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2022年十大音楽ニュース

何か毎年のように似たような内容を書いているような気もするが、今年の十大(重大)音楽ニュースはこんな感じとなった。

①相次ぐアイドルグループ解散

コロナ前からアイドルグループの解散・活動休止・体制変更、メンバーの卒業・脱退は相次いでいる。そして、コロナ禍になって、その傾向はさらに加速しつつある。というか、ビッグネームの解散などが目立つようになった。

それは、アイドルの主たる収入減である握手会が開催できなくなっていることが最大の要因だ。
パーテーションを挟んだチェキ撮影や、手袋をはめたハイタッチ会などは実施されるようになったし、オンラインのお話し会とかサイン会は定着しつつあるけれど、素手で握手したり、チェキで接触していたオタクからすれば物足りなさしか感じないから、そういう代替イベントなら参加しなくてもいいやと思ってしまう人が多いのも理解できる。

また、地下アイドルのライブではホテルを使った会場など一部を除けぼほとんどの会場で声出し(コールやMIX、シンガロングなど)が解禁されているが、地上アイドルでは依然として声出しNGとなっている現場の方が多い(ジャニーズやAKB48などが解禁しはじめたので今後は解禁派が増えそうだが)。ドルオタには、アイドルの歌唱やダンスなどのパフォーマンスを見聞きすることよりも、現場で騒ぐことを主たる目的にしている者が多い。だから、声出しNGなんてつまらないと現場に通うのをやめてしまう連中も多いのだと思う。

こうした事情が重なり、地下アイドル最上位とまで言われた26時のマスカレイドや、秋元康系のラストアイドルまで解散することになってしまった。また、アイドル系フェスの常連だったまねきケチャや大阪⭐︎春夏秋冬などは体制を大幅に変えることになった。
また、HKT48は、次から次へとドルオタ間で知名度のあるメンバーが卒業してしまった。

HKTは指原莉乃在籍時、ライブモンスターなんて呼ばれていたから、声出しできない現場でモチベーションを保てないオタクが多いんだろうね。

ただ、その一方で声出しNGによる恩恵を受けているアイドルもいる。女性ファンが増えている現場、特に=LOVEや≠MEの女性比率の高さは、声出しNGにより女性が安心して入り込めるようになったことも影響しているのではないかと思う。

そう考えると、with コロナの世の中で運営・アイドル・ファンがうまくタッグを組めているところはファン層拡大につながっているってことなのかな。つまり、CDの売上枚数やコンサートの動員数だけを見ると他を圧倒しているジャニーズですら、ファン層を拡大できていないってことなのかな。

②アイドルの恋愛禁止問題再燃

AKB48岡田奈々の恋愛スキャンダルはAKBのオワコン化をさらに加速させそうな案件だった。
成人しているアイドルに運営が恋愛禁止を命じるのは人権無視の非人道的なことだと思う。
しかし、その一方でアイドルというのはファンに恋愛感情を抱かせて貢がせることで収入を得ている職業でもある。
前者で捉えれば被害者だけれど、後者で見れば加害者だ。というか、やっていることはほとんど結婚詐欺と同じだ。

なので、接触系イベント(オンライン含む)を主たる収入源としたり、そのイベント参加券を封入したCDをファンに複数枚買いさせているようなアーティストはアイドルに限らず(声優もそう)、表面上は恋愛していない素振りを見せなくてはいけないと思う。実際には相手がいてもいいが、その存在はマスコミやファンに気付かれてはいけないと思う。
それができないなら、ファンに恋愛感情を抱かせ貢がせるような売り方はやめるべきだ。

それから、ガチ恋していることを認めたくない=推しの恋愛を知りたくなかったという理由で、恋愛報道を伝えたマスコミを批判するファンもダサい。素直に、“男とセックスやりまくりの女に誰が金なんて出すか”と言っている連中の方が潔いと思う。あと、アイドルや声優の恋愛を認めないと人権無視の老害とか、もてない童貞野郎みたいに思われてしまうからという理由で、本当は今すぐファンをやめたいのに、祝福しているフリをしている人たちもダサダサだ。

素直になろうよ!アイドルや声優のファンって、恋愛感情なしで推すことってほとんどないでしょ!

