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スクラムガイド2020 読み合わせ会@TDC

昨日は社内のアジャイルコミュニティに呼びかけてスクラムガイド2020の読み合わせ会を行いました。この記事では会の全体の流れ、話した内容のまとめ、そして振り返りを共有します。今回は周知が前日となってしまったにも関わらず9名が参加してくれました。この場でひとまず感謝!

目的&進め方

読み合わせ会を開くにあたり冒頭で目的を共有しました。目的は「変わった点とその理由を理解すること」と「スクラムの理解をアップデートし自分たちのチームに活かせるようになること」の2つです。

進め方は以下の通りです:

・時間は1時間でリモートでの実施
・スクラムガイド2020を各自開きながら参加
・1ページ約5分で気になるポイントをワイワイガヤガヤ語り合う
・タイムマネジメントはファシリテーターが行う

では内容に入っていきます!箇条書きでバンバン書いていきます。

表紙~目的

・表紙が写真も装飾もなくなってシンプルになった
・ガイド全体でシンプル化が図られているので、それの現れでは
・目的の文章量がかなり増えている(2017年比で4倍ぐらい)
・目的の位置が表紙のすぐ後になっている
・目的に様々なドメインでの適用が増えている
 ・ソフトウェア開発手法に限られたものじゃないよという意図
 ・スクラムの用途が消えてここに取り込まれてる
・スクラムのルールに従わないと役に立たなくなることがあるってのが強い
 ・なんちゃってスクラムが多かったことが背景にありそう
・文章の行間や文字のスペーシングが広くなって読みやすくなった
 ・文章量も減ったし偉い人やお客さんにも読んでもらいやすそう!

個人的には笑顔の二人の写真は好きでしたけどね。笑

定義

・「理解が容易」ってワードが消えた
 ・シンプルってワードに置き換わったのかな
 ・シンプルだけど理解するのは難しいよっていうニュアンスかも
・ロールの説明していないのにロールの名前がでてきている
 ・スクラムの浸透度に合わせて登場人物の名前を出している
・すすめかたの概要が番号付きで説明され全体像が解りやすくなった

理論

・リーン思考が入ってきたのが大きい
 ・スクラムをやる前にリーン思考を学ぶ必要がありそう?
 ・やりながら学んでもいいと思う
・スクラムってイテレーションで回すので定型作業が増える一方な気が
 ・あらためてリーンな考え方でスリム化を図ってほしい意図もありそう
・検査の部分にイベントが紐付けられているのが良い
 ・なんのためにイベントをやっているのかを再認識させてくれる
・適応のない検査は意味がないというフレーズがとっても大切
・同じリズムで繰り返しているからこそ、変化を検知しやすいのかな?
 ・良いリズムも悪いリズムも検出しやすそう
・関係者に権限が与えられていないとき難しい、という部分が大事
 ・今スクラムを実践している人がこれを読むのも大切
 ・同じくらいステークホルダーやお客さんも読むことも大切
 ・責任や権限がうまく与えられていないものこそなんちゃってスクラム
 ・理解が得られない

価値基準

・価値基準が黒字で強調されている
 ・2017を読んだ時はさらっと読み流してしまっていた
 ・この価値基準が守られていなかったという課題感があったのでは
 ・そらで言えない人も多い

個人的に"C FOR C"って覚えてます。Commitment, Focus, Openness, Respect, Courage。日本語なら、優秀降格損(ゆうしゅうこうかくそん ⇒ 気、中、開、約、敬)です。英語はガイドに載っている並びと同じなので英語版推奨です。

スクラムチーム

・開発チームという違和感があった言葉がなくなった
 ・チームの中にチームがあった状況が解消された
・自己組織化から自己管理型へ
 ・個人間の協調がありそう、周りと手を繋ぐイメージができる
 ・変な解釈をして自分勝手な組織になってしまうのを防げる
 ・上司などのステークホルダーに対して聞こえがよい言葉かも
・責任についての記述が増えた、チームや各ロールの責任が明確化
 ・定義されることによってチームが一丸になることの重要性が協調
・ロールの並びが開発者⇒プロダクトオーナー⇒スクラムマスターに
 ・オーナーが一番上にあると一番偉そうな印象を抱くのにそれを緩和
 ・チームであること、敵じゃないよって思いを込めた
 ・階層型の組織のイメージを払拭したかった
・POが一人の人間が責任を追うことが明確に
 ・PO補佐などのガイドにない責任が曖昧な存在に対する警鐘かも
・開発者が専門家として責任を持つことという文章が増えた
 ・全員がクロスファンクショナルになることを重視していない
 ・スプリントゴールを達成できることができる専門性が揃っていること
・プロダクトゴールが明記されPOの責任がより明確化
 ・インセプションデッキで定義するプロダクトゴール
 ・責任は変わらないがよりわかりやすい文章になった
・プロダクトオーナーの作業は他の人にも委任できる
 ・スクラムチーム内だけなのか外も含めるのか気になる
 ・フィードバックが重要なので組織外の声を聞くのも
 ・POがステークホルダーに負けない存在なら良いかも
・真のリーダーとは?サーバントリーダーの方がまだわかりやすかった
 ・最終的に組織を変える、ひっぱっていく立場というニュアンス
 ・チームだけでなくチームを巻き込んでいく
 ・SMはサーバントリーダーシップと引っ張るリーダーシップ両方必要
 ・スクラムを組織にどんどん浸透させていくのもSMのミッション
 ・真のリーダーの部分が組織にかかってきてる
 ・過干渉な母親のような世話焼きだけのスクラムマスターからの脱却

