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TOKYO IDOL FESTIVAL 2022 supported by にしたんクリニック 8/7 Sun

アニサマのような1ステージしか設けられていないフェスは全席指定で、ほぼ全ての観客がプログラムの最初から最後までを見る。

地下アイドルの対バン形式ライブはフェスのようなタイムテーブルが作られているが、基本はアニサマ同様1ステージ制だ。ただ、来場者の主たる目的はライブではなく、ライブ後の物販という名のチェキ撮影会なので、プログラムの最初から最後まで見る人はまずおらず、推しのアイドルとその前後に出演するアイドルだけを見るという人がほとんどだ。

一方、アニサマなど一部を除いた多くの音楽フェスはジャンルを問わず、複数のステージが同時進行するのが基本だ。
その日の出演アーティストのうち、見たいのが1組しかないという人は別だが、そういう人を除けば、ほとんどの人が見たいアーティストが出るステージを行ったり来たりして、自分なのりのタイムテーブルを組んで観覧するというのが普通だ。

ところが、複数ステージで展開されているのにもかかわらず、TIFではその常識が通用しないことが日常茶飯事となっている。

そうなってしまう最大の要因は各会場のキャパが少なすぎるということだ。

Wikipedia情報ではあるが、コロナ前の2019年のTIFには3日間の会期中に8万8000人が来場したらしい。単純計算では1日3万人弱だ。

3年ぶりの8月開催となったものの、コロナ禍であることには違いないので、今回がコロナ前と同じ1日約3万人を動員できるとは到底思えないが、仮に半分の1万5000人だとしても、メインステージであるZepp DiverCityを使った“HOT STAGE”はパイプ椅子席設置モードになっていて、かなりの関係者スペースも設けられていると思われることから推定すると、おそらくキャパは800くらいだろうか?

フェスで開演から終演までずっと居続ける人は多数派ではないけれど、それでも1日の来場者数の18分の1しか入れないメインステージなんてメインステージではないと思う。

サマソニはコロナ前の2019年は3日間開催で東京・大阪両会場合わせて(正確には東京は千葉だが、洋楽アーティストが千葉・埼玉・神奈川でのライブを東京公演と呼んだり、千葉にあるのに東京ディズニーランドと呼ぶのと同じか…)30万人動員したと言われている。単純計算では1会場あたり1日5万人の動員だ(実際は東京会場の方が人数は多いと思うが)。
そして、東京会場のメイン会場はプロ野球・千葉ロッテマリーンズの本拠地、マリンスタジアムだ。ライブ開催時はアリーナ席が設けられる一方で、ステージが見切れてしまう(テレビ業界人の言う見切れとは全く逆の意味)席は開放していなかったりもするので、正確な数値ではないが、通常の野球開催時のキャパは約3万人とされている。

フェスの場合、朝から晩まで場内にいる人は少数派だし、複数ステージが設けられているのに1つのステージしか見ないという人も少ない。
まぁ、去年の@JAM EXPOのように、アリーナ内のサブステージは見やすいプライオリティ席の抽選に外れて一般席で見ると、ほとんど演者の顔が見えないし、アリーナ外のステージは事前抽選制となり、それに外れてしまうと、1つのステージしか見られないということもあるけれどね。

そして、仮に1つのステージしか見なかったとしても、そのステージに朝から晩まで居座る人もほとんどいない。

それでも、サマソニは1日あたり動員数の過半数が見られるくらいのキャパのメインステージを用意しているんだよね。

つまり、TIFにおきかえれば、コロナ前の1日あたりの動員数が1日あたり3万人近くなのだから、1万5千人くらいは収容できるメインステージが必要ということになる。武道館でも小さいんだよ。

2日目夕方以降の“HOT STAGE”出演者でいえば、イコラブとノイミーはイコノイジョイとしてのフェスで1公演あたり1万人を動員しているし、でんぱ組も全盛期には武道館公演を成功させ、1公演あたり1万人を動員している。
この1万人が全員来場するわけではないとしても、これに、これまでCDを買ったり、サブスクで楽曲を聞いたりしたことはあるけれど、ライブには行ったことはないというライト層や、何となく知っているけれど、フェスで見られるなら見てみようという人たちも加わるんだから、パイプ椅子席設置モードで800人程度、スタンディングモードにしても2000人程度のキャパしかないZeppをメインステージにするのは大間違いなんだよね。
そう考えると、キャパ1万7000人とされる横浜アリーナを会場にしている@JAM EXPOは正しいということになるのかな。

