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ブルーピリオド

キラキラ映画みたいな感じだと思って鑑賞に臨んだが、実際に見てみるとテアトル新宿あたりで上映してそうなタイプの内省的な描写の多い作品だった。

また、外資のワーナー作品ということもあり、大学名が実名で出てくるのはリアリティが増して良いことだと思った。

ただ、主人公以外のキャラの描写がほとんどないのは残念だった。尺の都合もあるのだろうが、せっかく、ユニークなキャラがたくさん出てくるのに残念で仕方なかった。

主人公とオールでつるんでいた男子生徒連中との関係が疎遠になっていく様子と和解する様子はもう少し丁寧に描くべきだと思った。それがないと、主人公が絵画の世界に本気になっていく様がご都合主義にしか見えない。
また、校内では女装と男装のミックス、校外では女装で過ごしているユカと主人公が仲良くなっていく過程もきちんと描いて欲しいと思った。
予告編を見た感じだと主人公がいくら努力してもかなわない天才はユカのことを言っているように思えたが、実際は違うキャラのことだった。こういうミスリードはどうなんだろうかと思った。

このユカは女装も男装もするから、「先輩はおとこのこ」の主人公のように単に可愛い格好をしたいだけの男の娘で、トランスジェンダーとかニューハーフ、ドラァグクイーン、女装家などいわゆるLGBTQではない属性の人なのかと思ったら、途中で彼氏にふられるシーンもあるし、主人公の前で裸にはなるし、完全に性的な対象は男、つまり、心は女性のキャラだった…。

そう言えば、主人公はオールで遊び呆けるくらいきちんと勉強をしていなかったのに学年1位を取ってしまうような人物だったが、自分もよく考えたら、それに近いタイプだった。もっとも、自分は1位の次は一気に100位くらいになり、さらにその次は10位台になるというムラのある感じだったから、あまり、天才とか秀才とは思われなかったが…。

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