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『22/7 ANNIVERSARY LIVE 2022』2022年10月22日(土) 夜公演

最近、アイドルグループの解散や体制の変更が地上、地下、半地下を問わず相次いでいる。

ライブで暴れたくて仕方ない、メンバーと接触したくて仕方ない連中からすれば、声出し可能ライブでもマスク着用が義務付けられ入場者数も制限されているから面白くない。

コロナにかかりたくない人たちからすれば、マスク着用&人数制限でも感染リスクが高まる声出しOKの現場には行きたくないし、パーテーションはあるとはいえ、声出しして暴れたい連中と接触したばかりのメンバーとチェキを撮るのは怖いと思う。

つまり、どちらの立場から見ても、今のアイドル現場というのは面白くないということだ(そのかわり、女性ファンなどライト層が入りやすくはなったとは思う)。

自分はどちらかと言えば、声出し解禁はまだ早いと思っている。
特にアイドルとかアニソンに対する偏見は相変わらずだから、そういう現場に行って、体調を崩したことがバレれば、職場で袋叩きにあうのは間違いないからね。
ぶっちゃけ、不特定多数と接触するライブ現場より、プレイ前にシャワーを浴びる風俗の方が感染リスクは低いと思う。

そうした声出し解禁に否定的な自分でも、アイドルやオタクが声出しさせろとわめく理由は理解できるんだよね。

クラシックやジャズ、元々、シンガロングという文化がないロック以外の邦楽では、そんなに声出しがOKだろうとNGだろうと関係ないが、アイドル楽曲はオタクのコールやMIXが入ることを前提にした曲作りがされているので、声出しなしのアイドルライブというのは不完全なパフォーマンスになってしまうんだよね。

また、地下アイドル界隈で撮影会イベントやオフ会の開催が相次いでいたり、メンバーがコンカフェのキャストを務めたりするのも、ライブ会場のパーテーションありの接触系イベントでは満足できない人たちを離さないための作戦なんだとは思う。

結局、ドルオタなんて騒ぐこととメンバーと接触することしか考えていないんだよね。楽曲の良し悪しとか、歌唱力とかダンスとかは関係ない。

だから、制限された現場からオタクが離れるのは当然だ。

こうしたオタク離れによるアイドルの“解体”はアイドル業界の“エリート”である秋元康プロデュース系アイドルにも及んでいる。

吉本坂46はメンバーに芸人が多く、しかも男性メンバーもいたことから、そもそも、ドルオタの興味の対象ではなかったので解散は当然だと思う。

また、青春高校3年C組も、実際は高校を卒業している年齢のメンバーもいたとは言え、高校生設定だから、コロナ禍で高校生が大勢集まって騒ぐというのは印象が良くないので、このプロジェクトが打ち切られたのも仕方ないと思う。

それ以上に大納得なのがザ・コインロッカーズの解散だ。バンドなのに選抜メンバー制というのはありえないよね。オーケストラとかビッグバンドは演奏する楽曲によって必要な参加メンバー数が変わるから分かるけれど、ポップやロックというジャンルでそれをやる必要はないでしょ!ビジュアル理由で、つまり、アイドル的なノリでガールズバンドを推している人だって、これはふざけんなと思う。それに活動後期は踊り出したりしたし、迷走もいいところだったからね。

でも、ラストアイドルの解散は驚きだ。 
AKBグループ、坂道シリーズ以外の秋元系アイドルでは一番の稼ぎ頭だったはずだ。
実際、小澤愛実が≒JOYに加入したり、松本ももならが高嶺のなでしこのメンバーになったりと、解散後すぐに、別のグループやソロなどで芸能活動を続けるメンバーが多数いるということは、個々のメンバーのポテンシャルは高かったということだ。つまり、ラスアイというプロジェクトや個々のメンバーの良さを活かせず、単なる接触イベント要員にしかできなかった運営の力不足ということだ。

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というか、ドルオタの多くは22/7(ナナニジ)の方が先に解散すると思っていたのでは?自分もそうだが。

何しろ、2021年には5人ものメンバーが卒業しているしね…。11人グループの5人って、ほぼ半分だしね。

やっぱり、バーチャルアイドルのように中の人の正体を明かさないというやり方でもないし、アイドルアニメやガールズバンドアニメのように、アニメで声優を務めているメンバーがリアルの方でそのまま、アイドルやガールズバンドとして活動するというタイプでもない。
バーチャルアイドルでありながら、彼女たちを描いたアニメも作られているし、中の人が顔出してバラエティ番組やイベントに出たりもする。
バーチャルアイドルでありながら声優ユニットでありアイドルでもある立ち位置は、バーチャルキャラ好きにもアニメ・声優好きにもアイドル好きにも中途半端に思われてしまうから、そりゃ、ファン層を広げるのは難しいよねって思われてしまうからね。

