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今季のJ1を”やや理論的に”予想してみる ~優勝争い編~

 日本代表のアジアへの旅路はベスト8で終えました。悔しい終わり方ではありましたが、いつまでもクヨクヨしてはいられません。そう、2月23日(金)にJリーグが開幕するからです。ということで、今回はJ1リーグを予想してみますが、ただやるだけでは面白くないので、例年の傾向を振り返りつつ予想をしてみます。今回は優勝争い編をお送りします。

優勝、ACL争い

 ~神戸連覇なるか?就任1年目で優勝は10年で◯回?~

 
予想

本命:ヴィッセル神戸
対抗①:サンフレッチェ広島
対抗②:浦和レッズ、横浜F・マリノス、川崎フロンターレ

 今季は例年と比較して優勝候補がかなり多いです。昨季悲願のリーグタイトル奪取を遂げた神戸、マスカット体制から新たな舵を切った横浜FM、着実にチームとして成長を遂げている名将スキッペ率いる広島、そして新監督を迎えて大型補強敢行した浦和。そこに加えてダークホースが加わってくるのがJ1ですので、昨季よりも熾烈な優勝争いが繰り広げられる可能性がかなり高いです。

 筆者は浦和ファンなので、優勝浦和と予想したいのですが、実は補強だけで勝てるほど甘くはなく…

 2014年から2023年にかけてJ1を優勝したチームは以下のようになります。

2014年→ガンバ大阪 長谷川健太監督(2年目)
2015年→サンフレッチェ広島 森保一監督(4年目)
※2016年→鹿島アントラーズ 石井正忠監督(2年目)
2017年→川崎フロンターレ 鬼木達監督(1年目)☆
2018年→川崎フロンターレ 鬼木達監督(2年目)
2019年→横浜F・マリノス アンジェ・ポステコグルー監督(2年目)
2020年→川崎フロンターレ 鬼木達監督(4年目)
2021年→川崎フロンターレ 鬼木達監督(5年目)
2022年→横浜F・マリノス ケヴィン・マスカット監督(2年目)
2023年→ヴィッセル神戸 吉田孝行監督(2年目)

※ 2016年の年間1位は浦和レッズ(ミシャ)

このように直近10年で監督就任初年度でリーグ優勝をしたのは、2017年の川崎ただ1回。その鬼木監督も前任の風間八宏政権時にヘッドコーチでいたことを考慮すると就任初年度で優勝するのが極めて困難なリーグであり、チーム初年度で優勝したのは2007年オズワルド・オリヴェイラ率いる鹿島アントラーズまで遡ります。
  
 このデータから何が読み取れるかというと、チームとしての積み重ねが高いチームが優勝しているということです。チームのスタイルが浸透してきているからこそ、選手の成熟度も上がる+補強で穴を埋めるということが合理的にできるので自ずと強化できるので、優勝する確率が上がるということです。

 このデータとオフシーズンの強化具合でいうと昨季連覇した神戸が本命と予想します。昨季の前線からの強度高いプレスと大迫をターゲットにしたプレス回避を継続できる戦力を残して井手口陽介、宮代大聖などの実力者を獲得して着実に戦力アップはしています。気がかりなのが2点あり、大迫の得点力が継続できるかどうかということとシーズン終盤のACLや残っているカップ戦との両立ができるかどうか。戦力的には申し分ないだけに、吉田監督の選手起用にも注目です。

 続いて対抗馬1番手には広島を予想します。選手層では時点の浦和、横浜FMと比較するとやや劣ります。とはいえ主力の流出は最小限に抑えつつ、昨季の課題である得点力不足解消のために湘南のエース大橋祐紀を獲得。スキッペ体制3年目で着実に階段を登っている中で、課題の得点力を解消できることと新スタジアム開業バフも相まって優勝争いに食い込む可能性は十二分にあります。こちらも気がかりなのが2点で、シーズン終盤のACL2との両立と神戸と比較すると戦力の厚みは薄い点で怪我人が出た時の替えがきくか。そこも含めてスキッペ監督の手腕が問われます。

 対抗馬2点に、浦和と川崎、横浜FMを予想します。それぞれのチームを簡単に。

 浦和はスコルジャ前監督の後任としては考えるうえでベストな選択である、経験豊富の名将ヘグモ氏を招集。選手層と質で言うなら今季トップクラスです。懸念点としてはヘグモ式の浸透に時間がどれくらいかかるかということと天皇杯不参加による試合数の少なさによる主力選手と控え選手のコンディションの差異、左SBが気がかりなところ。ただ、昨季の躍進を支えたCB2人や酒井宏樹など実力者を週1ペースで使えるのはかなりの利点。ヘグモ式の浸透度によっては、優勝争いに食い込む下手したら独走もありえます。

 横浜FMはマスカット監督退任からハリー・キューウエル氏を招聘。キューウェル新監督はセルティックでポステコグルー監督のもとでコーチをしていたので、継続路線が予想されます。攻撃を支えた外国人三人衆を残すことに成功。その反面角田が海外移籍をし、更に現時点では西村拓真の海外移籍の可能性もあります。とはいえ、植中朝日や吉尾海夏などの新戦力が 気がかりな点なのは、2月からのACLとの両立。ベスト16から始まるということで、他よりシーズンインが早いということで、コンディション調整が他チーム比較して難しいです。ただ、試合は重ねられるので、新体制の成熟度を高められる可能性もあるので、開幕前の2試合をどうなるかが注目です。

 川崎は黄金期を支えた登里やシミッチ、ダミアンが退団して新たな歴史が始まりつつあります。主力級の新加入選手が少ない一方で、エリソンなど外国人の補強を重点的に行なってきています。昨季は天皇杯を優勝したもののリーグ戦では強度の高いプレスに捕まってしまうケースが多く、下位相手に勝点を取りこぼしました。鬼木体制も長期政権だからこその緩みがあいまってしまう可能性もありますが、下位チームの取りこぼしが減れば上位進出の可能性が十二分にあります。鍵になるのはサンパウロから来たエリソンで、優勝していた頃の三笘のような活躍で得点力を上げることです。かなり身近にダークホースがいるものです。

 優勝争い編はこんな形になりますね。ただ、ここには乗っていないチームの躍進によってさらに優勝争いが加熱する可能性もあります。いずれにせよ、今季の優勝争いは昨季以上ハイレベルな攻防が予想されます。いずれにせよ、楽しみなシーズンがそろそろ始まります。

 次回は中位フォーカスしてみます。余裕があれば投稿しますので、またお楽しみに。

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