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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章

こうした2部作とか3部作構成の作品(順次作っていくのではなく、まとめて作るタイプのもの)というのは1本目だけでは評価できないのが常だ。

そりゃそうだ。1本目のラストで話は完結していないからね。

そんなわけで本作これ1本では駄作なのか傑作なのかの評価は下せない。



そして、作中の思想も行ったり来たりで、どれが最も言いたいことなのかは分かりにくい。

米軍による巨大UFO襲撃が失敗したことにより、都内は放射線のようなものが充満することになった。

それを受けて、メイン2人のうちの1人の母親は常にマスクをフル装備した状態で生活し、反政府デモにも参加しているようだ。
これは、東日本大震災の原発事故以降、原発の存在を全面否定している放射脳と呼ばれる人たちや、コロナワクチン陰謀論を説くいわゆる反ワクの連中を揶揄しているようにも見える。
放射脳や反ワクにはパヨクが多いので、それをバカにしているということはネトウヨ視線ということだ。

その一方で、米軍を批判的なスタンスで描くなど左派的な視点もある。自衛隊に関しても好意的には描いていないように見える。
異星人狩りをしている連中がまるでクルド人ヘイトをしている連中にも見えるので、そうした人種差別関連の描写はパヨク側からの視点にも見える。

かと思えば、パヨクや左翼が主張する絶対的な正義は表現や言論の自由を奪うことにつながる、そんなものを押しつけるなというネトウヨ的思想も後半には蔓延している。ジャニーズ性加害問題のBBCの続報での東山発言もこんな論調だった。やっぱり、ジャニーズってネトウヨなんだね。

総理大臣がアイドル好きというのは、民主党政権時代に官房長官をやっていた枝野をおちょくっているのかな?これもネトウヨ要素か(この人物が過去に殺害されているような描写があるのに総理になっているのは何故?)。

マスコミに対しても好意的に描いていないので、マスゴミという呼び方が好きなネトウヨっぽいかな?

そういえば、ニュースを伝えるシーンで記者やアナウンサーが被害者を⚫︎名とカウントしていたけれど、きちんと仕事ができる記者やアナウンサーは⚫︎名と言わず、⚫︎人って言うんだよね。本作の制作に関わった人はまともにニュースを見たことも新聞を読んだこともないんだろうね。だから、社会派ぶった描写にリアリティがなく、矛盾した描写だらけになるんだよ。

メイン2人のボイスキャストについては、幾田りらはかなり微妙だけれど、あのは役にハマっていたと思う。この2人による主題歌“絶絶絶絶対聖域”は、そういえば、あのって昔、オルタナっぽい曲で知られるアイドルグループ、ゆるめるモ!に所属していたよねというのを思い出させてくれるものだった。

それから、でんぱ組.incの最高傑作と言っても過言ではない(オリコン最高位も自己タイの2位)“あした地球がこなごなになっても”がインスト・バージョンで流れていて驚いた。まぁ、本作の原作者・浅野いにおが同曲の作詞を担当しているし、作品の雰囲気にも合っているから使われたのだろうが。

ところで、後章の公開が予定より1ヵ月ほど延期になったのって、もしかすると、本来の公開予定日だった4月19日に「ブルーロック」の劇場版が公開されるのを避けたのかな?
同作とファン層がかぶっている(ほとんどが女子)「ハイキュー!!」の劇場版が現時点で興収79億円の特大ヒットとなっている。「SPY×FAMILY」や「機動戦士ガンダムSEED」の劇場版よりヒットすると思っていた人はほとんどいなかったからね…。
まぁ、同じ週に公開となれば話題は薄れてしまうからね…。


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