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TWICE 4TH WORLD TOUR 'III' IN JAPAN 4.25[MON]

来日アーティストのライブを見るのは3年ぶりだ。まぁ、日本人メンバーもいるし、日本語楽曲もリリースしているし、コロナ前は日本と韓国を行ったり来たりしていたわけだから、来日アーティストと呼ぶのはちょっと違和感はあるが…。

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ちなみに3年前に見たのはペット・ショップ・ボーイズの武道館公演だ。本公演同様、東京ドームで見た来日アーティストとなると、5年前のコールドプレイまで遡ることになるわけだから、来日アーティストを見る機会が減ったというのは、コロナのせいとは一概に言えない気もする。

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ちなみに、K-POPアーティストのライブを見たのは今回が初めてだ。
何しろ、このジャンルは男性アーティストだろうと、女性アーティストだろうと、女性観客の比率が高いから、その現場に足を踏み入れるのがちょっと怖いというのもあったし(ジャニーズや宝塚と同じかな?)、試しに応募しても当選しないしというのもあった(結局、IZ*ONEは生で見ることなく解散してしまったし…)。

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現在のK-POP人気が第何次のブームなのかも分からない。というか、ブームというレベルを通り越して、ジャニーズや女性アイドル、アニソンと並ぶ大きなマーケットを持ったジャンルとして定着しているのかもしれない。
でも、今のTWICEなどの人気は過去のK-POP人気とは明らかに違うということは確実に言えることだと思う。

2000年代に人気を集めたBoAや東方神起は日本での活動は、あくまで韓国出身のアーティストが“邦楽アーティスト”として人気を集めたというケースだった。

2010年代前半に人気を集めた少女時代やKARAは韓国でリリースされた楽曲を日本語バージョンでリリースして人気を拡大させるというパターンが多かった(日本オリジナル曲もあったが、ファンからの評価は低かった)。

2010年代後半以降は、韓国でリリースした韓国語楽曲は輸入盤としてそのまま日本でも流通させ、日本向けには日本語歌唱の日本オリジナル曲を国内盤としてリリースするアーティストが目立つようになった。TWICEもこのシステムだ。

以前は、韓国語作品も日本のレーベルを通じて国内盤としてリリースされることが多かったが、最近では、そのまま、輸入盤が店頭に並んでいる。国内盤としてリリースされるのは、日本オリジナル・韓国語楽曲の日本語バージョンを問わず、日本語歌唱曲のみというアーティストも多い。
あれだけ、人気があるBTSだって、国内盤としてリリースされるのは日本語歌唱曲だけになっている。

おそらく、少女時代やKARA、2PMなどが人気となった2010年代前半が過渡期で、この時期に、K-POPファンの間で、日本オリジナル曲より韓国オリジナル曲、日本語歌唱曲よりも韓国語歌唱曲が良いという考えが浸透していったのだと思う。

その一方で、レコード会社としてはファン層を拡大するには、日本オリジナル曲や日本語バージョンも必要だと思っている。

その折衷案として、韓国語曲はそのまま輸入盤として流通させ、日本語曲のみを国内盤としてリリースするというやり方が定着していったのだと思う。

ちなみに自分はTWICEに限らず、K-POPアーティストのCDは国内盤しか買わない主義だ。

だから、K-POPの輸入盤CDなんて数えるほどしか持っていない(というか、少女時代が人気だった時代に買って以来、輸入盤は買っていない)。

買わない理由はK-POPのCDは変型サイズのパッケージが多いからだ。何故、変型サイズが嫌いからと言えば、その理由は保管するのに不便だからだ。
自分はK-POPに限らず、アイドルだろうと、アニソンだろうと、洋楽だろうと、ジャンルを問わず変型サイズのCDは買わない主義だ。
どんなに好きなアーティストでもボックス・セットなんて買わないし、ボーナス・トラック入りの変型盤とボーナス・トラックなしの通常盤の両方が出ていたら、通常盤の方を選ぶくらいだ。

なので、K-POPアーティストの韓国語曲へのアクセスはストリーミングで聞く、MVをYouTubeで見るというのが中心となっている。

だから、TWICEもワーナー から国内盤としてリリースされたものしか買っていない。

ただ、TWICEは通常の日本向けCDとは別にワーナーから韓国語アルバムやミニアルバムのリード曲の日本語バージョンをまとめたベスト盤を定期的にリリースしていて、そのベスト盤にはその楽曲のオリジナルの韓国語版も収録されているので、全く韓国語音源をフィジカルで持っていないというわけではないが。

とはいえ、今回の東京ドーム公演に参戦した人の中には、輸入盤・国内盤問わずTWICEのCDを一通り買っている人も多いだろいうから、そういう熱心なファンからすれば、お前なんてファンじゃないと言われてしまうかもしれないが。

ところで、今回の公演では、公式ペンライトしか持ち込みできないとなっているのはどうなんだろうかと思う。

ファンが好き勝手な色にして応援するのではなく、シーンごとに会場全体の色を統一したいという演出方針は分からないでもない。

観客の全員がメンバーや楽曲ごとのカラーを全て把握しているわけではないし、というか、自分みたいなDDにはそんなの無理だ。
だから、周囲が色を変えたのを見て、それに合わせて自分も変えるということの方が多い。
なので、イントロから1番のAメロのあたりなんて落ち着いて見ていられないことが多い。
それに、パフォーマンスを集中して見たい時やペンライトの調子が悪かったりする時などは意図的に色を変えないことだってある。

ライブビューイングや後日リリースされるライブBlu-rayにおける画的な見映えの面で、観客のリアクションも含めて完璧に演出したいと思う運営側の気持ちも分からないでもない。

会場全体が同時に瞬時に違う色になるのは、人力では無理だからね。

でも、そこまでするなら、一部の他のアーティストがやっているように、アーティスト側で色を制御できる発光システムを観客に貸与する形式にした方が良いのでは?