その人がアイドル的ポジションから脱して、アーティストと呼べる存在になれば別だけれどね。

そして、今回の岡田奈々問題で一番まずかったのは、岡田奈々がメンバーの恋愛スキャンダルに厳しく、恋愛に興味がない素振りを見せていたことだ。結局、他人に厳しく自分に甘い自分勝手な奴ってことだからね。

また、岡田奈々と仲の良い向井地美音が本来なら中立でなくてはならない総監督というポジションにいるのにもかかわらず、岡田奈々の肩をもち、わざわざ、運営から恋愛禁止条例はないとのコメントまで取ってしまったことも問題を悪化させてしまったと思う。今まで、他のメンバーの恋愛スキャンダルの時はスルーしたりしていたのに、仲の良いメンバーだと問題ないことをアピールするためにフォローしていたのでは指導者失格だしね。

というわけで、今回の騒動を機にAKBを見たくないと思ってしまったドルオタは結構いるのではないだろうか。

③=LOVE5周年コンサートで明らかになった厳正でないチケット当選者決定プロセス

ジャンルを問わず、今までチケットの当選者や当選した人の座席配置には不透明なものを感じていた人は多いと思う。
たとえば、女性アイドルグループのライブでは女性優遇で当選者を決めている、女性に良席があてがわれているとよく言われている。
女性アイドルグループの運営としては、マスコミに場内を撮影された際に、太ってはげているオッサンオタクだらけだとイメージが悪いからという理由で、女性に人気、男でも若者に人気、オッサンでも家族連れに人気というアピールをしたがる傾向がある。

明らかにその運営の方針に合わせて当選者や座席配置が決められていると思われる現場も実際多いしね。
アリーナ席は女性と若い男ばかり。3階席はボッチ参戦の40代以上ばかりなんてことも多いしね。
イコラブのライブに関しても、40代以上のボッチ参戦の男は事実上、こちらが金を払っているのに何故かタダ働きの広報カメラマンにされているカメコ席以外はなかなか当選しにくくなっているのが現状だ。

そんな中、イコラブの5周年コンサートでありえない配席ミスが起きてしまった。グッズ付きの高額チケットを購入した人が軒並み2階席に追いやられてしまったのだ。

建前上は、グッズ付きチケットを購入してもアリーナ席が確約されるものではないということになっている。
でも、この公演では高額チケットを購入した人のほとんどが2階席に追いやられてしまった。

これはネット上で疑問に思ったファンの声が高まり明らかになったものだが、この問題が発覚した際に運営側が沈静化しようとして出した声明がさらに、ファンの運営やチケット会社に対する不信を高めてしまった。

こうなってしまったのは、チケット販売を取り扱った楽天チケットが本来はアリーナ席に配置するはずだった高額チケット購入者を2階席から配置してしまったからだと説明したのだ。

つまり、厳正なる抽選で当選者も座席配置も決めていない。運営・チケット会社側の意向で決めているということを認めてしまったのだ。

こうなってくると、落選が相次ぐ現場、当選してもクソ席しかあてがわれない現場というのは、運営から自分はターゲットではないと思われているということだから、こういう現場に対して金を落とすのは(FCに入ったり、グッズを購入したりなど)バカらしいって思えてくるよね。

発足当初からイコラブのFCに入っているのに、不祥事で抜けたものを除けば初となる齊藤なぎさの卒業コンサートが落選となったのは、運営がお前には来て欲しくないって思っている証拠だろうしね。しかも、この卒コンは5周年コンサートのミスを受けて楽天ではなくローチケに変わったのにもかかわらず(=楽天時代の顧客情報が引き継がれていないはずなのに)、女性優遇、若い男で当選者が決められているということは、運営がマスコミ映えを意識して、当選者の属性はこうしろとローチケに指示していると見て間違いないだろうしね。

④アーティスト活動を行う声優に体調不良相次ぐ

本当、今年はフィジカル、メンタル問わず声優のこうしたニュースに接する機会が多かった。
鬼頭明里のようにステージ上での動きを制限する程度の軽微で済んだ人もいるが、高野麻里佳のように活動を制限したり、前島亜美のように活動休止を発表した人もいる。また、楠木ともりは難病指定の遺伝性疾患を公表した。
このほかにも体調不良を報じられた声優は多い。そして、こうしたトラブルを抱えた人のほとんどがアイドルアニメ(バンド、DJもの含む)に関わっている。

そもそも、声優というのは声で演技することを生業としている人たちである。百歩譲って歌うことはミュージカル・アニメーションなどもあることから演技の延長線上だとしても、踊ったり楽器を演奏することは本来の業務でない。

