キャンペーン変更はありません

 三重県で路線バスを運行する三重交通が、2月11日の創立80周年に向けて公式キャラクターを発表しました。バス運転士の制服を着た男女2人で、名前を公募し、ラッピングバスなども走らせる予定だとのことです。しかしながら、女性キャラクターが「制服がタイトで身体のラインが強調されている」、「クネクネポーズでクビれている」、「時代錯誤で吐き気がする」などの意見が寄せられ、記事によると「大炎上」とのことです。

 私自身が該当のキャラクターを見ても何が問題なのやらさっぱり分からないのですが、三重交通は「キャンペーンに変更はありません」としています。企業はこうしたクレームに弱く、炎上なんて言う言事になると謝罪して訂正するなんて言うことになりがちですが、三重交通の毅然とした、いや、「毅然とした」でもないか、普通の対応がなんとも痛快です。

 しかしながら、昭和生まれの50男が見て「何の問題もない」と思ったところで、時代錯誤と言われてしまえばそれまでですから、実際のXの投稿を探してみました。「男性キャラと比べて不自然なクネクネ姿勢、くびれを過度の強調した服装、内股、バカっぽい雰囲気の女性キャラ。こういうのを考える人たちって、女性に幻想を抱いているようなオタク男性の脳内にある気持ち悪いジェンダーステレオタイプに従って描くことしかできないのでしょうか。」なんて言うものがありましたが、この後半の「女性の幻想を抱いているようなオタク男性の脳内にある気持ち悪いジェンダーステレオタイプ」なんていう物言いは問題にならないのでしょうか。

 この投稿はまとめサイトに載っていたもので、そこからXの実際の投稿に移ることもできるので本物だと思うのですが、三重交通の投稿のリプライからこの投稿を探そうとすると、どれだけ遡れば良いやら、全然見つかりませんでした。見ることが出来たリプライは九分九厘賛同でした。見切れていないのかもしれませんが、「大炎上」と報道してしまうのはいかがなものかと思います。因みに媒体は「FLASH」でした。そして、勝手な想像ですが批判しているのは、普段三重交通を利用している方ではないのでしょうね。

 結局、炎上として注目されて支援者が増得た三重交通、狙っていたかどうかは分かりませんが、見事にキャンペーン成功ですね。

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