それに最初の頃はバーチャルバージョンMVをよく動くCGアニメーションで作っていたのに、日本のアニオタがCGアニメーションを毛嫌いするからと言って、連中に媚びて止め画だらけの手描きアニメにしてしまったのも迷走感を高めてしまったと思う。

だから、規模縮小しても仕方ないよねと思っていた。

ところが、彼女たちは8人もメンバーを追加して14人組となってしまった…。正直なところ、そんなに風呂敷広げて大丈夫なのかと思ってしまった。

メンバー交代のゴタゴタがあるとは言え、中途半端に終わってしまった感のあるアニメの2期はいまだに制作発表がされていないので、ファンを増やすきっかけなんてないのではって思いたくなるんだよね。

まぁ、TOKYO MXでやっているバラエティ番組はアニオタには人気あるらしいが、ライト層とか自分みたいなDDはそういうものまではチェックしないからね。

やっぱり、アニメがファン層を広げるチャンスだと思うんだよね。実際、ナナニジのシングルが初めて(現時点での自己最高位である)2位を記録したのはアニメ版の主題歌“ムズイ”だしね。

そんなわけで、色々と不安を感じながらも彼女たちのステージを見ることにした。

ちなみにこれまでに自分が見たことがあるのは少人数で出演した2021年のTOKYO IDOL FESTIVALのステージだけだ。

実際に単独ライブを見た感想を一言で言うと、異次元に迷い込んでしまったというところだろうか。

アニソンだろうと、アイドルだろうと、最近のライブは女子オタの観客が多いのに、本公演の観客はほとんどが男だった。
かといって、昔のAKBグループほどオッサンだらけというワケでもない。

また、最近のアニソン系ライブでは1番のAメロ部分で激しくクラップする応援の仕方が定番となっているがそういうのもない。

アイドルアニメ系のライブでは新規ファンやDDが寄り付きにくいペンライト文化が蔓延している。それこそ、リードボーカルをとるメンバーが変わるたびにペンライトの色を変えたり、曲ごとに色を変えたりといった感じになっている。でも、そういうのもないんだよね。

というか、落ちサビのところでペンライトをゆっくりと前に突き出す、アイドルやアニソン系ライブでおなじみのアレもほとんどない。

それに拍手自体も少ない。普通、映像などが流れ終わった後にメンバーが登場すると拍手が沸き起こるのに、そういうのもない。

そして、ライブの構成自体もイマイチだ。

というか、いくらアニバーサリーライブとはいえ、何曲か歌うたびに思い出の地で撮影したコメント映像が流れるという構成はたるすぎる!

だいたい、現在のメンバーの半分以上は加入して1年経っていないんだから、こういう構成は意味ないよね。

というか、本編中のMCが挨拶を除くと最後の曲の前しかなかったのは、もしかすると、ナナニジって、トークが下手なのかと思ってしまった。声優ユニットとされているのに話すのが下手ってこと?冠バラエティ番組をきちんと見たことないけれど、あの番組って成立しているのか?

それから、アンコールがシャッフルユニット曲を3パターンでやって、そのたびに参加メンバーが感想を言うという流れが続くのもダルダルだ!
それで、3パターンのユニットのパフォーマンスが終わって、改めて全員がステージに集合したから、全員で1曲歌って終わるのかと思ったら、ダラダラと告知コーナーをやり、その後に挨拶をして終わってしまった。

というか、このアンコール時に幕がおりてきたけれど、この幕がステージ中央のスクリーンに被ってしまっていたから、スクリーン上に映っているものがきちんと見られなかった。

かなり酷い構成のライブだった。結局、2日間合わせて3公演全てを見る人前提のセトリなんだろうね。ライト層とかDDは相手にしていないようだ。まぁ、アニバーサリーと銘打っているから仕方ないのだろうが。

でも、こういうやり方では、ファン層を広げるのは難しいのでは?

しかも、アンコールを含めたライブが終わった後にお見送り会をやるのも意味不明。
キャパ5000程度と言われている東京国際フォーラムでお見送りやるか?時間かかりすぎなんだよ!出るまでに40分もかかった…。しかも普通のスピードで歩いているだけなのに女子スタッフがこちらの背中を押してくる。見せる気がないのならお見送りなんかやるな!高額チケットを購入した人だけを対象でやればいいだろ。

ついでに言うとロビーで展示会もやっていたけれど、開演1時間前の開場では5000人(実際の動員数はもっと少ないのだろうが)が見るのは無理だよ。結局、開演30分前になっても全然列が進んでいないから見るのを諦めてしまったしね。

まぁ、ナナニジの単独ライブに足を運ぶことは二度とないと思う。

そういえば、来週も東京国際フォーラムに来ることになっている。
今回はナナニジで、今度はニジマスか。何かしりとりでもやっているみたいだな。

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