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睡眠を計測する

 普段の仕事では文章を読んで考え、文章を書くというひたすら思索の時間が長い。昼間の集中力が大切なのに、集中できない日あるのはなぜかと考えると、その日の睡眠の質が大いに影響している事に思い当たる。睡眠時間が短くなると、書類を読んでいるとどうしても眠くなるし、寝付きが悪ければ、朝起きても頭がスッキリしない。
 そんな理由からiPhoneのアプリを使って睡眠の質を3年ほど測るようにしてきたが、使ってみて良かったアプリを紹介したい。ただし、睡眠計測アプリをいくつか試してみたが、寝具や寝室の環境でかなり測定結果が違う。私は布団で寝ているが、ベッドの場合は振動を計測する別のアプリの方がいい測定結果になるかもしれない。あくまでも、私の睡眠環境に限定した話であると最初にお断りをしておきたい。

SleepCycle

 SleepCycleは睡眠の質を測りながら、浅い睡眠の時にタイミングよくアラームを鳴らすことで、スッキリと目覚められる目覚ましの機能があるのが特徴。

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 グラフで上の方が浅い眠り、下の方が深く眠っている時間になる。SleepCycleはiPhoneのマイクだけで、睡眠の質を測定しているのだが、その精度はかなり高い。寝る前にアラームの時刻をセットして、画面を下向きにして枕元に置くだけで計測が始まる。
 無料版でも睡眠の質の計測はできるが、プレミアム版(年間3,000円、以前は600円だったから、ずいぶんと高くなっている)にすると、いびきの録音、睡眠の質を左右する要因分析ができるようになり、眠りにつく音楽、アラームの音楽が増える。
 睡眠に影響する要因としては、その日の歩数や距離をヘルスケアから取得している。天候や気圧、月齢も何らかの影響がありそうだ。その他に寝る時にその日の行動を睡眠メモとして記録できる。これまで3年ぐらい記録を続けていて、質の低下に大きく影響しているのは飲み会である。寝る前のコーヒーや、昼寝も質を下げていることが分かる。

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 逆に睡眠の質を上げる要因はたくさんあるが、やはり運動と程よい疲れが最も効果的だ。これらの要因は寝る前にアラームをセットする時、その日のメモを選ぶだけである。

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 最近は、加齢とともにアラームが鳴る前に目が覚めしまうが、夜中にトイレに起きないようにするにはどうしたらいいかなども分析したいところである。
 SleepCycleの欠点としてはバッテリーの消費が大きく、測定中は充電しておく必要があることぐらいで、プレミアム版はちょっと高いが、要因分析ができるという大きな効果はある。最近Apple Watchバージョンもリリースされたが、それについては後の方で述べる。

AutoSleep

 AutoSleepはApple Watch必須のアプリでiPhone単体では動作しない。睡眠の分析のみで、アラームの機能はない。Apple Watchを付けて寝るだけで自動的に測定してくれる。昼寝も自動的に検出してくれるから便利だ。
 AppleWatchで寝ている間の身体の動きと心拍数を測定して、眠りの深さを測定してくれる。グラフではSleep Cycleと同様に睡眠深さを示している。また心拍数の低下を睡眠の深さの指標としている。

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 時計表示では、睡眠の指標として、睡眠時間、良い睡眠時間、深い睡眠時間、心拍数が円グラフに色分けで表示される。精度もSleepCycleと遜色なく、要因分析はできないが、無料でここまで計測してくれるなら十分である。

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Apple WatchのSleepCycle版

 SleepCycleのApple Watch版が最近リリースされた。Apple Watchを使って身体の動きと心拍数を測定するのはAutoSleepと同じである。機能も無料版のSleepCycleと同じで、睡眠が浅くなったタイミングでアラームを鳴らしてくれる。要因分析のための睡眠メモは記録できないが、iPhoneアプリに動悸されるから、後から編集すれば良い。寝ている間の心拍数の変化もiPhoneアプリでグラフに赤い点線で表示される。
 Apple Watch版の最大のメリットは、SleepCycleの欠点である消費電力の問題が解決されることである。Apple Watchはほぼ1日バッテリーが持つので、毎日入浴時に充電しておけば、寝ている間も装着していて問題ない。つまり、Apple Watchで計測するので、寝ている間はiPhoneの電源を切っておくことができるのである。

 Appleも次期Watch OSで睡眠計測を標準装備しようとしているという。今後ますます面白いアプリが出てくることを期待しよう。




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