勿論、豆粒くらいにしか見えない席でアイドルのライブを見てもつまらないという意見が多いのは承知している。自分もアリーナ、スタジアム級の会場の天空席でアイドルのライブを見ても、そんなに面白いとは思わない。アイドルの表情や動作がある程度把握できないと面白くないしね。そう考えるとアイドルのライブで全ての観客が楽しめるのはキャパ2000までの会場だと思う。

でも、ライト層やほとんど知らない人たちも見に来るフェスでは、雰囲気が楽しめることがまず最優先されるべきなんだよね。つまり、見たいと思った人全てが入場できるべきだと思う。

お台場地区でフジテレビが盛大に夏祭りをやっていた時期は(2017年まで)、その夏祭りの野外ステージをTIFも共有しメインステージとしていたので、かなりの数の観客を収容することができた。
演者の顔はほとんど分からないけれど、後方スペースでフリコピとかしている連中は楽しそうだったしね。

でも、フジテレビの経営難が影響しているのだろうか、夏祭りは2018年以降、スケールダウンしてしまった。さらに、コロナ禍になってからは、この夏祭りのメイン企画と言ってもいい、めざましライブもバーチャル開催になってしまった。

公園というか歩道というかを利用しているだけの野外ステージ“SMILE GARDEN”ではそこまでの収容は難しい。

また、年々、秋元系アイドルやハロプロ、スタダ、最近では指原系など地上アイドルの出演も増えているので、“大物アーティスト”を長時間、炎天下の野外ステージに立たせることができないという大人の事情もあるのだろう。

それから、野外ステージでは来場者数の管理がどうしても不完全になってしまうから、コロナ対策を考えると、室内ステージの方がやりやすいというのもあるのだろう。特に大所帯アイドルの場合は。
2019年には“SMILE GARDEN”でやっていた日向坂やイコラブ、ノイミーが2021年、2022年とZeppのみになっているのはそういう理由もあるんだとは思う。

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そもそも、Tシャツ付きチケットという高額チケットがあるのに、そのチケット購入者の特典が連日、朝イチに行われる30分程度の特別ステージだけというのがおかしいんだよね。
優先入場権が欲しければ、さらに遥かに高額なキラキラチケットと呼ばれるものを買わなくてはいけないなんて、守銭奴もいいところだよね。

地下アイドルの対バンライブでやっている、追加料金を払うと推しのアイドルの出番の時だけ最前に行けるみたいなシステムを導入し、チケット購入時に追加料金(それでもMAX1000円にすべき)を払って、推しアイドルを登録した人は無条件で入場できるようにすればいいのでは?勿論、数に限るはあるが。

あくまで、フジテレビのイベントだからお台場から離れたくないのなら、それが打開策だと思うな。運営側の収入増にもなるしね。
というか、日テレのイベントなのに@JAM EXPOは新横浜でやっているんだし、フジの夏祭りは規模縮小されているんだから、お台場にこだわる必要もないのでは?

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そんな不満だらけのネガティブな気分の中、3日目に見たのは以下のステージ。前日に見たいものが入場規制のせいで全然見られなかったというオタクが多かったせいか、朝9時台から、入場待ちの待機列ができていた。
これでいいのか?

●Tシャツ購入者限定ステージ
問題の“HOT STAGE”にて。
今回は1日もTシャツ購入者限定ステージに行かないつもりでいた。これまでも午前10時までに会場入りできても行かないことはあったが、それでも、その年のうち、最低でも1回は行っていたので、勿体ない気もするが、正直言って、2組くらいのアイドルが出てきて、絡みの企画をちょこっとやって、オマケ程度にちょこっと歌って終わりって感じだから、特典というほどのものではないんだよね。しかも、入場もひっそりとやっているから分かりにくい。結局、運営はTシャツ付きチケットではなく、さらに遥かに高額なキラキラチケットを売りつけたいんだという魂胆なんだろうね。

よく考えたら、Tシャツ付きチケットを買っている理由って、この限定ステージにHKT48が出る確率が高いからなんだよね。今回もそうだしね。

でも、コロナ禍になってからHKT熱が冷めてしまったんだよね…。関東での活動が減ったってのが理由だけれど。

今回、HKTは7人選抜でこのステージに登場した。

石橋颯
運上弘菜
竹本くるみ
田中美久
松岡はな
矢吹奈子
渡部愛加里

というメンツだが、おそらく、これが今の人気メンバーなんだろうね。

IZ*ONE、K- POP経由でファンになった人も多い奈子、グラビアクイーンとして多忙なみくりん(春の神奈川・東京公演は欠席だったので久しぶりにプロ・田中先生を見ることができた)、奈子がIZ*ONEでレンタル移籍(徴兵?)していた時のHKTを支えたなっぴやはなちゃん、そして、颯やくるたん、愛加里といったほどよくロリなメンバーってところかな?

