相次ぐアイドルの新型コロナ感染

アイドルの新型コロナ感染が相次いでいる。

AKB48グループやももいろクローバーZのようなドルオタでなくてもグループ名くらいは知っている超メジャーグループから、私立恵比寿中学やラストアイドルといったメジャーだけれど、ドルオタ以外にはそんなに知られていないようなグループ、仮面女子やSAY-LAのようなオリコン上位にランクインした経験はあるものの、限りなく地下アイドルに近いグループ、実に色々なグループのメンバーが新型コロナに感染している。

個人的には、アイドル業界の感染拡大の背景にあるのは自転車操業的な運営だと思う。

現在のアイドルグループのライブというのはカラオケ伴奏による歌唱がほとんどだ。中には口パクという場合もある。

“一般の”邦楽や洋楽のアーティストが出演するフェスや対バン形式のライブの場合は（単独公演の際のオープニングアクトもそうだが）、出演アーティストが入れ替わる際に、楽器のチューニングなどをするためにセットチェンジの時間というのが設けられている。

でも、カラオケ歌唱のアイドルの場合は、そうしたセットチェンジの時間が必要ない。
だから、フェスなどライブの運営側は、1組でも多くのアイドルを出した方が集客につながるから、休憩などを設けずに、間髪いれずに次から次へとアイドルが登場するタイムテーブルを設定しがちになってしまう。

また、アイドル運営側も、コロナ禍では座席販売数が限定される単独公演では利益が出にくいから、フェスなど複数アイドルが出演するライブへの出演に積極的になる。
そうなる理由は、ライブ運営側にしろ、アイドル運営側にしろ、今すぐ金が必要な自転車操業にあるからだと思う。

しかし、セットチェンジの時間を設けないタイムテーブルというのは、出演アーティストが前のアーティストの残した汗や唾液が残ったままのステージに立つことを意味する。
セットチェンジの時間があれば、その間に楽器のチューニングと合わせて、ステージの掃除もできるし、換気もできるが、そうした隙間の時間がなければ、換気も何もあったものではない。

観客はまだ、ステージから距離があるからいいけれど、演者側はそうではないからね。しかも、観客はマスクしているけれど、演者はノーマスクだし、バックステージではSNSのアクセス数を増やすために、他グループとの交流の様子を写した画像を撮影している。そりゃ、感染してもおかくしないよねとしか言えない。

結局、少しでも話題になる、金になることをしたいってなるのはアイドル業界が自転車操業の運営だからなんだと思う。

とりあえず、まだ、2ヵ月近くあるTOKYO IDOL FESTIVALに関しては、開催の是非を判断するのは早いかもしれないが、今月末の@JAM EXPO 2020-2021に関しては中止もしくは延期にした方がいいと思う。

先日開催されたアイドルフェス、関ケ原歌姫合戦では、出演アイドルの間で感染が広がっていると思われる状況が発生した。そのことを考えれば、無観客にして有料配信するというのもダメだと思う。
観客からアイドルへ。もしくは、アイドルから観客への感染はなかったとしても、アイドルからアイドルへの感染は拡大していると思われるので、@JAMは中止もしくは延期すべきだと思う。
運営に関わっている日テレは、これを強行開催していては、コロナ対策で政府や東京都、酒類提供を続ける飲食店、ワクチンを接種しない若者なんかを批判する資格はないと思う。まぁ、テレ朝は先日、六本木アイドルフェスティバルを強行開催したけれどね。

あと、アイドルのワクチン接種が進まないのは、接種当日を含めた数日間は高熱が出るなどの副反応が酷い＝使いものにならないってのもあるよね。

カツカツのスケジュールでやっているし、ただでさえ、自転車操業のアイドル運営だから、発熱で休養ってなったら、ライブなどのイベントの中止や延期で払い戻し対応ができないってのが本音なんだろうね。だから、副反応の出る確率が高いワクチン接種を避けているのでは？

それから、かつてはAKBグループといえば、毎年のように所属メンバーがいっせいにインフルエンザの予防接種をしていて、その模様が「AKB48SHOW」で“Everyday、カチューシャ”をBGMに（明らかに、カチューシャのチューシャの部分を注射とかけたオヤジギャグだけれど）報じられていたけれど、広報番組も終了し、各グループも分社化してしまったから、それぞれの分社後の運営企業ではメンバーのワクチン接種の面倒をみるほどの金銭的余裕がないってのもあるんだろうとは思う。それが、AKBグループでも感染が目立つ理由では？