広島アスリートマガジン10月号


 「広島アスリートマガジン10月号」を読みました。「カープ選手が語るドラフト秘話」という特集で、表紙にはドラフト入団時の様々な選手が登場しています。中でも西川龍馬選手、森下暢仁投手、栗林良吏投手、鈴木誠也選手が目立っています。本号が自宅に届いた段階では、カープはCS争いをしていたので、表紙を見て「えっ、もう来年の話?!、あきらめちゃったの?!」と驚きとともにがっかりしました。

 西川龍馬選手がトップでインタビューを受けていましたが、担当スカウトは菊池涼介選手を発掘した松本有史氏なのだそうです。松本氏が視察に行くたびに西川選手が結果を出していたそうで、そうしたところも縁なのでしょうね。苑田スカウトのお話の中に「弱小チームの中で光る選手は、1回戦で負けてしまうかもしれないから早く見に行かなければいけないし、強豪チームの目当ての選手は見に行っても出場しないかもしれない」というスカウトの気苦労をまとめたところがありましたが、そうした視察の中で毎回結果を出してくれるというのですからスカウト側としては思い入れも強くなることでしょう。ただ、ドラフトと言えばやっぱり上位指名が花形、5位指名の西川選手に注目するあたりはシブいなと思うとともに、FA流出を避けるためにカープに指名されたことを印象付ける作戦ではないかと勘繰ってしまいました。よく考えれば、そうだとしたら野間選手に失礼ですね。

 栗林投手も松本スカウトの担当だそうなので、本号は松本特集と言っても良いのかもしれません。栗林投手の指名については名城大学時代も検討されていたものの、栗林投手と同等の評価だった島内投手で迷い、2位栗林投手、3位島内投手という案もあったのだそうです。しかしながら、林晃汰選手を上位指名したいという意向もあって、栗林投手の指名は見送られたとのことでした。栗林投手は冗談めかしに島内投手に「お前のせいでプロ入りが遅れた」などと言っているようですが、当時の松本氏からすれば「縁がなかった」と思ったそうですが、その栗林投手が他球団から指名されずに、トヨタ自動車を経てカープにドラフト1位指名されるのですから、これはまた別な強い縁を感じてしまいます。

 そんな感じで、すっかりシーズンをあきらめたような特集でしたが、笘篠賢治氏、大野豊氏の連載では、しっかりとCSを見据えた文章が書かれており、そういえばヤクルトに3連勝とか、DeNAに3試合連続完封勝利とか、そうしたプラス要素も書かれていて、今頃になって読んだ私は、「あの頃、ピンポイントで強かったなぁ」と懐かしんだものでした。今年のドラフト会議は明後日ですね。カープは早々に1位指名を公表しています。今回も一本釣りできるといいな。

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