ハワイの学校へ
ハワイ、ホノルルでの学校生活が始まった。
朝7時半に親子3人でコンドミニアムの部屋を出、歩いて2分のローカルバスの停留所へ向かう。
通勤時間なので道路は渋滞し、バス停にも通勤中の人たちが数人並んでいる。
バスの中も混んでいて、座席はたいてい埋まっている。
15分ほどバスに揺られ、娘が通う小学校の最寄りのバス停で降り、小学校まで歩いていく。
公立学校へは親が労働ビザ保有者か市民権のある子どもしか通えないので、娘が通うのは私立の小さな小学校だ。
娘を学校に送った後、息子とさきほどバスを降りた停留所に戻り、またバスに乗ってチャイルドケアセンターに向かう。
今度バスを降りるのは、ホノルル中心のビジネス街の近くである。
当たり前だが、このあたりに観光客はほぼいない。
浮かれた観光ムードのワイキキとは別世界。
ここはハワイに遊びに来ている人たちではなく、暮らしている人々の街だ。
仕事へ向かう人々とともに、息子の手をひいて歩く。
通勤中の人も、日本のようにスーツを着ているわけではなく、たいていが半袖の襟付きシャツだ。
この時間になると、日差しがだんだん強くなり、歩くと汗ばんでくる。
チャイルドケアセンターに入ると、「最初は(息子が)慣れるか心配だから、もしいられるなら少しここにいて見学していってください。」と言われた。
センター内で30分ほど息子の様子をみていたが、特に問題はなさそうだ。
センターの人も、3歳児に英語能力は期待していない。
母国語でもまだ意志を伝えるのは難しい年齢だ。
私に「(息子は)トイレは自分でできる?トイレに行きたいときは伝えられる?」と聞かれ、大丈夫だと言うと、それさえできれば問題ないとのこと。
一人目の育児はどうしても親や周りが過剰に心配するので、子供も過敏で神経質になりがちだ。
一人目の子である娘も、赤ちゃんの頃はよく泣き、アトピーや喘息もあって手のかかる子だった。
一人っ子の私が子供のころと全く同じである。
二人目以降になると、親も育児の経験が既にあるので、そんなに心配しなくなる。
親がちょっとのことで動じない方が、子供はリラックスした子になるようだ。
二人目である息子は、全く過敏ということはなく、落ち着いて機嫌よくいられる、ほんとうに手のかからない赤ちゃんだった。
一歳から保育園に通っているので、保育園にも慣れている。
チャイルドケアセンターでも、始めのうちは私のそばを離れなかったが、そのうちに遊具の方へ行き、遊びに夢中になりだした。
保育士の女性に、「(息子が気づかない)今のうちに行っちゃいなさい」と言われ、センターを後にした。
常にワンオペのシングルマザーにとって、子供から解放される一人の時間は貴重である。
久しぶりに息子と離れ、小躍りしたくなる。
観光にショッピングにスパに、と一人でやりたいことは山ほどあるけれど、私の分も語学学校に申し込んであるので、とりあえず語学学校へ向かう。
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