スクラムガイド2020の変化
今日、スクラムが25歳の誕生日を迎えるとともに、スクラムガイド2020が最新バージョンとして産声をあげましたね。25周年って、意外と歳食ってますよね。アジャイルマニフェストの方が5歳も若い。日本時間0:00にSCRUM GUIDE 2020 LAUNCH EVENTが開かれ、Jeff SutherlandさんとKen Schwaberさんによる紹介なんかもされ祭り感があって楽しかったです。
さて、今回の改定はオリジナルの英語版だと元の19ページから13ページへとスリム化される等、大幅な改定となっています。改定内容とその意図はScrum Inc.がオフィシャルに公開しているのでそれを読めばOKそうです。全体的に「短く」「シンプルに」「明確に」を意図したものですね。
ドメインをソフトウェアから明確に切り離す
これらの変更の目的としてスクラムのドメインをソフトウェア開発から切り離すことがあげられています。実際、私はスクラムを開発作業以外の部門運営や社内委員会の運営に使っていて上手く行っているので、スクラムをやったことがない方はぜひ試してほしいですね。
同じ会社の中でも、開発・営業・経営・投資など様々な分野においてスクラムを役立たせるフェーズが来ているとも感じます。アジャイルHRなんかも最近ワードとして登場していますが、まさしく働き方改革をスクラムのタイムボックスの考えを利用して広めていくことも期待できます。
スクラムガイドだけで始めるのはより難しい?
短く、本質を捉える内容に変わったため、ある意味スクラムガイド単体でスクラムを始めることはより難しくなったような気もします。というのは具体的な進め方はチームに委ねられるようになりました。たとえばデイリースクラムの3つの質問は削除されるなど、指示的な部分の削除が図られています。これは新たなワードである自己管理型チームにするための措置だとは思いますが、何も知らないチームがスクラムを始めると何から手を付けていいのか悩んでしまうような気もします。
スタートするのに理想は経験のあるスクラムマスターがいることです。スクラムの良いところはチームの中にスクラムマスターと呼ばれるスクラムエヴァンジェリストが居ることで、自己増殖的にスクラムの概念を広めていけるところにあります。身近にスクラムマスターやアジャイルコーチがいない場合は何かより実践的な書籍を手元に置くか、スクラムマスター研修を熱意のあるメンバーに受講してもらうかが良いと思います。
まずはスクラムガイド2020を深く読む
明日からはスクラムガイド2020を深く読み込み、その意図や私自身のスクラムの理解をアップデートさせていこうと思います。そうした上で社内で作成している研修や資料なんかにも徐々にアップデートを加えていかなければ。スクラムやアジャイルの進化にこれからも寄り添い続けていきたいです。寄り添うというか、ドライブしたいですね。
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