プリンストン留学① アメリカ留学の理由

初めまして.秋葉貴輝と申します.
2022年12月から,プリンストン大学に研究留学をしているので,それについて少し記録的なものを残そうかな,と思い,記事を書き始めることにしようと思いました.自分への日記的なものと同時に,アメリカへの留学を検討している人の参考に少しでもなれば幸いです.

自己紹介

私は東北大学大学院 工学研究科の博士後期課程の学生で,燃焼という分野の研究をしています.なぜ今更燃焼?というのは今回置いておいておきますが,一言で言うと研究室を決める時点で自分にとって一番未知な現象だったとことだと思います.気が向いたら,今燃焼をやる理由についてもいつかまとめようと思います.趣味は音楽で,ポップス,洋ロックからブルース,ジャズ,クラシックまでいろんなジャンルを聞きます.ソロギターも趣味です.

留学を決めた背景

私は学部から東北大で,研究室には学部3年時に配属され,これまで6年以上同じ研究室で活動してきました.伸び伸びと研究ができると同時に,いい刺激を定期的にうけ,海外に行ったり,予期しないイベントに遭遇したりと,非常に恵まれた環境です.しかし同時に,そうした環境に慣れ,マンネリ化していることへの危機感も少しずつ生まれ始めました.そうした中,同級生(なんと二人もいます笑)がほぼ同時期に海外に研究留学すると言うのもあって,自分もそうした刺激が必要かな,と思ったのが一番最初の動機です.そうこうしているうちにコロナで滞っていた海外渡航も徐々にできるようになり,学会でカナダに行った際にプリンストン大学側の先生とお話し,受け入れを快諾いただき,そこから諸々の手続きを進め2022年12月からの留学に至りました.

プリンストンを選んだ理由

これは主に二つの理由によります.

  • アメリカに行きたい

  • 基礎研究(特に理論研究)をやっているところに行きたい

アメリカに行きたいと思った理由はいくつかありますが,いちばんの理由はアメリカの良さを確かめたかったということです.たくさんの人がアメリカに集まりますが,何がそんなに魅力的なのか興味がありました.物価が高かったり,いろんなものが大雑把だったり,なんとなくおっかない印象があったり,車がないと何もできなかったり,これまでの自分の渡航ではあまりいい印象がなく,住みたいとは思えませんでした.それを超える魅力が何かあるのか,人がアメリカに来る理由はなんなのかと思い,逆に一度住んで確かめたいと思いました.
今の所の答えは,私がアメリカにきた理由を同じだとわかりました.みな自分の国にはない「何か」を求めて,あるいは期待して,いろいろなデメリットに目を瞑ってやってきているようです.その何かを醸し出している源は,まだわからないですね.

もう一つの基礎研究(特に理論研究)は,研究テーマの関係です.燃焼分野では,実験,数値計算,理論の3つのアプローチがありますが,多くの研究者は実験あるいは数値計算を主に実施します.コンピュータが発達した今,理論はコンピュータにとっては簡単すぎ,人間にとっては難しすぎるのだと思います.そんなこともあて,理論研究を今でもバリバリやっている人はかなりご高齢のレジェンドを除くと指折り数えるほどしかいません.
なぜ理論研究をしたいかですが,理論的なバックグラウンドがあると物事の本質を簡単に理解できるからです.実験や数値計算をするにも,理論が背景にしっかりとないと,データをどうみていいか,条件をどう変えていいかわからなくなります.これまでの研究では自分のペースでこの理論的なバックグラウンドを時間をかけて身につけてきましたが,これを世界の最先端をいく研究室から学びたい,吸い取りたいと思った次第です.

これらの理由に,自分の研究と関連があるところなどを考えると自ずと選択肢はほぼ一つに絞られました.これがプリンストンを選んだ理由です.

最後に

今回はプリンストンにきた理由をまとめてみました.刺激が欲しかった,世界の最先端で研究してみたかった.というのが理由です.じゃあ実際来てどうだったのか,ということを(気が向く限り)少しずつ発信していきたいと思います.もし,何か質問や聞きたいことがあれば答えますのでコメントなどいただければ幸いです.


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?