見出し画像

【心の音】悪口と返報性

常に他人の悪口を言い続ける人がいる。
聞いている側は不快に感じていることが多いと思うのだが、なぜそこまで悪口を言い続けるのか不思議になる。
なぜ、悪口を言いたくなるのだろうか?

自己肯定感が低い人は自分に自信が持てない
そういう人は、自分と相手を比較し、自分が劣っていると感じやすい傾向がある。だから、実は自己肯定感が低い人ほど悪口を言う傾向にあるという。

自己肯定感が高い人は、他人にとやかく言われても、その考えや行動は揺るがないし、相手と自分をいちいち比較することもない
悪口を言うこともない。
自分の考えや行動に自信を持っているからだ。

悪口はストレスになる

悪口を「ストレス発散になる」と思っている人もいるかもしれないが、実際には、ストレスを増やすことになる。
最悪の場合、脳を傷つけ、寿命を縮める危険性もあるという。

悪口を言うと「不幸になる」という科学的根拠として、ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されるという点がある。
コルチゾールというのは、ストレスを感じたときに放出されるホルモンのこと。

悪口を言い続けるとストレスが増加され、コンチゾール分泌が増大する。長期化すると免疫力の低下にもつながることになる。

ストレスは心的な負担になるだけでなく、体の負担にもつながる。
東フィンランド大学の研究によると、世間や他人への皮肉や批判をよくする人は、認知症のリスクが約3倍、死亡率が約1.4倍も高いことが分かっているそうだ。

それと、記憶は感情を含むほど記憶が定着されやすくなるため、嫌いなことほど記憶に残ってしまい嫌悪感が増して悪循環になる。

悪口ばかり言う人の心理とは?

私たちは、どんな時に悪口を言いたくなるのだろうか?
心が満たされている時、私たちはあえて「誰かの悪口を言おう」とは思わないだろう。
悪口ばかり言う人の心理状態を具体的に見ていくと、以下のケースが挙げられる。
 ① 強いコンプレックスがある
 ② 他人に対する嫉妬心が強い
 ③ 承認欲求が強い
 ④ トラウマを抱えている

悪口を言わない人の特徴

一方、悪口を言わない人の特徴としては以下が挙げられる。
 ① 現状に満足している
 ② 価値観の違いを理解している
 ③ 芯がしっかりしていておおらか
 ④ 客観的な視点がある
 ⑤ 悪口を言うことのデメリットを知っている

悪口をやめるには

悪口を言いたくなったら、心の中に自身を責める気持ちや誰かのせいにしたい思いがないか確認してみる。そして、自分が悪いと感じる理由が何か考えてみる。

自分が悪口を言いたくなる原因を探ることで、自分が抱える怒りが正当なものなのか、ただ人のせいにしたいだけなのかを分析してみる。
そうすると、他人を悪く言わなければならない本当の動機に気づくことになり、感情をコントロールしやすくなる。

知っておきたい「返報性の法則」

心理学には「返報性の法則」がある。
「返報性の法則」は、相手から何かを受け取ったときに「こちらも同じようにお返しをしないと申し訳ない」という気持ちになる心理効果のこと。

よくないケースは、相手から敵意を向けられた際には、無意識のうちに同じように敵意を返したくなる感情が生じること。
悪口には悪口が返り嫌がらせには嫌がらせが返ってくることを認識しておく必要がある。

自分が不快に感じることは相手も不快に感じることに気づくことが大切だ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?