また、人気声優の場合、複数のアイドルユニットに所属しているケースも多い。鬼頭明里を例に出せば、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会以外にもわたてん⭐︎5、KiRaRe、ウマ娘など様々なプロジェクトに参加している。
アイドル出身の前島亜美ですらリタイアしてしまうのだから、いかに、声優業をやりながらアイドルユニットで活動することが激務であるかということが分かるかと思う。

結局、こうしたトラブルが多発する背景には、若手声優のギャラが安く、アイドル活動・アーティスト活動の方が儲かるという業界内の問題。声優を役者ではなく、アイドル、つまり、疑似恋愛の対象としてファンの姿勢。
その両方があると思うが、こればかりは90年代半ばより定着してしまったことなので、今更、声優のアイドル・アーティスト活動をやめましょうというわけにはいかないと思う。
とりあえずの対策としては、マネージメント側がしっかりとスケジュール管理すること、そして、遥か昔から変わらないランク付けによる声優のギャラ制度を廃止するしかないと思うんだけれどね。

⑤コロナ禍3年目アーティストの老害思想が悪化

2021年は国や自治体のコロナ対策を批判していたRADWIMPSの野田洋次郎が自分はパーティーで騒ぎまくるという矛盾だらけの行動で批判された。この時はこうした自分勝手な言動をするのは野田などごく一部のアーティストだけと思っていた人が多かったのではないだろうか。

しかし、2022年になって、こうした老害思想と言ってもいいわがままな言動を取るアーティストが次から次へと出てきてしまった。
●泥酔しながらパフォーマンスした奥田民生
●台風が接近しているのにライブを強行した矢沢永吉
●声出しNGの現場なのに観客に声出しを求めたONE OK ROCK
等々

アーティストのこうした言動が目立つのは、コロナ禍で収入が減り、金銭的余裕がなくなっていることが背景にあるのだと思う。

ライブに足を運ぶ者の中にはアーティストのパフォーマンスを見ることや楽曲を聞くことではなく、現場で騒ぐことを主たる目的にしている者も多い。そうした連中がライブの動員を支えているのも事実だ。
こうした連中が来ないと自分たちの収入が減るから、声出しさせろとアーティストやライブ会場側は騒いでいるのだと思う。実際、コロナの感染状況が悪化傾向にあるのに、声出し解禁をしているアーティスト・会場が増えているのは、もう、騒ぎたいだけの奴を集客しないと経営が成り立たないということなんだと思う。

⑥Jojiの活躍を無視する日本メディア・芸能界

海外で評価された日本人について報道するのが大好きな日本メディアがJoJiを無視するのって理解できないよね。日本国籍を捨てた人ですら日本人ノーベル賞受賞者と報じるくせにJoJiは無視するんだからね。

彼のシングル“Glimpse of Us”は全米シングル・チャート(Billboard Hot 100)で最高位8位を記録した。日本人アーティストがトップ10入りしたのは、坂本九“上を向いて歩こう”以来59年ぶりの快挙だ。BABYMETALのアルバムが全米トップ40入りした時は大騒ぎしたし、それどころか米国以外のデータを集計したグローバル・チャートに邦楽アーティストがランクインした時だって、まるで総合チャート上位に入ったかのような報道をしているのに、Jojiは無視だからね…。

結局、Jojiがハーフだったり活動の拠点が海外で日本の芸能事務所やレコード会社と契約していないとかいう理由で日本人アーティスト扱いしていないってことでしょ。本当、日本のメディアってクソだよね。

⑦テイラー・スウィフト全米トップ10占拠


確かにBillboard Hot 100のトップ10全てをテイラーが占拠。しかも、全て初登場曲で達成というのは快挙なんだけれど、このうち正式なシングル扱いの曲は2曲、プロモーション用シングルとして扱われている曲も2曲、そして、正式なMVが作られているのはそれぞれから1曲ずつで計2曲だからね。要は過半数はシングルやそれに準じた曲ではないということだ。
1964年にザ・ビートルズがトップ5を占拠した時に比べると、何か価値があまり見出せないというのが音楽マニアとしての本音かな。

最近のヒット・チャートを見ていると、本当にこれは現在のミュージック・シーンをリアルに反映しているのだろうかと思うことは多いしね。

いまだにCD売り上げをベースにしているオリコンのみならず、ストリーミングの再生回数をベースにしているチャートだって全然、ヒット・チャートになっていないと思うんだよね。

Billboard JAPANの今年度の年間チャートには2018年にリリースされたあいみょん“マリーコールド”とか2019年発表のKing Gnu“白日”なんかが入っているしね。3〜4年前に出た曲が年間チャートに入っているって、全然、新曲が聞かれていないってことだしね。

