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ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ

この手のホラー映画は日本ではヒットしないことが多い。というか、米国製ホラー映画のほとんどは日本ではヒットしない。そういう状況なので日本公開が遅れることも多い。ハロウィンを題材にした映画が春に公開されたりするのもそういう事情に起因している。



だから、全米公開からわずか3ヵ月半で本作が日本公開となったことには驚いた。
また、全国的なランキングでは上位に入らないかも知れないが、都心部のシネコンでは座席がかなり埋まっているので、日本の興行事情を理解している映画ファンの想定とは異なる支持を得ているようにも思えた。

まぁ、自分はテレビゲームとかオンラインゲームはほとんどやらないからよく分からないけれど、原作ゲームが人気あるってことなんだろうね。

映画自体はツッコミどころしかない作品だった。

80年代に一世を風靡したものの、児童行方不明事件への関与が疑われ閉店に追い込まれたエンタメ系レストランを舞台にした作品だ。

ただ、誘拐された主人公の弟を探すというサスペンス要素とレストランの廃墟で起こる怪現象というホラー要素が混ぜられてしまっている。

また、ホラーの部分に関しても様々な要素を持った殺人鬼が登場する。サイコスリラー作品でおなじみの生身の人間が残虐行為を繰り返すシリアルキラー、オカルト作品で登場する悪霊、さらには誘拐されて殺された子どもたちが転生したロボットのような人外まで登場する。

一体、自分は何を見ているのだろうかという気分になる。

また、主人公の見た目はいかにもアラサーだけれど(演じたジョシュ・ハッチヤーソンも実際に31歳)、誘拐事件が起きたのは80年代でその時、主人公は12歳だと言っていた。

作中にスマホは出てこないし、登場人物が見ているテレビは4:3の画面サイズのブラウン管だから、2000年代の話なのかなと思ったりもした。
でも、主人公には年の離れた妹がいる。パッと見た感じ10歳前後だろうか?ネット情報だが演じた子役は2015年生まれらしいから、そんなものだろう。

となると、12歳の時に弟を誘拐された見た目アラサーの主人公に10歳くらいの妹がいるのっておかしくないか?妹が事件発生直前に生まれたとしても、この兄貴は22歳くらいでないと辻褄が合わない。作中で“誘拐されたきょうだいがいたことを覚えているか?”みたいなことを妹に聞いていたから血は繋がっているようだ。また、母親は最近亡くなったみたいなことも言っていたが、仮に妹が10歳だとしたら、一体、母親は何歳だったんだ?

登場人物の年齢や舞台となった時代の辻褄が合わず気になって仕方なかった。

とりあえず、80年代を題材にした作品で主人公が睡眠障害を抱えている(正確には夢の中で事件の真相を探るために睡眠薬を服用していて、そのせいで不眠症のように見えるという設定らしい)主人公という設定に合わせて、ロマンティックスの1983年のヒット曲“トーキング・イン・ユア・スリープ”をちょっとおどろおどろしい感じで使ったことだけは評価できると思う。





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