コロナ禍だとそれでは消毒するのに時間(勿論、人件費も)がかかるというのであれば、来場者特典として発光システムを配ればいいのでは(勿論、その分、多少は入場料がアップするのは仕方ないと思う)。

そうしないのは結局、グッズとしてペンライトを売りたいからだし、そのペンライトを買い求めるファンがコロナ禍であるにもかかわらず行列を作ることによって人気があることをアピールしたいからでしょ?

こういうやり方は、水商売や風俗のボッタクリと同じと言われても仕方ないと思うな。
アーティスト側の演出に対する協力を観客に“強制”するなら、何らかの見返りを提供すべきだと思うけれどね。

まぁ、熱心なファンは信者化していて批判しないから、文句をを言うのは自分みたいなDDだけなんだろうが。

というわけで、公式ペンライトを購入せず、参戦することを決意した。

それから、来日アーティストなのに撮影禁止っておかしくないか?
米国でもそんなことを言っているのか?米国人が言うことを聞くとは思えないんだけれどね。

何か、ペンライトといい、撮影禁止といい、やり方がせこい。古い音楽ビジネスから抜け出せない日本側の意向なのかな?それとも、韓国側が日本人ならカモにできると思っているのかな?

というわけで初めてK-POPアーティストのライブを見たが、色々と違和感を抱いてしまった。

運営側から声を出すなと言われているのに歓声を上げる観客が多いし、規制退場するとアナウンスされているのに無視して帰ろうとするのが多かった。

普段、女性アイドルやアニソン系のライブを見る機会が多い自分からすると、“なんなんだ、こいつらは?”という感想しか持てなかった。

若い観客が多く、若者はコロナに感染しても重症化しにくいと思っているから、感染症対策に協力する気がないのか?要は外飲みしている連中と同じ発想ということか?

そして、ドルオタやアニオタにはネトウヨに近い考えの中高年が多いから、国や自治体の言うことを素直に聞くが、ネトウヨが毛嫌いするK-POPのファンの若者はネトウヨとは異なる思想だから、国や自治体の提唱する感染症対策なんて関係ないということなのか?

それから、ペンライトだが、運営側にコントロールされていることの是非はさておき、ただ持っているだけで振りもしない観客が結構いることにも驚いた。
当然、女性アイドルやアニソンのライブでおなじみとなっている落ちサビでペンライトをゆっくりと前に突き出すペンライト芸もない。
ただ持っているだけで面白いのか?

パフォーマンス自体についても触れておこう。

トロッコでアリーナ席周辺を移動したりとか、メンバーを複数のグループにわけたユニット・コーナーがあったり、ダラダラとMCが続いたりと、結構、日本のアイドルのコンサートとやっていることは同じだなと思った。

ほぼ本編とつながっているシームレス状態なので、あれをアンコールと呼んでいいのかは分からないが、終盤にパフォーマンスする楽曲をルーレットで決めるという演出も、日本のアイドルと同じカラオケ伴奏による歌唱だから簡単にできることだしね。
というか、明らかにルーレットを無視してパフォーマンス曲を決めていた箇所もあったが。

披露した楽曲についても触れておこう。

今回のツアーはコロナ禍になって初のツアーということで、当然、披露する楽曲はコロナ禍になってからリリースした曲が中心となっている。
そして、最新アルバムを含め、最近のTWICE楽曲(日本向けはそうでもないが)には80年代洋楽テイストのものが多い。
そんなこともあって、大音量で聞く最近のTWICE曲はデュア・リパあたりの楽曲に聞こえて仕方なかった。まぁ、だから、英語歌唱曲“The Feels”は全米シングル・チャート(Billboard HOT 100)にチャートインできたのだとは思うが。

でも、そういうデュア・リパ路線の前は、トロピカル・ハウス路線だった時期もあったし、全般的には洋楽好きならなんとなくのれる楽曲がTWICEには多いんだよね。まぁ、日本オリジナル曲は微妙なのが多いけれどね。

そういえば、2階席の後ろから2列目という、いかにも“お前はターゲットじゃないよ”宣言されたような席を与えられたが、ぶっちゃけ、先月見た日向坂46のドーム公演よりも見やすかった。

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あの時はアリーナ席ではあったものの、後方だし、しかも下手側に寄っていたから、メインステージでのメンバーの動きなんてほとんど分からなかったが、今回の天空席の方がパフォーマンスをきちんと把握することができた。ドームってこんなに見やすかったっけ?

まぁ、メンバーの表情とか、誰がどこにいるとかはモニターを見ないと分からなかったけれどね。

というか、コロナ禍で日本での活動が縮小されていた間にメンバーの名前や顔を忘れかけていたことに気づいた…。

熱心なファンには怒られそうだな…。

あと、今回、アリーナ席の形が変な陣形に配置されているなと思っていたが、終盤にメンバーの呼び掛けでウェーブをやった時に気づいた。もしかすると、ハートマークあるいはTWICEのロゴマークを形どっていたのか?

まぁ、3部構成のライブとうたっていたが、それはあまり効果なかったかなという気もする。

《追記》
開場前の男子トイレがそれほど混んでいなかった。やっぱり、TWICEのファンの男女比って女性の比率の方が高いんだな…。


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