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2020.7.27(月) 新習慣をつくる

まだ梅雨は明けず。昼間の眠気が如何ともし難い。天気に引っ張られない、強い精神と体を持ちたい。すべては日々の習慣。わかってるけど手強い敵。15年前、日々の「薬」になるように「確かな光」という曲を描いた。

寝ぼけまなこを覚まして 上着着たら出かけなくちゃ
もう寝ぼけていられない 新しい朝が来るから
天気予報がどうだろうと 突然の雨が降ろうと
関係がないのさ 関係がないのさ


先日「成功する音楽家の新習慣」という本を買った。音楽学校の生徒のために書かれた、主にクラシックやジャズのプレイヤーのための心得。

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この本に出会えてよかった。いろいろな気付きがあった。生まれつき体の使い方があまり得意じゃない。体育の授業が嫌いで拍車をかけてしまった。姿勢がいいとロックじゃないと思っていた(笑)。練習は嫌いじゃないけど、ずっと指先や腹、喉にばかり気を取られていた。

体全体のバランスや姿勢を意識するだけで、演奏や声の出方が変わることを知った。練習はダラダラやらずに、休憩を入れながら短時間集中してやるのがいい。これを習慣にして体に覚え込ませること。活動がままならない時期今だからこそ丁度いい。


夜、稲葉俊郎 ✕ 坂口恭平のオンライントークイベントを見る。コロナ後だからこその深い対話。今までいくつか見たオンライントークセッションの中でも最高のおもしろさ。直感について、都市や国家について、アートについて、生活について、またしても学び・気付きがたくさんあった。

「アーティスト」と人から呼ばれることもある仕事をしているが、実は自分からそう名乗ることは避けてきた。日本でいうところの(音楽の)「アーティスト」はいつしか、本来のアートとは縁遠い(アイドルも含む)ショウビズの世界の言葉になってしまった。

だからといって「売れなくてもいい」と思いながら音楽をやってきたわけじゃない。むしろこの15年ほどは、「どうして自分の曲はもっと知られないんだろう?」という思いが抜けず、技術、歌詞、サウンド、ヴィジュアル、マネージメント、あらゆる角度から自己分析してみたりもした。一言でいえば「運と才能」なんだが(自爆)。

ヒット曲、代表曲があるだけでも恵まれていることは痛感している。でも、同じように思い入れのあるそれ以外の作品が、他にももっとたくさんあるのがもどかしい。アルバムを出す度に、これからもずっと歌いたいと手応えを感じる新曲を、必ず追加してきた。もっと届いてほしいと、いつも思う。

コロナで、ショウビズの世界は危機に瀕している。音楽家はみんな自問自答し続けている。このままでいいのか?何のためにこの仕事をしているのか?どうやったら音楽を続けられるのか?

僕はといえば、最近不思議と迷いがなくなってきた。自分にとって音楽は、生きるために必要不可欠なものなのだから、作り続けて、アウトプットして共有すればいい。それだけのことだと思えるようになった。

アートとして、薬としての創作と作品。
ゆるやかに、脱・ポップスしてゆく。

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来月bandcamp frydayというイベントがある。bandcampが音楽家支援のために、手数料なしで売上を還元してくれる一日。6月、7月と随分助けられた。

8/7のbandcamp frydayにはアマチュア時代のカセット音源を集めてリリースしようと思う。不器用に、愚直に、音の海を泳いでいた日々。今の気持ちは、あの頃に似ている。

アルバムアートワークだけ先に作った。当時のカセットと今でも現役のウォークマンを撮って。音は今まとめているところ。かなりの分量になるはず。

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1987年のデモより。




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