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プロダクトマネジメントを読んで 第Ⅰ部 ビルドトラップ

株式会社アトラクタ様よりMelissa Perri氏著・吉羽 龍太郎氏訳の「プロダクトマネジメント - ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」を頂いたので、章ごとに考えをまとめていきます。本書の内容をなぞるというよりは、本書を読んで浮かんだ内容をまとめているので、これから読もうという方にもネタバレにならないよう配慮していきます。まずは第Ⅰ部の「ビルドトラップ」からまいりましょう。

ビルドトラップとは

聞き慣れない言葉で、ワードだけ耳にしたらどうしてもビルドがうまくいかずハマった状態なんかを思い浮かべちゃうかもしれませんが、そうではないようです。一文目から定義がなされていたのでこれは引用します。

ビルドトラップとは、組織がアウトカムではなくアウトプットで成功を計測しようとして、行き詰まっている状況のことです。

UXなどを意識している方ならこの定義の状況の何が問題か理解しやすいでしょう。Webアプリで例えれば、アウトプットとはアプリのリリースされた機能を指し、アウトカムとはそのアプリによりもたらされる価値を指します。「アウトプットで成功を計測しようとしている」状況では、「機能をリリースしたこと」自体を指標にしているということですが、その指標だとリリースした機能がユーザーにとって価値があるかは評価に関係のない話になっています。

冷静になって考えれば、その指標だと上手くいかないことは明白なのですが、実際問題としてビルドトラップに陥っている企業は多いのではないでしょうか。文中ではGoogleですらビルドトラップに陥ってサービスを廃止した例が語られています。自分の企業は?周りの企業は?本当に大丈夫なのでしょうか。

顧客は何に対して対価を払うのか

大切なのは、顧客が何に対して身銭を切りあなたのプロダクトを使うかどうかという点です。顧客がプロダクトを使う理由は、ニーズを満たしてくれたり、自身が抱えている問題を解決してくれているからに他ならないのです。つまり、プロダクトはどれだけ顧客が価値を感じてくれているかという点こそが評価の軸になるべきであり、リリースされた機能の数、ましてやステップ数などは適切な評価軸になりえません。

プロダクトアウトなマインドになってしまうと、このビルドトラップに陥りやすいのではないでしょうか。アーティスト寄りのプロダクトならプロダクトアウトなやり方でもある程度はうまくいくと思います。誰が作ったプロダクトなのかという点が重要で、それだけで買い手が価値を感じるようなファンを作るのも戦略の1つの方法です。ですが大部分のプロダクトはそういうものではない、ということは理解しておく必要があります。

プロダクトマネージャー(PdM)はこのビルドトラップを回避するために正しい指標設計をしていく重要なロールです。第Ⅱ部でこのロールについて語られているので次の記事ではプロダクトマネージャーについて考えをまとめていきます。

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