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2020年 僕の伊豆旅 TOP 3


Holiday Works 003 〜伊豆編〜


伊豆半島はその昔、南洋に浮かぶ島だった。

かつて2つの火山島が日本列島にぶつかって吸収される形で伊豆半島が形成されました。だから伊豆の自然は本州の自然とは少し違うんですね。そしてその特異性から2018年4月、伊豆半島全体がユネスコ世界ジオパークに認定され、これまでの温泉やリゾート地としてだけではない新たな視点で語られるようになりました。

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、、という訳で、東京を出てから二週間、ずっと伊豆半島を走りまくっておりました。やっぱいいね、伊豆は!定年上がりの温泉巡りしてる爺さん婆さんたちに独占させとくにはもったいない。海外からのツーリストも増えてるし、僕らとしてもこれからもっともっと気軽に使いこなしたいエリアです。

ただ、分かっちゃいるけどやっぱ運転が大変っすわ。伊豆縦貫道ができたとはいえ、天城峠も何度も越して北へ南へ東へ西へ行ったり来たりやってるともうね、うねうねの伊豆のドライブはなかなか骨が折れます。慣れないキャンピングカーをヨロけながら運転しまくって僕なんか腰も痛くなっちゃうし、右足もつっちゃったりして。まぁ、それはふだんの僕の不摂生の賜物なんですけど! しかしながら長旅の疲れを癒す美しき宿や泉質に恵まれた温泉が豊富にあるのもまた伊豆の強み。今日は中でも僕がこの2020年、伊豆半島で心を射抜かれた宿泊ポイントを3つご紹介したいと思います。まずは、、


クラフトビールを飲みながら自然を満喫 - Camp Baird -

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伊豆の真ん中ちょっと上、修善寺にある無農薬にこだわった農園型ブルワリーがこのベアードブルワリー・ガーデン。そこに隣接したキャンプサイトがこのキャンプ・ベアードです。車で敷地内に入った瞬間に「おお!」っと声が出るほど立派な洋風ブルワリーが目の前に広がり、いきなり気分が高揚します。デカイんで。東京から2時間のところでしょっぱなからこんな気分にさせてくれるのってありがたいっていうか、素直にテンションあがって嬉しい! 都内からは東名+伊豆縦貫道で行くんだけど、高速降りてすぐっていうアクセスの良さもポイント高いです。

ブルワリーっていうのはお酒の醸造所、つまりビール工場のことなんですが、このキャンプサイトに宿泊する最大のポイントはここで作られたばかりの良質なクラフトビールが飲めることです。隣には狩野川が流れていて水辺独特の清涼感もありますし、なによりここで働いているスタッフのみなさんの爽やかな対応が素晴らしいです。外国人ビジターも多いのでみなさん普通にバイリンガルだし、全体的にシャレた雰囲気。東京からいきなりディープな自然に突っ込む前に、まずはここで一泊してこれから広がる伊豆ネイチャー・ゾーンへのゲートウェイにするのがいいと思います。

普通にキャンプするサイトもあるんですが、ここにはキャンピングカー専用のエリアもあるんで僕はそっちに宿泊して3500円。ここで薪と炭をセットで購入して1500円。BBQと出来立てのクラフトビールで気分はうなぎ上り。結局、好き放題ビール飲みまくってそのお代が一番高くつくっていうね、ほんと気分良くスコスコいけちゃいます。なんせここはスタッフが無料で工場案内してくれて、麦芽やホップを手に取りながらクラフト・ビールのいろはを教えてくれるんで、知識が深まった上で飲みあげるビールは格別。そうなるともうなに飲んでも美味しく感じちゃうっていうね、そんなナイス・システムで運営されております。ここはホント、まるで海外にいるかのような新鮮な時間が過ごさせてくれます。

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Chill Out Space - The Old Bus -

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場所は変わって伊豆半島の西北、西浦にあるThe Old Busは横浜で長年Barとして愛された古く大きなバスを改装してこの地に持ってきたという、少し変わった宿泊スペース。駐車場は2台分しかないんですが、目の前は駿河湾の静かな海。そして海越しにドーンと物凄い迫力でそびえ立つのは富士山。このロケーションだけでもう及第点なんですが、さらにここは外部充電OK!

