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アイドル冬の時代再突入か

地上・半地下・地下問わず、アイドルグループの解散や現体制終了、メンバーの卒業・脱退が相次いでいるのを見ると、以前から指摘されているようにアイドル冬の時代が再到来しているんだろうなという気がする。

去年は26時のマスカレイドの解散やラストアイドルの活動終了などが話題となった。これらのケースは明らかにコロナ前のやり方=握手会商法から脱せないためにコロナ禍で利益が出せないことが理由だったように思えた。

でも、今年に入ってからの解散や現体制終了、卒業・脱退はそうした要因ではないように感じる。

脱コロナ社会になったのにコロナ禍のモードから抜けられないため物足りなさを感じたファンが離れていくというパターンが地下には多いようだが、半地下や地上に関してはこれとは異なるベクトルによるファン離れが起きているのではないかと思う。

それは、コロナ禍で得たコロナ前とは違うノリ方で楽しむ新たなファン層を活かせていないということだ。一言で言えば、MIXやコール、サークル、リフトなどといったコロナ前のノリ方をしない女性を中心とした一般の邦楽が好きな若者を受け入れられない現場になっていることに起因しているのではないかと思う。


レコード大賞の新人賞4組の中に入ったFRUITS ZIPPERのライブを見れば明らかにファン層は一般のドルオタとは違うことが分かる。一般のアイドルの対バンライブだと、最前管理みたいな連中を除けば、推し以外のアイドルが出ていてもそれなりに楽しむオタクがほとんどだが、ふるっぱーのファンの場合は最前でない連中もふるっぱー以外には興味を示さない。まるで、邦楽フェスでお目当てのアーティストが来るまでステージを見ようともせずに席取りをしている連中のようだ。

ふるっぱーに次ぐポジションを狙っている高嶺のなでしこや、ラフ×ラフも女性観客が入りやすい現場になっているのは、昔ながらのコール至上主義になっていないからなんだと思う。

一見、典型的な従来の半地下アイドルに見えるiLiFE!の女オタ率が高いのは、歌詞にコールやMIXを取り込んだことによりメンバーが勝手にコールをしてくれるから、女オタがコールをしなくても昔ながらの半地下や地下アイドルライブのノリを疑似体験できるという要素によるものなのではないかと思う。

女オタや典型的なドルオタでない男のファンを動員するということは、アイドルの恋愛や結婚を否定的に捉えないということでもある。
ほとんど無名のpipiaのメンバーがTikTokerとの交際を明らかにしてメディアで取り上げられたのもこうした層を意識してのことなんだと思う。
従来のドルオタ、特に独身男性のほとんどは女性アイドルの恋愛には否定的なのが圧倒的多数だし、多少は理解していても少なくともアイドルを名乗っている間は彼氏がいないフリをしていろという考えの者がほとんどだからね。それに、ドルオタにはTikTokerとかVTuberとかが嫌いなのも多いしね。

かつてはアイドルの枠組みに入っていたはずの新しい学校のリーダーズがアイドルを名乗るをやめたのもこの流れなのだろう。



そんな中、半地下上位陣に位置しているchuLaが現体制終了を発表した。
半地下や地下のグループがよく使う現体制終了という言葉はどうも好きになれない。百歩譲って、複数のメンバーが残った状態で新たなメンバーを加えるとか、音楽性を変えることを前提に活動を休止するなら現体制終了でもいいが、chuLaのように現在の全メンバーが卒業するなら、それは現体制終了ではなく解散でしょって思う。旧メンバーを一旦解体して名前を引き継ぐケースというのはラストアイドルもそうだけれど印象が良くないんだよね。

というか、結局、chuLaってまりんがいてこそ成り立っているグループだから一足先に卒業を発表していた彼女が抜けた後のビジョンを描けなかったってことなんだろうね。

そして、半地下・地下だけてなく地上でもアイドルの質の低下が問題となっている。


紅白歌合戦出場を逃した日向坂46はその代表格だろう。今年リリースしたCDシングル表題曲やアルバムリード曲が凡曲だらけというのもあるが、運営が酷いというのも質の低下の要因だろう。ネットニュースになったメンバーの卒コンの良席当選者が来場したら座席がなかったという問題はそれを象徴するような“事件”と言っていいと思う。

良席に着けるはずの人を間違えて天空席にしてしまっただけなら、鑑賞OKにした上で全額払い戻しという対応でも、まぁ、怒りは収まらないだろうが最低限の謝罪はしたということにはなると思う。去年の=LOVEの周年コンサートはこのパターンだった。
でも、今回は天空席よりも酷い、全くと言っていいほどステージを見ることができない即席のパイプ椅子席だ。しかも、これは卒コンだ。全額払い戻しにプラスして慰謝料を払うべきだし、遠征している人には宿泊費、遠征だろうと近隣だろうと全ての該当者に交通費を返金すべきだ。

1日目の時点でこの問題を指摘されていたのに、2日目も放置してそのままやるというのはありえない。当然、批判の声は高まった。信者的オタクが批判した人を攻撃したこともさらに批判の声を高めることとなった。本当、おひさまもジャニオタも宝塚ファンも自民党や共産党の支持者もそうだけれど、批判できないファンや支持者だらけになると、アイドルにしろ政治家にしろ何にしろ、どんどん劣化するんだよね。問題があれば批判するのが本当のファンや支持者なんだよ。

そして、批判の声がさらに高まったことにより、インフルエンサー的な人がこの問題を取り上げるようになった。

それで慌てて、形だけの謝罪文を出すんだから、本当、運営のやることは後手後手もいいところ。その辺はジャニーズや宝塚、自民党などと同じ。

初動が肝心なんだよね。1日目の時点できちんと謝罪し、2日目で指摘された点を改善していればこんなことにはならなかったのにね。

この被害にあった人の中にはFCを脱会した人もいるだろうし、二度と日向坂のライブを見に行かないと思っている人もいるのでは?

運営の手抜き仕事のせいでファンを失ってしまったんだよね。本当、バカだよね。

ちなみに自分は、FCに入っているのに、クソ席ばかり与えられるから、日向坂や櫻坂のFCは既に脱会している。乃木坂に関しては、そもそも、チケットが当選しないから会費を払うのがアホらしくなり、この2組よりも先に脱会している。

坂道シリーズはオワコンだね。

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