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1.たかこばの基本情報

1.A面の活動:公立小学校教諭

公立小学校教諭(現在、育休中)です。
今まで,通常の学級担任を7年間,特別支援学級担任を5年間経験してきました。
詳細は,以下の通りです。
3→4→1→6→3→4→5→特→特→特→院→院→特→特→(育休中)
 注)数字:通常の学級担任の学年
    特:特別支援学級担任
    院:大学院(修士課程)へ派遣

子ども一人ひとりの強みを活かしたオーダーメイドの教育を目指し,子どもたちの自尊感情が高まり「人生って楽しい!」「未来は明るい!」と自分自身に希望を持てるサポートをしています。

特別支援教育コーディネーターとして,子どもや保護者の想いや願いを一緒に叶えるお手伝いをしています。また,特別支援教育の観点から,先生方と一緒に教育活動の伴走をしています。

市の教育支援委員会の委員も経験しました。就学に係る保育園や幼稚園での様子を訪問観察したり,保護者や保育園や幼稚園の先生方と面談を行ったり,子どもがより自分らしくいられる就学先の検討に関わったりしました。

2.B面の活動:社会人大学院生

大学院で特別支援教育,特に通常の学級に在籍する特性のある子どもたちも含めたすべての子どもたちが,自分の力で未来に向かって学ぶための「学び方を学ぶ」授業について研究をしています(現在,博士課程に在学中)。

これまでの教育では,主に知識を習得することが重視されてきました。しかし、「学び方を学ぶ」という授業では,子どもたちが自分に合った学習方法を身につけ,自らの力で学びを習得していくことを目指します。それによって,子どもたちは自己成長に必要な能力や自己効力感を高めることができ,将来の社会生活においてもより自信を持って活躍できるようになるのです。

また,先生方が「子どもたちのために」行っている授業や子ども理解が一方通行にならないよう,子どもの見立てや授業方法などふり返ってアップデートするためのお手伝いもしています。公立小学校,公立中学校,公立特別支援学校での校内研修講師の経験があります。

3.好きなこと

①アート
現代アートが大好きです。特に,草間彌生さんの大ファンです。

ポップでかわいくて元気をもらえる草間作品の数々。本物の草間作品を見たくて見たくて,全国の作品を追いかけました。そんな中,草間彌生さんご本人の生い立ちを知ることになります。幼少期から幻視・幻聴を体験し,その苦しみを乗り越えるために網目模様や水玉をモチーフにした絵画を制作し始めたのです。そして,その作品たちは世界中の人々に感動や勇気を与えているのです。

弱みを強みに変えて自分にしかできない世界を創造し,結果として人々に感動や勇気を与えていく。私自身もそう在りたいと強く思っています。

②旅
①とも関連しますが,現代アートに出逢う旅をすることが大好きです。全国の現代美術館やビエンナーレ・トリエンナーレなど累計100箇所以上巡っています。

一番好きな場所は,香川県の直島。30回以上は訪れました。現代アートに思う存分触れられるだけでなく,なんとも温かくてゆったりとした時間が流れる島全体の雰囲気も大好きです。

あまりにも直島が大好きすぎて,「こえび隊(瀬戸内国際芸術祭サポーター)」として「家プロジェクト 南寺」のボランティアをさせていただいた経験があります。お客様が作品に没入して,各々の価値観を変容する瞬間に立ち会えたことは,今でも大切な思い出です。

③雑談
何気ない話をして大笑いすることも好きですが,信頼する人に自分の悩みや乗り越えたいことを打ち明けて対話することが好きです。また、相手のお話を聞いて一緒に考えることも好きです。

話し相手や自分自身の「あれども見えず」が見えて,気づきが促される瞬間が大好きなのです。どうやら私は,自分も相手も深く理解したいという願望があるようです。

2.これまでのあゆみ

1.子ども一人ひとりを大切にすることを腹の底から実感

通常の学級担任を7年間経験した後,8年目に初めて特別支援学級担任を拝命しました。

「転職したのかな?」と感じるほど,今までとは違う教育観に触れました。一番大きな変化は「一人ひとりの子どもをみる」ということでした。通常の学級では40名弱の子どもたちと過ごしていましたが,特別支援学級では最大で8名。様々な特性の子どもたちと濃い時間を過ごさせてもらいました。

