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【総裁選取材】 ちょっと政治と向き合うのが嫌になってしまった。

もう本当にこの国の言論空間や政治・メディアが嫌になりすぎて、逃げ出したい。 

総裁選の取材を通して色んなことを感じた。番記者の人に混じって取材したり、記者会見に行った。フリーだからいけない場面もあったけど、想像以上に色んな現場にいけた。そして、自分で記事も書いたし、取材も受けたし、SNSやYouTubeにもアップしたし、ニュース番組にも出演し、いろんな形で総裁選を伝える側に回った。


そして、これらを通して疲れてしまった。最近、自分がリベラルのシンボリックな対象にされそうで本当に嫌気がする。ネット上の過激な右翼の人に、すごく叩かれている。  
 
私はめちゃくちゃリベラルではない。
だから、この間YouTubeの生放送で、枝野さんに直接厳しい質問をした。すると、立憲民主党のファンからも叩かれた。  

「右からも左からも叩かれるなんて立派な仕事してんじゃん」と尊敬する先輩ジャーナリストには言われたが、ちょっと辛い。
 
対話ができない感じがする。
自分の言葉が届いていない感じがする。  

中立を装って何も言わない。
そんなNHKのスタンスが嫌だった。

3陣営を取材し、3陣営の言葉を同じ尺で流す。
そこに解釈をつけない。
それで行間を読み取るのは至難の技だ。
(そうじゃないのもあるけどオーソドックスなスタイルはそう) 

私は今回はあえて、自分の言葉で、
メディアの距離感も含めて伝えようと努力した。

会見の空気なども含めて俯瞰して伝え、
メディアで伝えられない部分も含め伝えようとした。  
  
twitterでたくさん賛同を得たけど、
数日してからネトウヨっぽい人が溢れ出し、連日叩かれる日々。
  
世論と政治が乖離しすぎている。その溝を埋めるために、普段着の感覚のような政治の語り口を目指し、話すと、不勉強だとかおそろしく叩かれる。   
2週連続、千原ジュニアさんが司会のabemaTV
「ABEMA的ニュースショー」に出させてもらった。  

舛添要一さんが「飲むと一番つまらないのは石破さん、次は岸田さん、消去法で一番ましなのが菅さん」と解説した。
 
「石破さんはとにかく、ずっと政治の話で相手を論破し、不勉強だと罵る」と。 こういう話は、素の表情が見えるから面白く感じてしまう。が、それでいいのだろうか。  

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演者として、一応補足した。  
「森友・加計・桜・河合杏里の件などを再調査する姿勢をみせているから、すると自分たちに責任が問われるから嫌なのでしょうか」と舛添さんにスタジオのコメンテーターとして問いかけた。

「その通りです」と舛添さんは答えてくださった。  
  
今回ワイドショーでは、「飲みの面白さ」ということがいくつかで語られたようだ。そう総裁選を報じていいのか。
本当に不思議でならない。  

それに、政治の話ばかりすることが マイナスとか意味がわからない。
 
舛添さんは聞かれたことに答えただけだから、あえて森加計などを話さないようにというほど深い意味はとくにないと思いますが…。  
  
翌週、また出させてもらった。 千原ジュニアさんが私がよかったと指名してくださったという。 ありがたい…!!!

千原さんが「石破さんは、24時間政治のこと考えているって、飲みに行っても話すって、逆に俺は好感もてましたよ。そういう人にやってもらった方がいいんじゃないかと先週聞いて思いました」と。  

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私もこの感覚なんだよなぁ。  

自分が世間とずれているのか、解説者ではなくコメンテーターとしてでるときに、どのように補足すべきか、また自分の媒体でどうすべきかなど私は分からない。

逆に飲んだ時の面白さでかたらないなら、政策比較だけ淡々とやるべきなのかとか、いろいろ考えているが結論がでない。  

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ただ、官僚やメディアをコントロールし、討論会やメディアでの失言が目立つ人を連日持ち上げ、そこを指摘しきれないマスコミってなんなんだろうと本当に思う。内閣人事局の話とかパンケーキの話よりもしてほしい。 

このAMEBA的ニュースショーは、面白く、地上波ではやらない的外れなニュースというコンセプトで、選挙パフォーマンスという視点をたてて放送していた。VTRが丁寧で、選挙のときだけ、なぜかパフォーマンスが活発化する政治家を茶会していて、それはそれで面白かった。

今まで私は、主権者教育をやるから、 NHKの職員だから、あんまり自分の考えを前には出してこなかったのですが、ちゃんと意見をいう必要性を感じています。

でもいうと、炎上するし、自分が4年間作ってきた笑下村塾にも傷がつくのではないか。 中立や公平とは一体なんだろうかと日々考える。

でも、選挙にいこうということだけを声高に訴えるのにも限界を感じる。メディアが必要。そのメディアとはどんな姿がいいのだろうか。  
  
わからない。  

試行錯誤だけど、頑張ります。

●自民党総裁選はなぜつまらないのか 27歳時事YouTuber「たかまつなな」が見た“眠たい”現場 

https://news.yahoo.co.jp/articles/c4af74501cccb165744fb91cef41e1b5a054a04d?page=1



この記事がすごくコメント欄が炎上して傷ついています。  

●社会問題を解決するYouTube番組を作りたい!

https://camp-fire.jp/projects/view/229341 

あと【残り12時間】です。
クラウドファンディングぜひご支援・ご拡散ください。

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総裁選の闇だと感じたのは、違う考え方の人を排除する空気感だ。民主主義は多数決で決まる。でも、その前の話し合いが大事。自分と違う考えの人と議論し、違う立場の人の考えを吸い上げ、調整する。自分と違う考えの人を排除するのは民主主義ではない。だから積極的にこれからも議論をして欲しい。

菅さんは失言が少ないと今まで言われてきた。ところが、それは、事前に質問がわかっていたり、質問に答えないことでできたことだと取材を通して思った。今回の総裁選でのメディア出演では、失言や訂正が多かった。今後は失言しないために発言を控えるではなく、失言しても訂正し国民と対話をしてほしい。

菅さんは官僚の人事をより強め、メディアをコントロールするだろう。優秀な官僚や記者の離職の話を聞く度に辛くなる。なんとか、目先のことでなく将来まで見据えて、組織自らの自浄作用が働きますように。菅さんには秋田や横浜での苦労や初志を思い返し、誠実に国民と対話してくださることを期待します。

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