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日本の2大「ちんこ祭り」 東と西のおみこし・屋台・神社の違いは

(※2022年1月4日に加筆修正しました。なんで仕事初めに?)

日本には男根のご神体を担いでおみこしわっしょいする奇祭が各所に存在する。

子孫繁栄、安産祈願、性にまつわる無病息災を願って参拝される方も多いが、木彫りや鉄の男根がにぎやかな商店街を練り歩いていく光景はやはり目を引くもので、大勢の観光客が押し寄せたりする。

なかでも群を抜いて規模の大きなお祭りが2つある。

神奈川県川崎市にある金山神社が4月頭に開いている「かなまら祭」。
そして愛知県小牧市にある田縣神社が3月15日に開いている「豊年祭」だ。

かなまら祭には2013年と2016年の計2回、豊年祭には2011年に1回だけ行ったことがある。地方の温泉街がやる小規模なちんこ祭りにもいくつか訪ねてみたが、やはりこの2つは催し物も観光客も出店の数も桁が違った。

いわば、かなまら祭は「東のちんこ祭り」、豊年祭は「西のちんこ祭り」といえるが、同じちんこ祭りといえどもこれまた両者の特色が違っていておもしろい。
「ちんこ祭り 最強」でググってこの記事にたどり着いた猛者にはぜひどちらとも行ってほしいくらいだ。

ちょっとこの2大ちんこ祭りを、「おみこし」「屋台アイテム」「境内オブジェ」の3つで比較してみたので、紹介する。

ここからどんどん「ちんこ」を連発するし、男根の写真もけっこうでてくるのでご容赦を。また、それぞれ2016年、2011年からアップデートできていない情報もあるのでご注意を。

川崎 金山神社「かなまら祭り」

筆者がニュースサイト「ねとらぼ」で書いたレポート記事より

開催日:毎年4月第1日曜
神社:金山神社(神奈川県川崎市川崎区大師駅前二丁目13-16)
主祭神:金山比古(カナヤマヒコ)、金山比売(カナヤマヒメ)

おみこし

3種類の男根型のみこしが、人であふれかえる商店街を進んでいく。
小ぶりの黒光りした鉄製のご神体、小ぶりの木製のご神体、大型のピンクの張り型が、いずれもピーンと直立。
人ごみのなか、大きなちんこが天を衝きながら揺れ動いている光景がシュールだ。

鉄製のご神体

関東近郊のおまつりというのもあってか、人がとにかく多い。外国人ふくめ大勢が集まり、田県神社よりもおみこしは活気があるイメージだ。

木彫りのご神体

ピンクのおみこしは「エリザベスみこし」と呼ばれ、都内浅草橋にある日本最古のアマチュア女装クラブ・エリザベス会館のみなさんが女装しながら担いでいた。

エリザベスみこし

80年代中頃にエイズが流行したのに伴い、無病息災の願掛けと景気づけに伴い参加するようになったそう。「かなまら!」「でっかいまら!」(※まら、とはちんこのこと)と威勢のいい掛け声に、周りの観客もヒートアップする光景が楽しかった。
が、エリザベス会館の経営元が2020年に廃業となってしまったらしく、コロナ禍が明けてからの開催時に果たして担ぎ手の姿はあるのか危ぶまれている。ぜひ後継者さんが現れますよう・・・。

屋台アイテム

祭りに便乗したちんこグッズがバラエティ豊富。ちんこキャンドル、ちんこ手ぬぐい、ちんこTシャツ、ちんこめがね、、、、。中学生ノリとしかおもえないアイテムが数々置いてある。
田県神社に比べ、食べ物よりグッズが中心だった。
でも、ちんこをリアルに象った「ちんこあめ」があり、参拝客たちが各所でペロペロなめている景色がもうひどい。

2016年時には地元の飲食店さんが限定コラボメニューを出すようになっていたので、境内の屋台だけでなく、町全体でちんこを食べ楽しめるお祭りになっていくんじゃないかと。

創業明治17年のそば屋「松月庵」さんが出されていた「子宝そば」。うずらの玉子とちくわ・魚肉ソーセージの天ぷらが、あの形になっていた

境内オブジェ

金型のご神体をはじめ、順番待ちすれば乗れる木彫りのちんこなど、境内各所にちんこオブジェが置いてある。
特に絵馬舎が見ものだ。七福神の顔がみんなちんこになってしまった絵や、ちんこの妖怪の絵など、悪乗りとしか思えないちんこの絵がたくさん飾られている。

小牧 田縣神社「豊年祭」

おみこし

Nao Iizuka flickrより

2011年に撮った写真データがすべて消えてしまったので、ここからはクリエティブ・コモンズライセンス等の画像でお届けします。

田縣神社の豊年祭では、2種類のちんこみこしが街中をめぐって神社へ帰る。
ご神体は、巨大のオレンジ色のものが寝そべったもの(上記写真)、中くらいのニスを塗った木彫りが直立したもの。
色が色である上に、造形もやたらと凝っていて、ほかの祭りのみこしに比べリアルだ。

Wikipedia Commons より

すごいのは、ちんこみこしの2つの見せ場。

1つは町中で担ぎながら踏切をわたるシーン。
踏切という電車や人が通る日常風景を、巨大なちんこが横切っていく衝撃とシュールさが痛快だ。

もう1つは、神社の境内でみこしを横回転させるシーン。
ちんこが壊れた方位磁石のようにグルグル回る光景がもう最高。
個人的におみこしは豊年祭のほうが好きでした。

Masahisa UEMURA flickrより

あとみこしの行列では担ぎ手と別に、巫女さんが8人くらい、赤ん坊サイズのちんこの造型を抱きかかえながら歩く。
ちんこの造型を手でさすればご利益がある。参加客はみんな、巫女さんが抱いたちんこを触りまくる。
なにかが正当化されている巧妙なシステムがすごい。

屋台アイテム

2010年時点は、食べ物系のちんこアイテムが川崎よりも豊富だった。

チョコバナナやフランクフルトなどを、ちんこ型になるようにちょこっと切れ込みを入れて販売している。いつもの屋台の食べ物が、ちょっとした一手間でちんこ祭りならではのものになっているのが楽しい。

「田縣神社 豊年祭 食べ物」でGoogle画像検索をぜひ

あと川崎と同様、男根をかたどった飴はこちらにもある。

ちんこに関連したグッズも多いけど、祭りのテンションで買ったちんこグッズが、次の日部屋に存在するのは虚しいものがある。
食べ物だとだいたいその日のうちに消えてしまうので、一日だけ羽目をはずしたいならこっちがよいかもしれない。

境内オブジェ

実は、かなまら祭りをやっている川崎の金山神社は、「若宮八幡宮」という神社の境内の一角にある、社の規模が比較的小さめな神社となっている。
対する田縣神社は、境内全体でごりっごりに男根を推した大規模なちんこ神社となっている、神社でおなじみのいろんなオブジェがちんこに変化を遂げていて、歩き回るのが楽しい。

参拝するときに鳴らす鈴までちんこの形になっている。

Nao Iizuka Flickr より
Nao Iizuka Flickr より

絵馬にもちんこの絵。敷地にはちんこ型の置き石も4種類くらいある。
隠れミッキー気分でいろんなオブジェが見つかるので、テーマパーク気分で散策すると楽しいですよ。

  *  *

かなまらまつりと、田縣神社豊年祭。
同じちんこ祭りと言えどもそれぞれの良さがあるので、好みに応じて気になる方へまずは足を運んでみてください。

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