見出し画像

人間が与えてしまったペットの「老後」

前回の更新から気づけば2週間が経ってしまいました。

痴呆が進んだどんべえの「夜泣き」が悪化し、病院で安定剤を処方してもらったところまで話したと思います。

安定剤「ジアパゼム」の効き具合には結構ムラがあって、夜中に1度ぐずっただけで、オムツを替えたらすぐに寝てくれる時もあれば、以前と同じようにおよそ1時間置きに覚醒して「グル活」(サークル内を延々と旋回している痴呆症状の一つ)が始まる時もあり……。それでも、ギャーギャー泣き喚くようなことはほとんどなくなったので、飼い主側のストレスだけでなく、どんべえの負担もずいぶん減ったのではないかと思っています。

が、また新たな問題が発覚!

ここ半月ほどどんべえの両眼の充血が続いており、特にグル活で興奮状態に入った時などは白眼が真っ赤になっているので獣医さんに診てもらったところ、まず「重度のドライアイ」であることが判明。しかも、老化でまぶたの筋肉が低下し、寝ている間も眼が開いたままになっているため、角膜が破損し失明する危険性があるとのことでした。

そのため現在、自宅には目薬が3種類あります。

① 眼圧抑制用のトルソプト
今から10年ほど前に緑内障を発症したため、そこから今に至るまで眼圧を抑えるための目薬を1日1回点眼しています。

② 角膜保護(ヒアルロン酸)
ドライアイによる角膜破損を防ぐための目薬。これは1日に何度点眼しても良いそうです。

③ 免疫抑制剤
半開きの瞼のせいで感染症を起こすことを予防するための目薬。こちらは1日2回の点眼です。

②と③は処方してもらってからまだ3日ほどなのですが、特に②を点眼してからは寝つきが良くなった気が。もしかしたら、充血した両眼に違和感があって辛かったかもしれないね。もっと早く気づいてあげれば良かった……すまん、どんべえ。

実をいうと、目には軟膏も塗っています。

一昨年秋に発症した前庭疾患および昨今の痴呆が原因で、今や支えなしに立つことができなくなったどんべえは、サークル内部の壁面に顔をズリズリ擦り付けながら(というか全体重を顔に乗せながら)旋回しているのですが、そのため左眼尻にできた擦り傷がずっと治らず(旋回する時は、決まって時計回りなんです)、眼球に付着しても問題のない軟膏も欠かせなくなりました。

満身創痍とはこのこと。

ちなみに、前回(4月6日)に行なった血液検査の結果は良好で、それまで上昇気味だった腎臓の値(BUN値、CRE値)も下がり、赤血球の量もグッと増加していました。

まさに一進一退というか、一難去ってまた一難というか……。まあ、これが老犬介護の宿命なんでしょうね。

小林武彦氏の著作『なぜヒトだけが老いるのか』によれば、そもそも野生動物にはゴンドウクジラとシャチ以外に「老後」というものはないといわれており(老いて弱くなれば、野生では死んだり捕食されたりするのが常)、犬や猫のような愛玩動物たちは、人間と暮らすようになったばかりに「老後」を作らされたようなもの。

だから、というわけでもないけど、どんべえには可能な限り穏やかな「老後」を送ってもらえるよう、これからも頑張ります。

* 記事本文はここまでです。内容を気に入っていただけたら、よろしければ記事のご購入もしくはページ下部よりクリエーターサポートをお願いします。

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?