タカコの本棚〜オススメ読みたい本

オススメの本「やさいがよろこぶ なちゅらるプランター 小さな大地から始まる物語」 
監修・語り 三浦伸章 
編集・著 上野宗則 

6月のとある日に、郷里の山口県へ行きました。
下関市に「ゆっくり小学校」のようむ員、上野宗則さんに久しぶりに会うためでした。上野さんは、東京でバリバリ編集者として活躍後、お父様の死をきっかけとして、山口県で暮らすようになりました。
上野さんは、お父様の変化していく亡骸を目の前に、生前と同じ姿で送りたいと、自ら死化粧、ご尊体ケア「エンゼルメイク」を開発、商品化されました。そして、畑の真ん中にある「ゆっくり小学校」では、自然農法を実践する傍ら、展示会、セミナーなどいろんな形で「暮らし方」を学ぶきっかけを
提案されています。
その上野さんからいただいた本がなんと素敵。
久しぶりに心が弾む本に出会ったという感じですね。
上野さんの農業の師匠?三浦さんは、20数年前に田んぼを借りて、米作りを始めたもの、来る年、来る年、雑草との戦い。
ある日、月明かりの下で、雑草を刈っていたら、
「バカだな」という声が声が聞こえ、「そんなんだったら米なんかできへん」と囁かれたそうな。ふと見ると、そこには白い大きなキツネがいた。
「米作りを教えてほしいか」と上から目線。
三浦さんは、キツネに米作りの師範を受けるわけです。
それからは、米も豊作となったんだって〜〜〜。
その後、キツネさんと出会うことはなくなったものエンドウ豆や茎ブロッコリーと話しができるようになったとのことです。
「自然界には、わからないことだらけ、失敗しても、わからない自分を受け入れて、それを楽しんでいればいつの日か、わかる世界に行きつけますよ・・・・」
なんでも、嫌々やると、それを植物や微生物はちゃんと聞いていると、人の心がわかっていると書いてありました。
私は、まさに、それを感じてきました。
昨年の夏、教室のエアコン掃除にきた業者が薬品をベランダのトネリコにかけ、みるみる間に枯れました。
植木ハサミで、葉を落とし、2、3本の幹だけは切れなかったので、そのままに。
教室を始めた時に、買ったトネリコが枯れ、これは2代目。
「又、枯れるなんて、嫌だ」「蘇ってね」と毎日、キッチンの向こうの
トネリコに声をかけてみた。
そしたら、3、4ヶ月後、幹から小さな芽が出ているじゃないの。
今では、立派に成長して蘇ったトネリコ。
これをきっかけに、自宅の観葉植物も、枯れても、すぐに捨てずに、
復活を祈る癖がつきました。
昨年末、匠の賞をいただいた夫・シェフに大先輩のムッシュが立派な胡蝶蘭を贈ってくださった。
よほど嬉しかったらしく、年末、正月と長い間、胡蝶蘭を楽しむことができた。
最後の花が落ちたもの、「胡蝶蘭も越冬できます」と札に書いてあったので、私たちは、やってみようよ〜〜と花のない胡蝶蘭に、水を与え世話をしてきた。
わかるでしょ?はい、今でも、胡蝶蘭、花が咲いてます。
蕾が膨らみ、次から次に咲いてくれています。

私は、三浦さんの言葉に、納得すること多く、たかが農業、でも太陽、土、雨、植物に触れることは、何よりの癒しであり、自分も元気になれると
感じてきました。

先日、長年お世話になってきた西部ガスのキッチンスタジオが来年1月で
お借りできなくなることと告げられました。
16年、福岡に通い続けました。
2008年4月に高宮ショールームに始まった。
こげな立派なキッチンスタジオで講座をやるのが初めてだった。
もしかして、あの頃がタカコ全盛期だったかも・・・・と振り返る。
どうする家康!ならずどうするタカコ!
どうしましょうね〜〜。16年という福岡の思い出は、そう簡単に
じゃあ、福岡校、終わりね!とはいかないのです。
でも、もう、ビルのマンションの一室で料理を教えることはしたくない気持ちもある。
畑があり、ハーブや大葉、葱くらいは、植えておきたい。

食と暮らしと環境をまるごと学ぶ料理教室は、畑の中にあるべき。
そうでないと、私が20余年語ってきたことは、絵そらごとでしかないと思う。
野菜が喜び、人も喜ぶ料理・・・・それがホールフードの料理だ。
こんな時期に、こんな素敵な本を、素敵な上野さんに頂いたことも
きっと意味があるに違いない・・・・。
どうするタカコ! 私もキツネさんに会いたいよ〜〜〜〜〜。



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