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今年のワースト映画候補「#マンホール」

衝撃の結末的な謳い文句が付けられているここ20年くらいの実写日本映画のほとんどがクソ映画であることは多くのシネフィルが実感している“事実”だと思う。

特に公式側がネタバレ禁止と通達する邦画はほぼ100%がクソ映画と言っていいと思う。

客から金を取っておきながら、作品に関して論ずることを禁止するって何様のつもりなんだよって思う。
ネタバレ禁止とか言っているのは作品に自信がないからでしょ!本当、酷い脚本だった。

そりゃ、何の伏線もなく唐突に主人公の回想で事件の真相が明かされるんだから呆れてしまう。
ホラー映画ならそれでもいいけれど、スリラーとかサスペンスに括られる謎解きを楽しんで欲しいという作品なんだからそれはダメでしょ。
いきなり、それまで出てこなかった設定とか人物を出して、いきなりことの顛末を語るのはクソ脚本もいいところ!

それに、この脚本じゃ何が言いたいのか分からない。終盤、事件のカギを握る2人の会話を聞く限りでは、本作はいわゆるスクールカーストで下層に追いやられていたような者が自分を見下していた連中に復讐する話なのかなと思った。だったら、その人物を真夜中に誰かれ構わず電話したり、警察にブチ切れたりするような人物に描写すべきではないと思う。

それから、主人公の元カノが看護師だったり、雨が降る中スマホを使いまくってもバッテリーが切れないとか、SNSの特定班による情報提供でストーリーが進行したりとご都合主義だらけで呆れてしまう。

というか、現実世界でも問題となっている特定班の過剰な追及を批判したいのだったら、ツイッターもどきのSNSでなく、きちんと許可を取ってツイッターを出すべきだと思う。海外の映画は基本、SNSは実名で出てくるからね。そんなのでよくベルリン国際映画祭に出品しようと思ったよね。社会性を持たせるなら紛い物じゃリアリティが出ないよ!

まぁ、主要キャストの顔触れを見た時に観客が“どうせ、変な役をよくやっているあの人が犯人でしょ?”って思ってしまったのを裏切る展開になっていたことについてはちょっとは評価できるけれどね。
でも、その人を犯人に思わせるようなミスリードもわざとらしくてストーリー進行的には評価できないかな。

とりあえず、本作はネット上ではジャニオタの工作によってマンセーコメントだらけになると思う。何しろ、主演のジャニーズメンバーはほぼ一人芝居状態だからね。そりゃ、ずっと大画面で推しを見ていられるんだからジャニオタは絶賛するよね。
でも、主人公のキャラクター描写は意味不明だけれど、中島裕翔の演技は悪くないと思った。主人公をクソ野郎と思えるのはそれだけ中島がクソ野郎に見える演技をしていたからということでもあるからね。

とはいえ、良かったのはそれくらいだから、シネフィルのほとんどは本作を見たらクソ映画と思うのでは。早くも2023年のワースト映画候補に出合えたという感じだ。

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