまった

⑤猿之助、両親それぞれが自殺をはかった

①は間違いなく殺人罪だ。これでないことを願っている。

②も結果としては殺人になる。

③は自殺幇助だ。

④は過失致死といったところだろうか。

⑤はまずありえないと思う。

おそらく、②、③、④のいずれかだと思うが、どれが事実であろうと、猿之助は容疑者となる。

活動自粛どころか歌舞伎界のみならず芸能界引退は避けられないと思う。

来年上演予定の歌舞伎版「鬼滅の刃」のような演目は代役を立てれば上演できると思うが、「三代猿之助四十八撰の内 『義経千本桜 忠信篇』」のように猿之助の名前を前面に出している作品は中止せざるを得ないと思う。

また、6月公開予定の劇場版「緊急取調室 THE FINAL」は、猿之助が取り調べを受ける総理大臣役ということだから、嫌でもリアルの世界でも体調が回復すれば取り調べを受けることになる猿之助と重なってしまうので、予定通りの6月公開は無理だと思う。少なくとも捜査当局からの何らかの結論が出るまでは公開できないのでは。

また、今後の捜査の行方にもよるが猿之助が容疑者となった場合は少なくとも現在のバージョンはお蔵入りせざるを得ないと思う。
その場合は、猿之助が演じた役を別の俳優に演じさせて撮り直しということになると思われる。何しろ、単なるゲスト出演ではなく、同作における“悪役”だからね。

今回、相次いで報じられたジャニー喜多川や猿之助の“性犯罪”を一過性のものにすべきではないと思う。そのためには、当面、映画会社やテレビ局、レコード会社などはジャニーズ関連の映画の公開やドラマの放送、楽曲のリリースを当面控えるべきだし、猿之助に関しても出演映画の公開は少なくとも延期すべきだと思う。

芸能界、スポンサー企業、一般人含めて、もう少し“性犯罪”というものをシビアに考えていくべきだと思う。

百歩譲って薬物問題ならまだしも、性犯罪の時は重い処罰はあってしかるべきだと思う。繰り返し言うけれど、映画の公開などによって関係者の収入がなくなることはファンが心配することではない。それは問題を起こした本人や事務所が補償すればいいだけのこと。

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