運営されているご夫婦もかなり自然派な若きチル夫婦。オールドバス全体に穏やかなムードが溢れていて、昭和なのか令和なのか、いったい今がいつなのか時を忘れてしまうほどの見事な異空間が出来上がっています。この古いバスの中での宿泊はできないんですが、バーカウンターの奥にはリビングルームのような落ち着ける空間が広がっていて、そこで本を読んだりしてゆったりと落ち着けます。ずっと車中にいた僕らにとっては束の間の家であり、それぞれのパーソナル・スペースを確保した開放感の中で全身の力も緩みます。

昼間は喫茶&バーとして営業しているので朝食のコーヒーを淹れてくれたり、夜はその名の通りバーとして旅人を迎え入れてくれます。僕はラム&チャイをオーダーしたんですがチャイとネパール・ラムの相性も良く、優雅に波の音を聞きながらこのご夫婦のメロウなムードに飲み込まれ静かに話が進んでゆきます。歴史あるバーカウンターが大好物な僕はどっしりとその腰を据え、今度はウイスキーをロックで。気がつくと家族はキャンピングカーに戻って、僕はひとりこの空間を飲み干します。まるで昔見た古い映画の中に入り込んだような、なんとも言えない いい気分です。

静かな波の音に揺られながら眠りにつき、朝起きると目の前に海。ほんとに目の前。で、富士山ドーン! う~ん、いい朝だ!時空の歪みを感じるオールドバス、こちらもまたなんとも贅沢な空間でございました。

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南国ムード漂う吉佐美大浜ビーチ

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伊豆半島も天城の山々を越えて南下すると気候がガラっと変わり、さらに暖かくなります。下田~南伊豆は住んでもいいってくらい大好きなエリアなんですが、中でも僕はこの浜がお気に入り。海の美しさで言ったら弓ヶ浜、テンション上げるなら白浜なんですが、下田・吉佐美大浜に漂ってるムードは南国的で、なんだか分かんないけどずっといられるナイスなビーチ。伊豆全体でなかなか捨てられないゴミ問題もここは大丈夫だし、なにより集まってる人たちがいい感じ。外国人が多かったり、サーファーが多かったり。近くにはお洒落なレストランも並び、さらなる旅のアクセントをプラスしてくれます。

ここは砂浜のビーチ。ズバリ海水浴場の駐車場なんですが、人が押し寄せる夏場以外は無料ですからね。これを宿泊施設としてカウントしてる僕もどうかと思うんですが、ここかなり気に入っちゃって。何泊もしたんですが、朝焼けも夕焼けも大空が一面に見事な色彩を放ち、雄大な大自然に抱かれ日に日に愛着は増すばかり。近場に空が見える天窓付きの海食洞として有名な龍宮窟があるのもまた最高で。何年か前に夜明けの龍宮窟に忍びこんで家族で朝食を食べたことがあるんですが、頭上から夜明けの青紫色の光が差し込んできて、忘れることのできない不思議な時間を経験しました。観光客のいない時間を狙って訪れるとその美しい世界を堪能することができると思います。吉佐美大浜からすぐなんで、自然が作り出すジオパークが好きな人はぜひこちらもセットでお楽しみください。

と、伊豆半島での僕的お気に入りを3つ挙げさせてもらいましたが、伊豆にはこのほかにも雲見キャンプ場や山の上の銀河キャンプ場など素晴らしいキャンプサイトも多いので、ぜひ時間を作って東京から2〜3時間のドライブをしてみてください。朝焼けに染まる大空に心を奪われたり、夜は星を見上げて悠久の時に連れ去られたりしながら、ジオパークとしての伊豆半島を満喫してみてください。明らかに気候も違うし、景色もデカいです!

そんなわけで伊豆半島をイメージした今日の一曲は、Better Lost Than Stupidのインサイドという曲です。

まずイントロから疾走感あふれるビートがいい感じにドライブ心を煽ってきます。もっと中へ、もっと奥へ。そんな気分で伊豆半島を走りながらこの曲をかけてました。

いま僕は伊豆半島の旅を終えて静岡・御前崎のちょい手前の吉田という海辺にいます。海の近くで隣は公園で真横はスパなんですけど、もうここはなんてことない、よくあるただの田舎です。あの半島を出てから改めて思うのは、やはり伊豆はただの田舎じゃないってこと。火山の上に出来上がった稀有なジオパークだったんだと、そんなことを思いながらこれを書いております。やっぱ伊豆はいい!ジオパークだし!ということで、そろそろ時間となりました。今から静岡名物「さわやか」にハンバーグ食べに行ってきます!






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