「Note」START !~学びの発露間に

生きている間、日々学びの連続だ。
2022年春のスタートアップ。
Noteは見る専門だったが、ここは私の「学びの発露間」にしようと思い立った。
そのきっかけになったのが、東洋大学准教授であり、オンライン版絵本で支援プロジェクト代表の竹内美紀さんの【インフィニティアカデミア2022.絵本探究講座】の学びだ。


1.学びの動機・・・・・

ぐいぐいと人を惹きつけ、常に先を見据えたマネジメント力を縦横無尽に発揮する竹内美紀さん(通称ミッキー)。ご専門の絵本ゼミは、待ちに待ったという感覚。ミッキー絵本ゼミはきっと巷の絵本の学びとは一味も二味も違うと確信していた。
私は朗読の世界から絵本を知った一人だ。自分の知らない絵本の世界をもっと知りたい、深めたいと、貪欲に絵本児童文学研究センター、絵本セラピスト®などで絵本を知識として、また体験を通じて学んではいる。が、インプットした散らかり放題の知識をどう生かし、”自分の肚に落とした自分の言葉で””いかにアウトリーチしていくか”が課題だった。絵本読み聞かせ講座をさせていただくたびに、自分の未熟と底なしの絵本沼を感じた。
この絵本ゼミの案内を見た瞬間に、後先も考えずに私は入ゼミを決めていたのだった。

今現在、ちまたに絵本関係の講座はあふれています。(中略)
しかし、ほとんどの講座がインプット中心。ネット時代、知識ならググればいい。

でも、知識だけでは使い物になりません。
「どうして本を読まないといけないの?」
「いい本ってどうやって選べばいいの?」
「絵本の読み方って、子どもの年齢によって違うの?」
現場で聞かれて、答えられますか。

知識を、使える知恵にするためにはトレーニングが必要です。
(中略)若者だけではない、絵本と子どもの接点にいる大人たちにこそ、その力をつけてほしい。

各自が自分と向き合い考えを深める。
それを仲間とディスカッションして言語化トレーニングを積む。
自分の言葉で表現することは簡単じゃない。
でも、自分の頭で考えるためには、自分の言葉を持つことが必要です。
自分の頭で考える子どもを育てるには、まず大人が自分の言葉を持たなくては。

そのために一緒に学びましょう。
新しいことを知ることは喜び、学ぶことは楽しい。
それを背中で教えられるようになってほしいと心から願い、
私の20年の学びのエッセンスをお伝えします。

2022年3月21日 インフィニティアカデミア2022 絵本探究講座第1期(竹内ゼミ)募集要項

2.事前課題は…自己紹介代わりにやっぱり絵本!
「チームメイトに向けておすすめの1冊を。何故その絵本なのか?」

『ぼくがふえをふいたら』 阿部 海太 作 
岩波書店  2020/11/17発行

この本は、2021年に滋賀の行動科学研究所にて実施された絵本セラピストファローアップ講座で使った一冊。私自身の決意とスタートのシンボリックな絵本として選んだ大切な本だ。
このゼミ受講者は、それぞれの場で絵本の手渡し役として現在もこれからもリーダーとして活躍が期待される皆さん。

笛の音は風にのり、彼方にこだまして、眠るだれかをよびおこす。次々に集まった仲間たちのエネルギーが湧き上がってくる。その余韻はいつまでもからだを流れる・・・

読むだけなら3分もかからないストーリーの小型の絵本だ。しかしながら、阿部海太さんのダイナミックな色遣いと活き活きとした生きものたちの迫力、絵に沿わせる短いセンテンスが小気味よく、ことばの残響も身体に残る。

