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「カラダ探し」ハシカン出演クソ映画がまた1本増えた

何故、ハシカン出演映画はクソ映画ばかりなのだろうか。

無名時代に出演した是枝作品「奇跡」はさておき、Rev. from DVLのメンバーとして注目されて以降の作品(同グループ解散後、女優を本業としてからの作品も当然含む)の一覧を見てみよう(前作まで)。

「暗殺教室」シリーズ
「セーラー服と機関銃-卒業-」
「ハルチカ」
「銀魂」シリーズ
「斉木楠雄のΨ難」
「十二人の死にたい子どもたち」
「キングダム」シリーズ
「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」シリーズ
「午前0時、キスしに来てよ」
「シグナル100」
「今日から俺は!!劇場版」
「弱虫ペダル」
「小説の神様 君としか描けない物語」
「新解釈・三國志」
「劇場版 ルパンの娘」
「バイオレンスアクション」

出演作品の多さにも驚くが(本格的に映画に出演しはじめたのは2015年からなのに20本以上の出演作がある)、それよりも驚くことは、そのほとんどがその年のワースト映画争いをできるほどのクソ映画ばかりということだ。

何故か、その2015年以降の出演映画全てを劇場で見ているが、決して全ての作品がつまらないと言っているわけではない。「セーラー服と機関銃」なんてツッコミながら見れば結構楽しめるしね。
ただ、「ハルチカ」とか「シグナル100」なんてのはどう考えても評価できない作品だ。また、「銀魂」シリーズや「キングダム」シリーズは金をかけられたから、たまたま見られた作品になっただけで(というか、どちらのシリーズも2作目は凡作だった)、典型的な邦画の予算で作られていたら、おそらく、クソ映画になっていたのではないかと思う。ハシカン映画でかろうじて、まともと言えるのは、「銀魂」、「キングダム」のそれぞれ1作目と、「弱虫ペダル」くらいだと思う。

というか、出演作品のほとんどがコミック・アニメの実写化作品だし、福田雄一監督作品も多いし(その両方の要素が合わさった作品もある)、そりゃ、そんなものにばかり出ていれば、クソ映画率が高いのは当たり前だよねという気もするが。

そんなわけで、本作も期待せずに見ることにしたが、見終わった直後には、予想通り、“また、ハシカンが出ているクソ映画を見てしまった…”という感想を抱いてしまった。

ハシカン出演映画を劇場で見たのは本作が21本目だが、その内数本以外はクソ映画って、なかなかすごいよね。

でも、周囲の女子観客は上映終了後、大絶賛していた…。本作には映画マニアやシネフィル、批評家には理解できない面白さがあるのかな?

すまんが、自分には理解できない。

というか、オーバー30の観客、自分しかいなかった…。多分、20代以下の観客にしか楽しめない作品なのだろう。この作品を批判する奴は新しいものが理解できない老害と呼ばれても構わない。クソ映画に対しては、はっきりとクソ映画と言うべきだ。こんなクソ映画を甘やかしていたら、日本映画のレベルはさらに低下するだけだ。

ところで、リアルサウンドで宇野維正が毎週発信している興収に関するコラムで、本作のことを“ティーンムービーの文体をホラーに持ち込んだ作品”と評していたが(作品自体は評価していないようにも見えた)、確かにその通りだと思った。

地味な女子(クラスで無視されている女子)が、クラスの人気者といい関係になるという展開は、少女漫画などを実写映画化した、いわゆるキラキラ映画でおなじみのものだ。
また、この2人と共闘することになるメンバーも男子はいじめられっ子と不登校の生徒、女子はいじめや無視にはあってはいないものの、ウザがられているような雰囲気のある学級委員や、年上男と付き合っていて不良と思われている娘だったりと、いわゆる、スクールカーストでは上位ではない、もしくは、そのピラミッドに入ることを拒んでいるようなメンバーが多いのもキラキラ映画っぽいしね。

それから、キラキラにプラスしてタイムループものの要素も取り入れているようだ。というか、ホラー映画でループということは、明らかに「ハッピー・デス・デイ」シリーズが元ネタだと思う。
というか、記憶が正しければ、ヒロインは人気者の彼(実は幼なじみ)の誕生日をカレンダーに記入していたので、“パクった”と見て間違いないのでは?

ただ、ループものとしての出来は酷かった。

本来、ループものは同じ日を繰り返すたびに同じ時間に同じ場所で話が繰り広げられるからこそ意味があるんだよね。
そこで、前回の失敗を活かして解決策を見出していくから話が進んでいくわけだしね。
なのに、前回までに一度も行っていなかった場所で話が進むパターンが多すぎるんだよね!
ダメでしょ! 

あと、井戸が出てくるとか呪いが連鎖するみたいなところは確実に「リング(貞子)」シリーズのパクリだよね。

でも、キラキラも、ハッピー・デス・デイも、貞子も中途半端なんだよ!

結局、この程度の作品を絶賛できる人というのは、映画でもドラマでもアニメでもコミックでも小説でもなんでもいいが、本当に面白い作品を見たり読んだりしたことがないからなのでは。
というか、自宅で映画やドラマを見る時はながら見とか、倍速視聴ばかりだから、良作・駄作問わず、きちんと作品を見るということをしたことがないのでは?

だから、珍しくきちんと見た作品が名作に思えてくるんだろうね。

レベルの低い観客に合わせて、レベルの低い映画が濫造され、日本映画のレベルがさらに落ちていくという負のスパイラルだね。

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