その中で「子どもに合ったオーダーメイドの教育の大切さ」を痛感しました。子どもによって必要な学びは違っていて,同じ内容でも獲得すると良い時期もそれぞれ。決められた順に学びの機会を提供するのではなく,その子が「今」必要な学びは何なのか?1年後は?3年後は?5年後は?大人になってからは?と,長い視点で俯瞰して「今」必要な学びの機会を提供することの大切さを身に染みて感じる日々でした。

子ども自身が「できるようになりたい」と願ったことを,私も一緒に取り組む日々。達成できなくて悔し涙を流した日も,達成できた時の満面の笑顔も,分かち合ったすべての瞬間が私の宝物です。

2.先生方と子どもたちの間に生じるズレ

特別支援学級の担任として働く傍ら,特別支援教育コーディネーターも4年間拝命しました。保護者面談をして必要に応じて医療や福祉との連携を行ったり,担任の先生方の子どものアセスメントや関わり方,授業の工夫などについてコンサルをしたりしました。

その中で,先生方が善意100%で子どもたちのために行っている教育であるはずなのに,子どもが望んでいない教育だったり,時として子どもの自信を失ってしまったりする姿を見てきました。

私は,子どもたちのために先生方に気づいてほしい,先生方に変わってほしいと願えば願うほど,先生方に上手く伝えることができませんでした。伝えることや協働することの難しさを痛感した出来事でした。

このままの私ではこれ以上子どもたちを幸せにすることができないと思い,自ら志願して大学院(修士課程)への派遣の機会をいただくことにしました。

3.大学院(修士課程)での気づき

大学院(修士課程)では,2年間特別支援教育専攻に所属して研究を深めました。

人生観を変えるたくさんの気づきや学び,出逢いがありましたが,一番大きな気づきは「まず変わるのは私自身であること」でした。正論を言っても伝わらない。子どもたちや保護者,先生方の気づきを促し,「変わりたい」と願った時に,初めて必要なことを伝えるということの大切さに気が付くことができたのです。

2年間の大学院(修士課程)の派遣を終え小学校現場へ戻ってからは,見える世界が変わりました。今までよりも子どもたちや保護者,先生方のお役に立てる自分に成長できたように感じています。実際に,子どもたちとの日々の授業や保護者との子どもの未来の共有,先生方との協働など手ごたえも感じました。

もっと日本の教育のために私にできることがあるのではないか?そう思い,現在は大学院(博士課程)で子どもたちや保護者,先生方が,自分の強みを知り自分らしく生きるための研究を深めています。

4.第一子・第二子出産

子育てと特別支援教育は,とても共通することが多いと感じています。我が子を観察して,強みや弱みを知ること。「今」必要なこと,近い将来必要なこと,遠い将来必要なことなど,長い視点を持って我が子と接することは,まさに私が学んできた特別支援教育そのものでした。日本の教育のために私ができることを模索していたはずが我が子のためになっていたのですから,こんなにも嬉しいことはありません。特別支援教育はすべての人にとって必要な大切な考え方であること。子育てをしながら改めて感じています。

現在,第一子が週3日,認可外の託児所に通っています。その託児所がとても素敵な取り組みをしているのでご紹介します。まず,週3日なのには理由があります。この託児所は「親と一緒に子育てをしている」というスタンスです。子育ての一部分を,託児所が引き受けているという考え方です。
その代わり,平日のうちあと2日は親子のための活動をされています。1日は,親子のための講座を,もう1日は子ども食堂の取り組みを行っています。例えば,産前産後の女性のための助産師相談や体によい食材を使った料理教室など,幅広く親子のための講座が開催されています。私も参加者として講座に参加していますが,私を含め多くの方の子ども理解や自己理解が深まり,親子でよりよい人生を送るための気づきを得ています。

この私の価値観をさらにアップデートしてくれるような素敵な出逢いは,子育てをしていなければ決して出逢うことができませんでした。改めて我が子に感謝しています。

3.たかこば的特別支援教育とは?

世間一般のイメージは,特別支援教育=ニーズのある子のための教育だと思いますが,私の中の特別支援教育は少しだけ違います。

この世の中に同じ人間は一人もいません。得意なことや苦手なことは,みんな違っています。自分の強みを知り,その強みを活かす手段を見つけることは,楽しく豊かな人生を築くために重要です。

特別支援教育は、その手助けになってくれます。特別支援教育は特別な誰かのためだけのものではありません。すべての子どもや大人が自分の強みを知り,強みを活かして自分らしく生きていくための教育だと思っています。


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