ここに集う絵本のリーダーたちは、必ずこの「ぼくのふえ」になるイメージが湧く。絵本を笛にして、広がり、響きあい、喜びは地球全体に満ちていくのだ。

3.第一回講座を受けて

このゼミの目的のひとつ、”自分の言葉”で時間内に”絵本を語る”の実践練習として、前述の絵本のチームごとにブレイクしブックトークをする。チームビルディングも大きな目的である。(←ここはやはりミッキー先生ならでは!)
伝えたいことや論点を整理する、わかりやすく話す、というのは私の克服したいところのひとつだ。そしてチームメイトのトークを聴いた後は、フィードバックとして”Good and Better”を伝える。
このスキルと練習はダイジダイジ!まるで筋トレだ。
 
ミッキー先生の今日の座学は
「絵本とは何か ~絵とことばのそれぞれの関係性」

学術的な一般論としてバーバラヴェーダの絵本の定義から、改めて絵本の成り立ちとその意味を実感した。共感を深くし、アウトリーチの重要性に胸が熱くなる。
 ・絵本は文章と絵のトータルデザイン
 ・社会的・文化的・歴史的な記録であり、何より子どもにとっての体験!
 ・芸術としての絵本は、絵と文章の相互依存性で成り立つ
 ・見開きで展開され、ページをめくることによるドラマ!

朗読から絵本沼にハマった私ですが、やはりついついテクストを読むことに関心と耳が行ってしまう。
絵本によって絵と文章の関係性は大きく4パターンあると教えていただいた。<①対照的  ②補完的 ③増強 ④対立的>
今までそのような視点で絵本を(絵と文章を)考えたこともなかった。新鮮な視座を得ると、手にしていた絵本がまるで違う価値のものに見えた。

挿絵つき物語と絵本は違う。本当の絵本は、絵が物語る。
そう。
絵本は《 絵も文章も、読むもの 》なのであった!

文章だけの朗読の世界で「読む」のは命題だが、本に張り付いた文字だけ声に出すのでは伝わらない。そこには登場人物のキャラクターや背景を読み、作者の思いや背景を読み、行間、空気を読んで、声に落とす。
絵本はその朗読要素にプラスして、絵も読む。
絵が極意。
自分の勝手なフィルターや声で盛りすぎるのは絵本に対して失礼になりかねない。

先日、朗読の学びを共にしている友人たちと、ウクライナ民話の絵本『てぶくろ』談義に花が咲いた。リードして下さったメンバーのSさんの絵本研究は特別深く、もはやプロである。作者のラチョフが若い頃の絵本の絵には、「絵を読む」ことをしなければ気づかない、数多くの仕掛けとラチョフの思いが描かれていたからだ。独裁者スターリンに対する背景もあったと聞く。対して、ラチョフが老齢になってから描き直した『てぶくろ』は、絵も随分シンプルになっていて画角も手袋に入る動物たちの様子もまるで違う。作者が齢を重ねる年月にどんな変化があったのだろう。
私が100歳になっても手放せない絵本のひとつである『てぶくろ』なのだが、このゼミでの学びと共に、絵本の”読み込み”が全く足りなかったのを痛感した一件だった。

絵本探究ゼミ第1期 第1回オンライン講座

第一回目の講義から千本ノックを受けているような鍛えられ方を実感し、頭がパンパンに。でも、この充足感がたまらない。絵本は魅惑の沼だ。


4.講座のゴールにある自分の姿

この講座は八月に実施されるリアル講座(@北海道・層雲峡)で一区切りのゴールとなるが、その時の”ありたい自分の姿”を初回講座の前に文字化したので、あえて記しておく。

 ①「なぜ、いま、絵本なのか」を自分の肚から出る言葉で、確信をもってプレゼンする。
 ②自分のオリジナルで絵本アウトリーチの具体を示す。
 ③チームのFAとしての役割を通じて、チームビルディング・場づくりを学び、自他のマネジメントを高める。

自らに課す強化で、自分の能力を鑑みるにいきなりハードルを感じているこの頃であるが… 絵本の先達たちに胸を借り、ともに学んで、笛の音を味わい愉しみながら、わが一隅を照らす灯を明るくしたい。
学びの仲間とともに、
ラスト層雲峡講座が終了したあとの一杯は、美味しくいただきたい。



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