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ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス

コロナ禍になってから、日時指定予約制の展覧会が増えてしまい、ちょっと面倒で仕方ない。
基本的に展覧会の鑑賞というのは、展示作品数や混み具合にもよるが、30分から1時間程度で終わってしまう(常設展がある美術館だとプラス30分から1時間)。
だから、ちょっと空き時間ができた時に行きたいと思うことが多いのだが、日時が指定されてしまうと、プラっと行くということができなくなってしまうし、前後のスケジュールもそれに合わせる必要が出てきてしまう。
なので、コロナ禍になってから美術館・博物館へ行く回数は減ってしまった。去年は1回も行かなかったし、2021年はまもなく4分の3が終わろうとしているが、これが今年見た3本目の展覧会だ。

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勿論、密を避けるために日時指定予約制にしているというのは理解しているが、本展の会場であるBunkamura ザ・ミュージアムなんて、空いていることが多いんだし、展示作品も少ない展覧会がほとんどだし、そこまでやらなくてもいいんじゃないかなって気もするな。

いくら悪天候だとはいえ、開幕日、しかも土曜日なのに、かなり空いていたしね。モネの作品を展示している展覧会で空いているんだから、そんなに注目されていないんじゃないのかな?

とはいえ、若い来場者は結構いた。普段は美術館で見かける若者というと、いかにも、美術系の大学や専門学校に通っていそうな人が多いのに、今回はやたらと色んなタイプの女性とか、若いカップルを見かけたので驚いた。

もしかすると、コロナ禍になって美術館の客層が変わったのかと思ったりもしたが、なんてことはない。人気声優が音声ガイドを担当していて、それ目当ての人たちが来ていただけだった。

しかも、この声優ってのは「鬼滅の刃」の人気キャラを演じている人だから、そりゃ、色んなタイプの女性やカップルが来るわけだ。「鬼滅」好きの人たちなら、天気が悪くても初日に来るわけだしね。だから、音声ガイドを聞くためにじっくりと作品の前に立っている女子が多かったのか…。

何か、声優とかアイドル、イケメン俳優を使って集客する展覧会が多いけれど、こういう人たちのほとんどは、その展覧会のリピーターにはなっても、その美術館・博物館のリピーターにはなってくれないんだよね。
一時的には、そうした声優やアイドル、俳優のファンで収入は増えるだろうけれど、美術ファンは増えないわけだし、いつまでこんなことを続けているんだろうかって思うな。

そもそも、音声ガイドなんていらないしね。

作品横に掲示してあるキャプションと展示ブロックごとに壁に貼られている説明文書、入口で配っている目録。それ以外の情報はいらないと思うんだよね。作品を自分の目で生で見て、感じればいいんだよ。音声ガイドといった他人の意見に流されてはダメだと思うな。

それにしても、モネの作品が展示されている展覧会があるとつい見たくなってしまうんだよね…。
果たして、今回見た「睡蓮」が過去に鑑賞した作品。つまり、“おかえり”と言えるものなのかどうかは分からないが、やっぱり、「睡蓮」って長々と眺めていてもあきないよね。

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