このステージでHKTは“メロンジュース”と“12秒”というライブの定番曲を披露したが、奈子がいるのに、“♪テトラポッドに〜”の部分を他のメンバーが歌うのが最近はデフォルトになっているよね。

そして、対バンの相手となったのが、まねきケチャ。Tシャツ姿だと、一瞬、誰だか分からなよね。黄色いハチマキみたいなのをしていたメンバーが可愛いかった。

あと、前日見たステージでは聞けなかった最新シングル“Awesome!”を聞けて良かった!これはかなりの良曲だと思う。NGT48のほぼ同じタイトルの“Awesome”のようなダサい感じはないしね。

ところで、この限定ステージが始まった時点で1階席はほぼ埋まっていたんだけれど、これでは、この“HOT STAGE”で最初に入れ替えをするまでの間に出演するアイドルのオタクは入場するのが難しいのではと思った。

というか、声出しするイメージのあるまねきケチャのオタクの騒ぎ声が聞こえなかったってことは、入場しているのは運営(=権力者)の言いなりになりやすいおっさんが多いHKTのオタばかりなのかと思ったりもしてしまった。

● FES☆TIVE
お祭り系アイドルを名乗るだけあって、盛り上がる曲が多い。というか、Tシャツ購入者限定ステージを見に来ていたのって、HKTやまねきケチャのオタもいるけれど、限定ステージと入れ替え前最後の出演者であるHKTの間に出演する3組のファンがかなり入っていたようだ。
まぁ、前日の全然入れない“HOT STAGE”の状況を見れば、そうなるよね。

●フィロソフィーのダンス
歌唱力とダンスで魅せる楽曲派アイドルの代表みたいな感じだけれど、ダンサブルな曲やシティ・ポップっぽい曲だけでなく、コミック・ソングっぽい曲やアニソンもある不思議なグループではある。とりあえず、アニメ映画「フラ・フラダンス」の主題歌“サンフラワー”を聞けて良かった。
カッコいい系2人と可愛い系2人というメンバー構成も良い。まぁ、今秋に卒業するメンバーがいるということは、色んなジャンルに手をつけすぎて迷走しているってことなのかな?

●メインステージ争奪LIVE WINNERステージ タイトル未定
タイムテーブルで“タイトル未定”という文字を見た時、コロナ感染の影響で出演辞退するアイドルが多く、出演者が決まっていないのかと思ったが、そういう名前のアイドルグループだったのか。初めて楽曲を聞いたけれど、良い曲が多いと思った。
よく、AKBはクラスで3番目に可愛い娘を集めたなんて言われているけれど、タイトル未定はクラスで下から3番目までにギリギリで入らない娘を集めたって感じかな。
失礼なことを言って、女性蔑視なことを言って、申し訳ないが、それだけ親近感があるってことかな。

●HKT48
指原莉乃在籍時代、ライブ・モンスターと呼ばれていたHKTが復活したという感じのステージだった。
いくら、Tシャツ購入者限定ステージを見ているオタクも多いとはいえ、このステージでは、HKTのライブの定番曲である“メロンジュース”と“12秒”をやらなかったんだからね。というか、この2曲だけでなく、“桜、みんなで食べた”もやらなかった。それでこれだけ盛り上げたんだから、ライブのHKT復活と言っていいと思う。
というか、“メロン”や“12秒”、“さくたべ”より“大人列車”の方がドルオタ人気は高いのかも知れないと改めて思った。

それから、久しぶりになこみくWセンター曲“早送りカレンダー”を2人揃った状態で生で見ることができて、ウルウルしてきてしまった。

ところで、最近、メンバーの卒業が相次いでいるHKTだけれど、もしかすると、今の体制のHKTの盛り上げ番長って、豊永先生なのかな?今回のステージを見ると、そんな感じがする。
あと、ロリ的イメージがあったあおいたんがすっかり、お姉さんメンバーになっているのも何気に衝撃的だ。

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●「ねる、取材行ってきます」公開収録
入れ替えによる強制退場を挟んで、再び、“HOT STAGE”に戻ってきた。前日の反省を活かして(というか、去年もそうだが)、どうしても見たい1組が登場するステージから一切動かないというやり方が1組でも多くのパフォーマンスを見るコツだと学習した。去年の日曜日はずっと、“SMILE GARDEN”にいたが、今年はずっと、“HOT STAGE”にいるという作戦にした。つまり、日焼けしないということだ。

というわけで、“HOT STAGE”入れ替え後最初のプログラムとなる「ねる、取材に行ってきます」公開収録を見た。
アイドルにコーラを一気飲みさせて、ゲップが出たら笑いものにするなんていう企画をいまだにやっていることに呆れてしまった。
昭和のバラエティじゃねぇんだよ!

