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グッバイ、ドン・グリーズ!

いかにも、アニプレックスとフジテレビが組んだようなタイプのアニメ映画なのに、実際はKADOKAWAとテレビ東京なのか…。

それはさておき、途中までは既視感だらけではあるものの、途中から“ドン、グリーズ!”に参加したメンバーの隠された秘密が明かされるまではベタベタな展開だけれど、笑えるし、ウルっと来るし、悪くはなかったんだよね。
少なくとも、スクールカースト下層にいた人間なら共感できるシーンも多かったしね。

でも、“ドン、グリーズ!”のメンバーたちの冒険の目的であったはずの、ドローン探しが何の前触れもなくとっと解決してしまった辺りからは興醒めの連続でしかなかった。

自分たちが山火事の放火犯でないことを証明するためにドローンに記録された映像をチェックすることがドローン探しの目的だったのに、山火事の原因が何だったのか、放火だったのかどうかも明かされないまま、話は途中からメンバーになった帰国子女みたいな者の突然の死と、彼の遺したメッセージに従って、残されたメンバー2人が亡くなったメンバーがかつて住んでいたアイスランドへ冒険に行くというとんでもない展開になる。

そして、現地で大瀑布の絶景に感動していると、何故かそこにある公衆電話が鳴り出し、2人が電話ボックスの中にたどり着くと、亡くなったメンバーの遺したメッセージを見つけるという超ご都合主義展開だ。

しかも、この亡くなったメンバーはかつて、この電話ボックスで2人がアイルランドだと思ってかけた間違い電話を受け取っていて、どうやら、それがきっかけで日本で最後の冒険をしようと決めたらしい。なんだ、その超超ご都合主義は!

じゃ、今、アイスランドにいる2人に電話をかけてきたのは誰なんだよ?って話になるが、作中で2人に“誰がかけてきた?”と言わせて、一切謎解きせずにおしまいにしてしまう。なんだ、そのクソ脚本は!
山火事の件も“みんな、あのことを忘れてしまったようだ”という台詞をキャラクターに言わせることで問題解決にしていたし、本当、クソ脚本だ。

本作の監督・脚本を手掛けたいしづかあつこが女性というのも関係しているんだろうね。

映画やドラマなどに関して、女性には矛盾とかデタラメな時代考証は気にならず、面白ければいいじゃんみたいな考えの人が多いからね。
腐女子とかBLなんて言葉が出てくる前に女性オタクが好むタイプの作品が、ヤマなし・イミなし・オチなしの頭文字をとって、ヤオイ系って呼ばれていたのもそう。
結局、女性は実写だろうとアニメだろうと作品全体の出来はどうでもよく、イケメンがカッコいい台詞を言ったり、決めポーズを取ったりしていればそれだけで満足してしまうってことなんだろうね。
そして、そうした女性観客に媚びた作品ばかりが作られるようになったから、邦画にしろ、ハリウッド映画にしろ、ヤマもイミもオチもない作品ばかりになったんだろうね。

ところで、亡くなったメンバーは最初は見た目から小学生みたいな扱いをされていて年下なのかなと思ったけれど、途中で15歳と言及されていて、“うん?”となった。
残りの2人がそれでも若造扱いしていたけれど、どうやら高校には行っていないらしいみたいなことも言及されていたので、それって、実際は“同学年”だけれど、まだ誕生日が来ていないから若造扱いしていただけってことなのか?

そういえば、主人公(生き残りの2人のうちの1人)は善逸みたいなネガティブ思考だけれど、声を担当しているのは花江夏樹なのか…。炭治郎じゃないか!

あと、本作に限らず色んな作品に言えることだけれど、花澤香菜を使えば、作品の格が上がったように見えるという風潮ないか?
ほんのちょっとしか出番なかったけれど。

あと、その花澤香菜演じる出番の少ないヒロインの留学先がアイルランドからニューヨークに移った際に、わざわざ、日本式の世界地図基準で“世界のハシからハシまで移動してすごいな”みたいなことを言って、伏線はったつもりなんだろうけれど、そんなの余程のバカでもない限り、彼女がかつていたアイルランドや、2人が冒険しに行ったアイスランドは世界基準の世界地図だったら、ニューヨークに近いというのは誰でも分かることだからね。

それをわざわざ、“こんなに近いんだ”とか驚くなんて、本当、日本のアニメ業界の人たちって常識がないんじゃないかと思ってしまった。
そりゃ、無知だから簡単に洗脳されてネトウヨになるわけだよね。

ところで、ほんのちょっとしか出番はなかったが、指原莉乃の声優演技はなかなか良かったと思う。まぁ、高校生の主人公の母親にしては声が若すぎる気はするけれどね。キャラデザも完全にオバちゃんだから、どんなに若くても40代だと思うしね。

まぁ、さしさんの声優演技は「クレヨンしんちゃん」や「ONE PIECE」の劇場版で評価されていたので、今回も一定レベルのパフォーマンスは見せてくれるとは思っていたけれどね。

彼女がプロデュースするアイドル・グループのイコラブやノイミーは代アニがマネージメントしているから声優アイドルという肩書きで呼ばれたりもしているけれど、ぶっちゃけ、さしさんの方がイコノイのメンバーより声優としての実績はあると思う。

まぁ、イコノイが声優アイドルと呼ばれていながら、ほとんど声優としての実績がないのは、そもそも、さしさんが演技仕事に対する興味がないからというのもあるよね。

彼女は初主演映画「薔薇色のブー子」公開時に「これまで映画は4本しか見たことがない」って言ったこともあるくらいだからね…。
彼女はすぐ、その場の雰囲気に合わせてウソを言うクセがあるので、多分ウソだと思うけれどね。
そもそも、「ブー子」はゲスト出演も含めると、4本目の出演映画だから(AKBグループのドキュメンタリーは除く)、それに合わせただけという気もする。
「ブー子」公開時、彼女は21歳だったが、普通の生活をしていれば、映画館に行ったことはなかったとしても、20歳をすぎるまで、テレビやDVDでの鑑賞ですら映画を5本も見たことがないというのはありえないしね。

それに、ど田舎は知らないけれど、ある程度の規模の自治体の学校であれば、義務教育期間中に映画教室みたいなのがあって、映画館や公民館を借りて上映したり、校内施設を利用して上映したりというのもあるから、それを見ているだけでも義務教育を終える頃には5本以上は見ているはずだしね。まぁ、学校に行っていなければ話は別だけれどね。

まぁ、彼女が演技仕事に興味がないのは事実だしね。

実写映画はバラエティ色の強い福田雄一作品しか出ていないし、舞台はAKBグループ・メンバーの出演作品、いわゆる村内仕事のものしか出ていない。
テレビドラマもゲスト出演を除けば村内仕事と福田雄一作品があるだけ。

なので正直なところ、顔出し演技における彼女の演技力に関してはうまいのか下手なのか冷静な判断はできない。

でも、声優仕事は結構うまいと思うんだよね。

AKBグループ出身者で声優を本業にしていない人で、なおかつ、現役で芸能人をやっている人であれば、川栄に次ぐポジションだと思うんだけれどな。

もっと声優仕事をやってもいいのに。

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《追記》
本作をTOHOシネマズ新宿で鑑賞した。劇場スタッフがやたらと“検温してください”と連呼する割には、全然、その検温結果を確認していないのは何故?
まぁ、歌舞伎町という場所柄、コロナは風邪論者が多いから、そんな連中に“熱が高いので退場してください”と言っても、聞いてもらえないので諦めモードにでもなっているんだろうね。
だから、対策しているフリになっているんだろうね。そんなのでいいのか?

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