スクラムイベント

・リファインメントが目立つ場所に記載されている!
・スプリントの中止が1行に減らされている
 ・そもそも中止したことがあまりない人が多そう
 ・スプリントゴールが意味がなくなったら中止、で充分
・スプリントプランニングのトピックが1つ増えた
 ・トピック1,2,3でWhy, What, Howとわかりやすい形になった
・デイリースクラムでPOやSMがPBIに取りんでいる場合は参加するとある
 ・兼任はOKになったの?本当にいいんだろうか
 ・ドメインがソフトウェアに限らなくなったので
 ・推奨しているわけではない?ドメインに応じて使い分ける
・デイリースクラムから3つの質問が消えた
 ・単純な報告会になっちゃうパターンをなんとかしたかった
・スウォーミングの概念が導入された
 ・イベント以外の場でもペアプロモブプロでスウォーミングしよう!
 ・レトロスペクティブも別に毎日集まってやってもいいよね
・スプリントレビューを「プレゼンテーションに限定しないようにする」
 ・いま、その状態に陥っているチームは多いのでは
 ・一方的なプレゼンならスプリントの途中で見せるで充分だよね
・レビューっていうワードがよくないのかも?
 ・ソフトウェア業界にいるとレビューは見せる=デモってイメージが
 ・ワーキングセッションというイメージがない
 ・なんか別名つけたら良いかも?デモセッションとか
・レトロスペクティブで決めたアクションを次のバックログに追加できる
 ・やってるチームも多いよね
 ・POと一緒にやる意味が増しそう

作成物

・構成が解りやすくなった
 ・プロダクトバックログにプロダクトゴールが含まれる
 ・スプリントバックログにスプリントゴールが含まれる
 ・インクリメントに完成の定義が含まれる
 ・これをチームで共有できるのがいいね

最後駆け足になっちゃいましたが、全体をカバーできたので参加できた皆さんはスクラムガイド2020のパッチがあたったので良いスクラムチームを作っていってもらえたら良いなと期待しています。

ふりかえり

あらためて、参加者がここまで来てくれたことがまず素晴らしく嬉しい事実です。前日の周知になってしまって、時間の都合で来れなかっただろう方もいることはカイゼンすべきですが、それでも9名来てくたのはアジャイルなマインドセットを持ってくれてる人がそれだけいてくれている証拠だとも思うので、次回のスクラムガイド202Xでは100人ぐらい来て大騒ぎするように会社を盛り上げたいですね。

事前にやっておけば良かったな~というポイントは、スクラムガイドをあらかじめ読んできてもらうことを推奨するなど、進め方の周知はやっておいても良かったかなという点です。最初に読んだ人に挙手をお願いしたんですけど半分くらいで、やはり事前に読んでいた人の方が意見が色々言えてたのでそこは申し訳なかった。

タイムマネジメントでは最後の成果物あたりが駆け足ぎみになってしまって自らの力不足を感じることに。一応5分タイマーセットを繰り返しセットしてたんですが、テーマによってはやっぱり盛り上がってしまうしその流れを切るのは難しく……

最後に録画を見直して思ったのは、もう少しテンション高く楽しそうにしていいかなと思いました。ファシリテーターの雰囲気で場の雰囲気が作られるので、そこらへんはトークスキルやらを磨いて精進したいです。そこは前回Agile Japanの懇親会で平鍋さん見て回し方うまいなーと敬服したので、今後もそういう場に積極的にでて真似てみたいと思いました。まぁなんだかんだいって私は楽しかったですね!皆もところどころ笑ったりしながら進められたので楽しんでくれていたら良いな。フィードバックお待ちしてます。

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