けんこうの森ストーリー 第6話
バード先生の厳しい一言
ブルービーとバード先生は、羽を広げて森に向かい飛んでいます。
ブルービーは、またバード先生の、美しい姿に感動しています。
なぜなら、羽を広げてまっすぐ飛んでいる姿がすごくかっこいいからです!
しばらく飛び続けていると、ようやく、ブルービーの住む森に到着しました。
温泉でぬくぬくしている、仲間たちのもとに行き、ブルービーが声を掛けます。
「ねぇみんな、症状を改善してくれる、名医のハッピー・バード先生を連れてきたよ。」
温泉で療養していた仲間がブルービーの方を向きます。
全員が一斉に声をそろえて言います。
「名医のハッピー・バード先生だって?」
「そうだよ、これで皆のつらい場所が良くなっていくんだよ。」
「何を言っているんだ!この温泉につかっているから治療なんてしなくても大丈夫だ!」
ランオウが反論します。
「そうそう、おいらも同じ意見だよ。」
リスのリッキーも言いました。
ブルービーも負けていません。
「でも、みんないつまでも温泉で療養しているじゃないか?」
「うるさい、黙れ。俺たちはここで症状が良くなっているんだ。」
ランオウがすごみました。
ブルービー は
「でも…」と、落ち込みそうになります。
その様子を見ていたバード先生が言いました。
「大丈夫ですよ。ブルービー君。私に任せてください。」
バード先生は、ブルービーの肩をポンとたたき、温泉にある、
一番高い岩まで、ゆっくりと飛んでいきます。
軽く挨拶をして、力強い口調で、動物たちに話しかけます。
「皆さん、私はハッピータウンから、ブルービー君に相談されてここまで来ました。ブルービー君は、みなさんが長い間温泉につかり続けているので、とても心配しています。なぜだと思いますか?」
と、森全体に響き渡るような言葉を放ちます。
「よくわからんな」とポンタ。
「うむ、何をそんなに心配しておるんじゃ?」と熊太郎。
バード先生 はみんなを見回して重々しく口を開きました。
「それは、まったく症状が良くなっていないからです。」
「あなたたちは、毎日この温泉に来て、何か変わっていきましたか?
もしかして、以前より痛みがひどくなっていませんか?」
バード先生は、自信に満ち溢れた声を出しています。
「う、確かに、この温泉に6か月も前から来てはいるが…
最近は前より腰が痛い感じがする。」と熊太郎。
「おいらは、もう一年以上たつな。」リッキーも首を傾げました。
「そうですか。これはもしかしたら、大変なことが起こっているかもしれませんよ。」
とバード先生はまたみんなを見回しました。
「え!大変なことだって?」
驚きのあまり、熊太郎が急に立ち上がります。
「誰か、私に体を触らせていただけませんか?」
バード先生の提案に、
森の仲間たちは、う〜んと悩み、
どうしよう?という雰囲気になっています。
周囲で沈みかえっていると、どこからともなく声が聞こえてきます。
「あんた、ここにいるのかい?」
熊太郎の奥さんの熊子さんです。
「熊子か?ここにいるがどうしたんじゃ?」
「村がとんでもないことになっているんだよ。」
「なんだって!」
森のみんなは、熊子から事情を聴くことになります。
次回に続く…!
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