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本気でミドリイシを分類してみる。

今回はいつもと趣向を変えて、数回にわたって一記事を完成させて行きたいと思います。

テーマは、「ミドリイシの分類」です。

以前の記事でも紹介した、サンゴの王様、ミドリイシ。

飼育は非常に困難でありますが、いわゆる「The サンゴ」であり、非常に人気の高い種類です。

私もいくつかミドリイシを飼育しているのですが、最近ミドリイシを飼っていて不思議に思うことがありました。

それは

「種が不明のものがたくさんいる」

ことです。

「このミドリイシ、あのミドリイシと似ているけど、生物的に近いのかな?」
「このミドリイシは飼育しやすいのかな?」
などなど…

ということで、今回は、ミドリイシを本気で分類していくことに決めました。

実は私、昨年の夏に沖縄でサンゴ研究者と一緒に海に潜って、サンゴの分類をしてたんですよ。
なのでサンゴの分類には自信があるんです。

・・・少し盛りました。
その時は、全く違いがわからずあたふたしてました・・・(笑)
ですが、そんな自分だからこそ、分かりやすい記事が書けるのではと考えています。

目標は
「ミドリイシ 種類」
と検索したら、この記事がトップに出てくることです!

大枠からもっと細かい話まで、何回かに分けて追記していこうと思います。

そもそものミドリイシの立ち位置

そもそも、ミドリイシって、何科の生き物なの?というかサンゴ自体そもそも何?誰?

と思われている方も多いと思います。

まず結論から申しますと、ミドリイシは

動物界、刺胞動物門、花虫綱、六放サンゴ亜綱、イシサンゴ目、ミドリイシ科、ミドリイシ属

に属します。長いですね。(笑)

一つずつ紹介して行きたいと思います。

・動物界
まず動物界に関して。

サンゴは動物です。植物ではありません。

アクアリストにとっては常識かもしれませんが、意外と知られていないポイントかもしれませんね。

ちなみに動物か植物かの違いは、いくつかありますが、もっともわかりやすいのは動くかどうかです。

サンゴって動かないんじゃ?という疑問が浮かぶと思うのですが、
実はサンゴは、幼少期は自身で水中を移動します。

そして成体になった後、付着生物として活動をするんですね。

・刺胞動物門
つづいて、門ですが、(門というのも聞き慣れない言葉ですね。いわゆる、分類の一つだと思ってください。)

刺胞動物門に分類されます。この門にはクラゲなども分類されています。
つまり、サンゴはクラゲに近い生き物なのです。

・花虫綱
綱(コウ、と呼びます。こちらも分類の一つです。)は花虫綱です。

花虫綱にはサンゴとイソギンチャクしか属していません。

サンゴとイソギンチャクが、どちらも花のようなポリプを咲かせるため、花虫と呼ばれています。

・六放サンゴ亜綱
そして、次に、六放サンゴ亜綱(アコウ)に属します。

学術的に、サンゴ、イソギンチャクは大きくわけて六放サンゴと八放サンゴに分けられます。

区別は簡単で、ポリプが触手をいくつ持っているかで決まるのです。

八放サンゴにはトサカサンゴや、ヤギなどが含まれ、その他のほとんどのサンゴ、イソギンチャクが六放サンゴに分類されます。

つまり、ミドリイシはトサカよりイソギンチャクに近いのです。(学術的には)

このように、アクアリウム業界と、アカデミアでは分類手法が全く違うのです。

SPSやLPSは学会では通じないことが多々あるらしいです。

・イシサンゴ目
最後に、目(モク)ですが、この目に属するサンゴ達がいわゆるハードコーラルで、LPSとSPSが属しています。

・ミドリイシ科
実はミドリイシ科と呼ぶとその対象はミドリイシだけではないんです。

ミドリイシ科にはコモンサンゴ属なども含まれるのです。つまりミドリイシ科=SPSと考えて良さそうです。

と、ミドリイシの立ち位置を明らかにしたところで、今回は一旦筆を置こうと思います。

次回は、ハイマツ、ウミエダ、スギ・・・・などなど、ミドリイシ内での分類をして行きたいと思います。(以上2018/07/09記)

では、昨日に引き続き、今日はミドリイシ属内での分類をしていきたいと思います!

今回はコーラルモンスターさん、から許可をいただいて、

まず、種が明記されているものに関して。
・ウミエダミドリイシ

木の枝の形をしたミドリイシです。比較的飼育も簡単な方です。

・ハイマツミドリイシ

ハイマツに姿が似ていることが特徴です。ポリプが長いことも特徴です。

飼育は難しいです。水流や水質に非常に敏感なのです。

・スパスラータ(Spathulata)

オーストラリア特有の種類です。
ハイマツに似ています。

いままでのミドリイシは和名で呼ばれていましたが、スパスラータは学名がそのまま広まっているようです。
ミドリイシの中でもトップクラスに色の維持が難しいです。

・続いては、種が不明なサンゴにチャレンジしてみます。

こちら・・・・・


「IDミドリイシ (Frag) 50」という名前で売られていましたが、果たして種は何でしょうか?

以下から探しました。

ハリエダミドリイシ
コイボミドリイシ
ハナバチミドリイシ
コユビミドリイシ
タイハイミドリイシ
サボテンミドリイシ
ナカユビミドリイシ
エンタクミドリイシ
ヤセミドリイシ
ツツユビミドリイシ
ナンヨウミドリイシ
トゲスギミドリイシ
ニホンミドリイシ
マツバミドリイシ
スギノキミドリイシ
スゲミドリイシ
ハナガサミドリイシ
マツカサミドリイシ
タケノコミドリイシ
ヒメエダミドリイシ
トゲホソエダミドリイシ
クシハダミドリイシ
タネガシマミドリイシ
エダミドリイシ
ホソエダミドリイシ

・・・

しかし、わかりません。。。

色で判別できるのでは?と思ったのですがやはり同じ種類の中にもたくさん色の種類があったり、エダの形も似ている種類が多く。。。

ミドリイシはあまりにも種類が多く、難しすぎますね。

今回だとフラグの販売で一部しか手がかりがないため、余計に種の判定が難しいです。

大きくなってくると、テーブル状に成長したりだったりとか、球状に成長したりと種類ごとの特徴がでてくるんです。

この種がわかる方、教えていただけるとありがたいです・・・!

次回以降は、フラグではなく成長個体の画像を入手して、しっかり種が不明のもの関して調査していきたいと思います。(2018/07/10)

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