それはさておき、ゲップネタの犠牲にはなったものの、fishbowlのパフォーマンスも見られて良かった。衣装って、金魚のイメージなのかな?

それから、金曜日に続いて、ニジマスの“ハートサングラス”も聞けて良かった。

●STU48
前方に縦にも横にもサイズがあるおっさんオタが何人もいたせいで見にくくて仕方なかった。
でも、ゆみりんは可愛いかった。というか、今回の髪型が良かった!

それにしても、ライブのオープニング向けの盛り上がる曲ではないのに、“花は誰のもの?”を1曲目に持ってきていることに驚いた。
世間一般的には、STUの代表曲になったということなのかな?
AKBの紅白復帰は微妙だけれど、STUの出演はあるんじゃないかという気もしてきた。

それから、終盤に“ペダルと車輪と来た道と”や“夢力”という定番となっているパワフルな曲を持ってきているので、嫌でも盛り上がった印象になるのはちょっとズルいとも思ったかな。

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●PPE41
これって何?と思ったが、人気コスプレイヤーやグラドルが集まったアイドルユニットなのか…。
まさか、えなこや伊織もえをTIFで見るとは思わなかった…。
恋人います宣言以降、えなこに対する興味はフェイドアウトしていったけれど、実物を見るとやっぱり、可愛い。
スマホの性能がイマイチなせいで、撮影可能でもロクな写真は撮れなかったが…。

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ただ、可愛いとは思うけれど、恵比寿マスカッツみたいだよね…。
えなこりんが、胸からステッカーを出したりもしていたし、やっぱり、コスプレイヤーやグラドルって、AV女優と紙一重なところあるよね…。
絡みがあるかないか、乳首を見せるか否かくらいの差しかないと言われても仕方ないような気もしてきた…。

●DIALOGUE+
TIFの入場規制システムがあまりにも酷いので、この日はHKTとこれさえ見られれば合格としようと思うくらいの気分でいた。なので、両方とも見られたので一応は満足している。

彼女たちのカッコいい面も教えてくれたアッパーな“僕らが愚かだなんて誰が言った”で幕を開け、最新シングル“デネブとスピカ”で幕を閉じるという構成は正しいセトリの組み方だと思う。
ただ、ファン層を広げた1曲と言っていい、“おもいてしりとり”もやって欲しかったというのが正直な感想かな。
夜に別ステージもあるし、去年のTIFではやっているから(“SMILE GARDEN”で見た)、“HOT STAGE”出演の今回はライブスペースのノリでいこうと思ったって感じなのかな?

それにしても、今回のセトリで彼女たちの曲を聞くと、何か、電波系の要素も結構あるんだなというのを実感した。

とりあえず、可愛い村上まなつを眺めていられたので、それだけで満足はできました。

という感じで、ここまで見て会場をあとにすることにした。
よく考えたら日曜日のTIFで17時以降まで会場にいたことってないな…。
まぁ、日曜日の深夜からとか、月曜日の早朝からとかの仕事が多いから仕方ないんだけれどね。

2年連続、運営の仕切りの悪さで見たいと思ったステージの多くが見られない結果となってしまったことは本当に残念だと思う。

開催当日を迎える前に入れないことが確定してしまう去年のやり方はクソだけれど、列に並ばせるだけ並ばせて、“やっぱり、見せることはできません”といった今年のやり方もクソだ。

入場規制、特に“HOT STAGE”の入場に関するシステム、レギュレーションが大幅に改善されない限り、来年はTIFには参戦しないと思う。
オタのマナーも良くないしね。やっぱり、野外ライブって、ジャンル問わず、フェスだろうと、単独ライブだろうと、開放感からマナーが悪くなってしまうんだよね。しかも、感染症対策で、外ならマスク外しても大丈夫とか主張する連中が増えたせいで、確実に去年よりマナーは悪化しているからね。

会場は遠いけれど、@JAM EXPOの方が基本、室内だし、メインステージに関しては座席の良し悪しはあれど、見られないってことはなさそうだし、快適な気がしてきた。

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