それは、本国(米国)のBillboardチャートにも言えることだけれどね。
12月24日付のBillboard Hot 100のトップ40を見てみると、19曲が今年リリースでないクリスマス・ソング。そして、12曲がシザの最新アルバム収録曲(ほとんどがシングルカットされていない曲)。これらを除くとトップ40内に入っているのはたったの9曲だけだからね。

こんなの最新のヒット・チャートとかシングル・チャートとは呼べないでしょ。

⑧坂道シリーズのCDに付属のBlu-rayに変化


乃木坂46は今年8月リリースの“好きというのはロックだぜ!”からCDシングルに付属するBlu-rayにMVが収録されなくなった。日向坂46も10月リリースの“月と星が踊るMidnight”で同様の措置が取られた。おそらく、来年2月にリリースされる櫻坂46の新曲もこの形態となるのではないだろうか。

このように仕様を変更した背景にはチャート対策というのがあるのではないかと思う。
Billboard JAPANは最近、CDなどフィジカルに関連した指数を重視しない集計方法に変更している。ルックアップと呼ばれるCDの読み取り回数をチャートの集計から外したのもその流れだ。

CDの売り上げ枚数は特典などを目当てに同一人物が同じタイトルを何十枚、何百枚と買っていることもある。そして、そうした何枚も買った人はおそらく、そのうち1枚のしかプレーヤーにかけることはない(カップリング曲が異なるバージョンがあればそのバージョン違いもかけるかも知れないが)。
また、ルックアップに関しても読み取ったデータを実際にPCなどで再生することも少ないのではないかと思う。

そう考えると、CDが売れている曲、読み取り回数が多い曲というのは必ずしもよく再生されている曲ではないということだ。

勿論、サブスクやYouTubeの再生回数なんていくらでも組織票の入る余地はある。でも、フルコーラスではないかも知れないが、サブスクやYouTubeなら実際に再生されなければ集計対象にはならない。そう考えると、まだ、きちんと音が鳴らされている分だけマシということになるしね。

坂道シリーズが付属Blu-rayにMVを収録しなくなったのは、おそらく、YouTubeでの再生回数を増やすことが目的なのではないかと思う。
Blu-rayに収録されていれば、わざわざ、PCやスマホの小さな画面で、しかも、場合によっては画質も落ちた状態でMVを見ようとは思わないしね。

とはいえ、かわりに付属Blu-rayにはライブ映像などファンが興味を持つコンテンツが収録されているので運営・レーベル側としては、CDもこれまで通り売りたいのではないかと思う。MVがYouTubeで見られるならCDなんて買わなくていいやって人もいるからね。

現状ではCDシングルの売り上げ枚数の減少には歯止めがかかっているので、MV以外の映像コンテンツをBlu-rayに収録するというやり方はファンには好評のようだ。

しかし、Billboard JAPANの総合チャートを見ると、MVを収録しなくなってからの乃木坂の2作品と日向坂の1作品はいずれも首位を逃している。
つまり、YouTubeでのMVの再生回数は伸びていないということだ。

そう考えると、この作戦、決して成功しているとは言えないようにも思えるんだけれどね。

⑨タワレコ秋葉原店閉店

ヨドバシカメラ内にあるタワーレコード秋葉原店が年明け早々の1月3日に閉店すると発表されたが、正直なところ、最近の品揃えの悪さを見れば、驚きも何もないというのが正直なところだ。
また、隣接する書店の有隣堂もほぼ同じ時期に閉店するということだから、CDや DVD、書籍など旧来型のフィジカルなメディアが売れなくなっていて、ヨドバシ側としては“上納金”が少ないテナントには用はないと思っているということなんだと思う。

ただ、職場と自宅の間の“動線”では唯一、それなりの品揃えがあったCDショップだったので(同じタワレコの渋谷店や新宿店は“動線”にはないし、錦糸町店は単なるイベント・スペースと化しているので品揃えは最悪)、これがなくなるとCDやDVDを買う機会が減っていきそうだなという気はするかな…。

⑩今年も訃報相次ぐ

例年、十大ニュースの多くが訃報で占められるが、今年はそれ以外に語りたいことが多かったので1項目にまとめることにした。
ここであげたのは自分がリアルタイムでヒット曲や名曲の誕生に接したアーティストだ。
だから、“フィジカル”や“そよ風の誘惑”などのヒット曲・名曲を後追いで知ったオリビア・ニュートン・ジョンらは割愛した。なお、この項目は敬称略とさせていただく。

