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任天堂のIP関連売上とインバウンドの切り口としてのIP

任天堂の決算が発表になりました。
売上の中で個人的にかなり注目しているポイントが任天堂が保有するマリオなどのキャラクターを利用したことで得られるIP関連収入です
今回の発表では前年比93.4%増の752億円と全体の売上の5%程度急速に成長しています

任天堂のIP関連収入は昨年比2倍と高成長

個人的に、このIP関連売上の収入の増加を任天堂の今後の企業としての成長を支える可能性が非常に高いと思っています。
なぜなら任天堂の業績はハードとソフトの売り切りに大半を依存しており5年程度で切り替わるハードやソフトの出来の良し悪しで業績が大きく左右されるビジネスモデルとなっています
そんな中でマリオやゼルダなど任天堂が長い年月をかけて築き上げてきたキャラクターを任天堂以外の企業が商品やサービスに活用することで支払われるロイヤルティ収入は本業のハードやソフトに関係なく安定的に販売していくことができます
さらにIPの活用が進むことによって本業の販売にもつながるということが昨年全世界で大ヒットした「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」で証明されました
この映画のヒットによって既存のソフトの販売やアプリのダウンロードに大きく寄与しました

映画の成功によって関連ゲームが大幅に販売増に

ユーザのコンテンツとゲームの相互循環がさらなる売上拡大につながる

昨年のNintendo Switchのプレイユーザは全世界で1億2200万人
そしてミリオンセラーのタイトル24本中17本が任天堂のソフト、つまり年間1億人以上が任天堂のキャラクターに触れて遊んでいるということです

そして昨年来、かなりの数の任天堂のコラボ商品を見かけるようになりました

さらに今年はUSJのニンテンドーワールドでドンキーコングをテーマにした新たなエリアが開くほか、任天堂の売上比率が高いアメリカでもスーパー・ニンテンドー・ワールドがオープン予定です
任天堂のゲームから商品やサービスの利用に繋がり、さらにサービス利用者が任天堂ユーザーになるという好循環がIPの活用によってさらに広がりそうです

インバウンドという観点では、空港のブランディングで最近かなり積極的に任天堂のキャラクターが使われていますが伝統文化以外の日本の魅力として地域のブランディングなどでも使われていくと日本を訪れる訪日外国人の方の幅も今後かなり広げることが可能になるのではないかと思います

日本のIPの積極的な利用でインバウンド客の幅が広がる

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