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アートを通したコミュニケーションの可能性

本日は、noteを書き始めて初なのですが、

直接アクアリウムには関係ない記事を書きます。

先日、アートマネジメント事業を運営されているwhiteshipさん主催の「Egaku」というプログラムに参加してきました。

「アートによる創造性回復」を目指す、このプログラム。

今まで参加したワークショップで一番感動したので、感じたことをきちんと言語化して残そうと思いました。

少し、お付き合いいただければ幸いです。

egakuプログラムとは

egakuプログラムは大きくわけて

・絵を鑑賞する
・絵を描く

の2部構成となっております。

参加者の多くは、「大人」たちです。

大手の企業の人事の方や、NGOの代表の方なんかもいらっしゃいました。

初めて顔を合わせる人たちと一緒に、ワークショップを進めていきます。

絵をみんなで鑑賞することで、多様な価値観を理解する

まず、アーティストの矢澤邦彦さんが描いた絵を、参加者全員で鑑賞します。

鑑賞といっても、ただ黙って見るわけではなく、絵を見て自分が感じたことや思いついたこと、例えば

「その絵はなにを描いているのか?」
「その絵からはどういう音が聞こえるのか?」
「その絵に入ったらどんな世界が広がっているのか?」

といったことを、何でもいいのでフセンに書いてためていきます。

そして、少し時間がたったら、参加者全員のフセンを絵の周りに貼っていきます。

最後にファシリテーターの方がフセンの内容を読み上げ、なぜそのように感じたか、みんなで話し合います。

というのが第一部です。

ここで僕が感じたのが、

「自分は、本当に他人の価値観を受け入れられていなかった、小さい人間だな」

ということです。

「そこまで?」と思われるかもしれないのですが、

いろんな人の鑑賞意見を聞くたびに、

「いや、自分のほうが良い見方をしている」
「あの人のその見方はおかしい」

と、人の意見を否定し、自分の価値観を押し付けてしまう自分がいることに気づいたのです。

そういった考えが、怖いくらい自分に根付いてるんだなと。

「他人の価値観を認めていく」ということは、多くのセミナーや本などでよく言われていることです。

でも、自分で実際に体感すると、こうも違うのだなと感じました。

アートの鑑賞には「これ」といった一つの答えがありません。

どんな意見であっても、正しいも間違いも無い。

ただ、普段、一人で美術館に行くことはあっても、他人と意見を交わすことはほとんどありません。

Egakuプログラムでは、フセンを使ったワークショップという形式を取ることで、一つ一つの意見を発表しやすくなっていたことに加えて、一つのアートに対して「こんなに多様な解釈が有り得るのか」と一目で感じることができました。

多様な価値観の存在を肌で感じることができたのです。

絵を描くことで自分の考えと向き合う

第二部では、与えられたテーマをもとに、今度は自分が絵を描いていきます。

今回のテーマは「怒り」でした。

最初に、自分がどういう時に怒るのかを考え、それはどういう色なのか、どういう世界なのかを言葉で表現し、その上でキャンバスに描いていきます。

絵を描くといっても色々な技法がありますが、今回は指で描くパステル画に限定されていました。

「表現すること」に集中して欲しいので、変に道具の使い方などを意識しなくていいようにするため、とのこと。

では、実際に描いていきます。

・・・・・非常に難しかったです。笑

自分が思ったように、曲線を出せなかったり、ついつい雑になってしまったり。また構図をうまく決められなかったり、、、様々な困難にぶつかりました。

そうして完成した絵がこちらです。

下手くそで本当に恥ずかしいのですが、がんばりました。笑

絵を描いた後は、自分の絵をみなさんに鑑賞してもらいます。

この時も、第一部と同じように絵を見て思ったことをフセンに書いて貼っていってもらいます。

自分の絵がこんな風に見られているんだと面白かったです。

たとえば、形を捉えて「わらび」と書いてくれた人もいれば、

「そうは言っても…」と感情の起伏を捉えたような意見を書いてくれた人もいました。

最後に、自分の絵について説明して終わりです。

「怒り」というテーマに関しての自分の意見を、絵を通して議論しながら、みんなに共有していくわけなのですが、

言葉で直接伝えるよりも、絵を介して伝えることで、

物腰も柔らかくなり、価値観の共有がしやすいんだなと感じました。

第一部で、多様な価値観の存在を実感しているため、
他の人の意見をきちんと受け入れながら、自分の意見を伝えることができました。

この絵についてはあえて、ここでは説明しないようにします。

絵を見て感じたことをコメントに書き込んでいただいたり、次に会った時に教えてください。

また、価値観の共有についての学びはもちろん、
今回の「怒り」というテーマに対して、いろんな人の考えが聞けて、本当に面白かったです。

「優しいから、怒るんだ」
「怒っている人はみんな、守りたい何かがあるから、そこを汲み取ってあげればいい」
「怒りはパワーの源」

などなど…

僕は怒りっぽく、周りの人にいつも迷惑をかけてきたのですが、もっと感情をコントロールできる方法が色々あるんじゃないかなと、非常に学びが深かったです。

プログラムは以上で終了です。

アートを通したコミュニケーションの可能性

経営者として、どうしても自分の意見を伝えなければいけないときがあります。

ただ、感情的にならずに、でもきちんとありのままの想いを伝えるのは、非常に難しいです。

そんな時、「多様な価値観の存在を認めた上で、きちんと自分の価値観を共有する」というEgakuプログラムの経験は、とても大きいものでした。

アートというと、いままでおしゃれで、文化的な人だけが触れるものだと感じていたのですが、

アートは誰にでも鑑賞できるし、誰にでも創れるし、
大切な人とのコミュニケーションにおいてすごく有用なツールなんだなと感じました。

今後も、人生において大事なときだったり、判断に行き詰まったときは、
このプログラムに参加してみたいと思います。

自分が参加したワークショップの中で、人生一楽しかったので、
よければみなさんもご参加ください!


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