●ミートローフ
音楽通的には1977年のアルバム『地獄のロック・ライダー』なんだろうが、自分にとっては1993年にリリースされたその続編となるアルバム『地獄のロック・ライダーII〜地獄への帰還』からシングル・カットされ、全米チャートで5週連続ナンバー1の大ヒット曲となった“愛にすべてを捧ぐ”に尽きるかなと思う。そういえば、『地獄のロック・ライダー』シリーズに関わったジム・スタインマンは去年亡くなったばかりだな…。

プロデューサーでソングライターのフィル・スペクターが去年亡くなり、元妻でザ・ロネッツのメンバーだったロニー・スペクターが今年亡くなったのと似たようなケースかな…。

現在の関係が良好か否かはさておき、深いつながりがあった者が亡くなると自分も連られてしまうのかな?

●ヴァンゲリス
映画「炎のランナー」や「ブレードランナー」の音楽が世間的には代表作だけれど、自分にとっては1983年の日本映画「南極物語」のサントラが初めてリアルタイムで接したヴァンゲリスかな。
洋楽アーティストが日本向けに作った曲って、微妙なものが多いんだけれど、80年代の日本映画のサントラには海外で流通させても通じるのではと思えるものが多かったな。「南極物語」以外では、「幻魔大戦」とか「里見八犬伝」とか「竹取物語」とかね。

そうそう!ヴァンゲリスといえば2002年の日韓共催ワールドカップの“アンセム”も名曲!しかも、これリミックス・バージョン(JS RADIO EDIT)が最高なんだよね。

●クーリオ
1995年の全米チャートで年間ナンバー1になった“ギャングスタズ・パラダイス”はスティーヴィー・ワンダーの“楽園の彼方へ”をサンプリングした曲だけれど、名曲をさらなる名曲にした好サンプリングって感じだったな。
何と言っても、“Power and the money, money and the power”というフレーズが最高だった!

クーリオが人気アーティストであった期間って実は短いんだけれど、94年から97年の約3年間に“ギャングスタズ・パラダイス”を含む6曲の全米トップ40ヒットを放ち(このうち、“ギャングスタズ・パラダイス”を含む3曲がサントラ曲)、そのどれもがインパクト大だったからね。
“カノン”をサンプリングした“シー・ユー・ホエン・ユー・ゲット・ゼア”も結構好きだったな。

スティーヴィーとか“カノン”という大ネタを使っても、パフ・ダディやM.C.ハマーのようにコアなラップ・ファンからバカにされなかったのはそれだけ、スキルが高くメッセージ性もあったってことなんだろうね。

●アイリーン・キャラ
「フラッシュダンス」の主題歌“ホワット・ア・フィーリング”は洋楽でありながら、オリコンの総合チャートで首位を獲得した曲だから、当時、小学生だった自分でもリアルタイムでこの曲を認知していた。本当、80年代の米国映画のサントラは名曲揃いだよね。

●クリスティン・マクヴィー
一般的にはフリートウッド・マックの代表作は、ビル・クリントンのテーマとしておなじみの“ドント・ストップ”収録の『噂』(77年)か2枚組の『牙』(79年)、あるいは、80年代っぽい“ホールド・ミー”収録の『ミラージュ』(82年)あたりなのかも知れないが、我々、団塊ジュニアにとっては、『タンゴ・イン・ザ・ナイト』(87年)なんだよね。
リンジー・バッキンガムの“ビッグ・ラヴ”、スティーヴィー・ニックスの“セヴン・ワンダーズ”、クリスティン・マクヴィーの“リトル・ライズ”とリード・ボーカルの異なる、タイプの違うヒット曲が次から次へと生まれたが、どれも大好きな曲ばかり。

それにしても、87年の洋楽って、『BAD』とか『FAITH』とか『ヒステリア』とか『ヨシュア・トゥリー』とか、すごいアルバムが多いよね。

ちなみに、自分が好きなフリートウッド・マック曲をランク付けするとこんな感じかな。

①リトル・ライズ
②セイヴ・ミー
③ビッグ・ラヴ
④セヴン・ワンダーズ
⑤ドント・ストップ

世間、特に日本の洋楽メディアの連中との感覚はずれているかもしれないが、やっぱり、『タンゴ・イン・ザ・ナイト』およびその前後が好きなんだろうな…

それから、こうやってランク付けしてみると、クリスティン・マクヴィー中心の曲が好きだということもよく分かった。


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