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「昭和の日」大阪で昭和を探す

きょうは「昭和の日」。緊急事態宣言が出る前に感染症対策を万全にして“昭和”を探しに出かけた。
まず向かったのは大阪市阿倍野区の「昭和町」。
阿倍野区のホームページによると「この地域の土地造成が、昭和4年に完成し、それを記念して年号の昭和を町名とした」のが由来だそうだ。
毎年「昭和の日」には「どっぷり昭和町」という祭が開催され、賑わいを見せるのだが、去年と今年は新型コロナウイルスの影響で残念ながら中止となってしまった。

大阪メトロ御堂筋線「昭和町」駅の4号出口を上がると、大きな交差点。
ハンバーグの有名店「ボストン」がある角だ。そこから北へ1つ目の筋を入ると、昭和にタイムスリップしたような4軒長屋が現れる。

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寺西家阿倍野長屋。昭和7年に建てられた木造2階建ての長屋である。
先の大戦を生き延びた貴重な建物で、長屋としては全国で初めて登録有形文化財に指定された。
現在は4軒とも素敵なレストランになっている。
その中の1軒、和食の「旨魯」でランチを頂いた。
1階はカウンター、急な階段を上がると2階はお座敷。
坪庭に植えられた木の緑が鮮やかだ。
ランチメニューは¥1,500から。人気の花籠御前を味わった。

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天ぷらとお刺身が籠に乗って出てくる。籠にかぶせてある簾を取ると…

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だし巻き、サラダ、小鉢が現れる。どのお料理も丁寧に作られていて、大変美味しかった。懐かしい気持ちにさせる木の香りに包まれて「80年前、どんな家族がここに住んでいたんだろう?」と想像しながら美味しい和食を楽しんだ。阿倍野区阪南町1丁目 大阪メトロ御堂筋線「昭和町」駅4号出口からすぐの所にある。

さて、美味しいランチの後はコーヒーが飲みたくなる。昭和と言えば「純喫茶」。大阪駅前第一ビルのマヅラや、新梅田食堂街のYC、なんばのアメリカン、阿倍野のスワンなど、大阪には昭和ノスタルジックな雰囲気を味わうことができる純喫茶が多く残っている。

しかし、私もそうなのだが「純喫茶」はタバコが気になるという方も多いと思う。そこで、禁煙の素敵なお店をご紹介しよう。
大阪メトロ東梅田駅7号出口直結の「サンシャイン」だ。
1973年(昭和48年)創業の老舗だ。暖かい色の灯りに包まれる落ち着いた雰囲気。そこにはコーヒーの香りとともに、古き良き昭和の香りが漂っている。

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「サンシャイン」に来たら、絶対に食べて欲しいのが「ホットケーキ」!
年間2万7,000食を売り上げるという看板メニューだ。
粉から丁寧に作り、一枚、一枚、専用のフライパンで手焼きするホットケーキは分厚い。2センチくらいある。
そしてもちろん焼き立て!あつあつ、ふわふわ!
メープルシロップをとろ~りかけて、バターと一緒にいただく。
口どけが良くて美味しい。いくらでも食べられそうな優しい味に、マスターのお人柄を感じる一品だ。「サンシャイン」は大阪メトロ谷町線・東梅田駅7号出口直結。

大阪の街はどんどん近代的になっていっている一方で、至る所に昭和が残っている。
飲食店の皆さんは、緊急事態宣言下で営業時間を短縮したりお弁当を販売したりして頑張っておられるので、少人数で感染症対策を万全にして、お近くの「昭和」を探してみてはいかがだろうか。大切なあの人との思い出が蘇ってくるかもしれない。

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