自己理解のためのNVC(非暴力コミュニケーション)
NVCの本を読み、マーシャル・ローゼンバーグ氏のワークショップの吹き替え動画を見ました。書籍でいう9章や13章にある話が個人的には深く刺さったので書き残していきます。
「NVCとはなにか」という話については、以下のまさるさんのnoteが本当にわかりやすく参考になるので気になる方はぜひ読んでいいねを!
自分自身に暴力的になるとはどういうことか
人は他人に対して暴力的になるだけでなく、自分に対しても暴力的になることが出来ます。「自分なんか」「いつもダメ」「成長しない」「やらねばならない」こんなワードを自分に対して使ってしまうことって人によってはよくあると思います。人は一定の自己肯定感がないと成長することが難しくなるものです。そうするとまた先程のワードに戻り同じことを繰り返すことになるでしょう。
自分の素晴らしさになかなか目を向けられないことは、自分たちが自己嫌悪に陥るように教育されてしまっているからとも言えます。失敗に対して自分を罰することばかりしてしまい、失敗を成長の機会として捉えることができなくなってしまうのです。これは貴重な機会活用できていないし、この自分に対する考え方を他の人にも適用してしまう可能性にも繋がります。
内省にNVCを用いる
内省するにしても、自分に暴力的になる必要はないんじゃないでしょうか。NVCの4要素のプロセスを自己理解に適用することで、自分の深いニーズを認識して、それを満たすためにはどういったリクエストを自分にしてあげられるかを考えてみることができます。
1. 観察 (Observations)
2. 感情 (Feelings)
3. ニーズ (Needs)
4. リクエスト (Requests)
とある会議の時間を勘違いして遅刻してしまったケースを例にして考えましょう。
1番目は、観察です。遅刻してしまった事実を受け止め、なぜ遅刻してしまったのかの理由も「評価」を抜きに考えてみることです。単純に忘れていたのか、時間を勘違いしていたのか。時間を勘違いしていたなら、なぜ勘違いしてしまったのか。「自分は会議に、スケジュール上に予定を登録せず記憶を頼り、その記憶が間違っていたため遅刻した」
2番目は、感情です。遅刻をしてしまったことで、「私は、恥ずかしく肩身が狭い」。感情はNVCでは「〇〇と感じる・思う・考える」などの言い回しより、具体的な言葉で説明することを推奨しています(感情とニーズのリスト)。
3番めは、ニーズです。自分が恥じているのはなぜか、「相手の期待に応えたい、能力を認めてもらいたい」。普遍的にはニーズにたどり着くには、自分にいかに素直になれるかが大事です。内省するにあたり、恥ずかしがる必要はないので、しっかりと自分にどういった普遍的なニーズがあるか(上のリストを参考に)見つめ直すことが大切です。
4番目に、リクエストです。リクエストは自分に対してもそうですし、内省する中ででてきた登場人物に対して何を具体的にお願いしたいかを考えてみてもいいでしょう。自分に対するリクエストなら「自分が同じ間違いをしないよう成長したいので、今後はミーティングなどがあったらその場でスケジューラーに登録する」、他人に対してなら「同じ間違いをしないよう、こういう対策を取るので、今後もこういった会議の場を設けさせて欲しい」のような感じで、複合的にやってもいいと思います。
このプロセスを経ることで、ただ単にモヤモヤした気持ちで「次気をつけよう……」という漠然とした対策ではなく「具体的に何をすべきか」というリクエストの部分を自身のカイゼンにつなげることができるはずです。
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