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2021年7月の読書振り返り

少し遅くなったが7月の読書振り返りを。しかし毎日暑くて嫌になっちゃうね。そのせいで8月は読書量減ってしまってる。年間目標(60冊)にこのままでは届かない〜。


チャイナテック: 中国デジタル革命の衝撃

2008年に北京で開催されたベンチャーイベントに参加した。あの頃はまだ3Gでチャイナテック企業はそこまで優れてる感じはしなかった。しかし、そこに参加していた新興企業が「ウチはサービス開始して間も無いのでユーザー数は300万くらい」と言っていたのに衝撃を受けたのを覚えている。我々がようやく100万ユーザーを獲得してた頃なのに…。その規模感のスケールの大きさと、スピード感に驚いた。

あれから10年以上が経ち、いまや中国はアメリカに肩を並べるくらいまで巨大に成長した。そこには政府が「先賞試 後管制」を主導し、テックスタートアップを後押ししたのが大きい気がする。本書を読んでも「この思い切った施策は日本では難しいなー」というのも少なくない。「先賞試(まずはやってみろ」を政府が後押しするのは大きい。

しかし直近は「後管制」が目立つ。しかも強い「管制」だ。7月にDidi、WeChatの新規ユーザー受付停止命令は驚いたが、いよいよ中国政府が「管制」をし始めた証。いや、昔からそれは散見されてはいた。しかしこれから政府の干渉がさらに強くなっていきそうな気配。そんな中、今まで以上にチャイナテックが成長していけるかは注目に値するとこだろう。

戦前昭和の猟奇事件

よく知ってる事件もあれば、知らなかった事件もあった。保険金殺人がそんな昔からあったなんて少し驚いたが、何らかの新しい仕組み(サービス)がでれば、それを悪用する輩はいつの時代にもいる、ということだな。

最後の父島人肉食事件は知らない事件だったが、なかなかの事件だった。戦争という狂った時代だからこそ起きた事件ではあるが、その背景にある、エリートへの妬み、上り詰めた階級での優越感などはいつの時代も存在することだなぁと。

突き抜けるまで問い続けろ 巨大スタートアップ「ビジョナル」挫折と奮闘、成長の軌跡

多くの人が読んで「良かった」と言っていたが、確かに良い本だった。さくっと読める文量で、その中に先人の知恵や考え方、起業後の立ち振る舞い、ビジョンに対しての考え方、新規事業について…が凝縮されていた。起業家にはもちろんおすすめだけど、スタートアップの社員にもおすすめ。

前半の小澤さん、島田さん、三木谷さんの教えは事業をやっていく上でとても大切なことであり、すごく参考になった。あとはビジョンのとこ。創業メンバーの「どこを目指すかというゴールを決めたくない」のあたりは、目から鱗といいますか、すごい納得感あるエピソードだった。

RANGE(レンジ)知識の「幅」が最強の武器になる

早い段階で「やること」を決めるのは短期では成果が出るが、成長していく過程でいろいろなことを試しながら、自分に最適なものを見つけて、「やるべきこと」を選んだ方が中長期で大きな成果を出すことになるよ。

ということが書かれた本。本書にはスポーツや芸術、学問の例が多く紹介されているが、ビジネスでも同じことが言えるのではないだろうか。成果を出している起業家の中には、いろんなことに興味を持って打ち込んでいる人が多い。そういう性質の人の方が成果を出すということか。

僕も常日頃から何か一つに特化できずに「何でも屋」みたいになってしまって苦慮しているのだが、本書を読んで「僕みたいのでもいいのかもな」と思うことができた。しかし、今のままではダメで、いろんなことを中途半端に食べ散らかすのでは無意味で、それぞれのことを徹底してやる必要がある。そこは課題。

ニュータウンの社会史

多摩の方に引越す予定なので、ニュータウンについて学んでみた。本書は「ニュータウンの社会史」というタイトルではあるが、ほとんどが多摩ニュータウンの話。

山を切り開いてコンクリートの団地群が忽然と姿を現した...ような印象を持っていたが、当前ながらその土地にはもともと住んでいる人がいて、その人たちは先祖代々そこで生活をしていた。言われてみれば当然だが、本書を読んで初めてそのことを意識した。


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