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【11月】mocopi実装のフルトラッキング壁避けゲーム「ToPOSE」


はじめに

毎月更新のUE5を使ったコンテンツ制作。
早くも今月で7作目となりました。
2023年は残り1ヶ月、いよいよ消化試合です。

今回は少し違う試み。
SONYから発売されている「mocopi」と「UE5」の連携を目的としたコンテンツを作成しました。

「mocopi」とは?

高性能PCやスタジオを必要とせず、mocopiとiPhoneのみで全身のトラッキング(フルトラッキング)が可能なモーショントラッカーです。
センサーは手首に2個、足首に2個、腰に1個、頭に1個の計6個のトラッカーで実装可能で、一度接続してしまえばセンサーとiPhoneのペアリングのみでとても気軽に使用する事が出来ます。

何と言ってもキャリブレーションがとても楽ちん!
センサーを装着後、アプリからの通知音に合わせて一歩前進するのみ。。
本当に出来ているか不安になるレベルですが、しっかり出来てるんです!

フェイシャルアニメーションにも対応しており、iPhoneのマイクに入力された音声を元にキャラクターの口元が動く仕様となっております。

「mocopi」と「UE5」の連携

公式サイトから、開発者用として各プラットフォームと連携する為のプラグインが配布されている。
先々月くらいからUE5用のプラグインも用意されており、今回はそれを活用してみる。

フルトラッキング壁避けゲーム「ToPUSE」

フルトラッカーを活用するため、壁を避けるコンテンツを作成しました。

プレイ画面01

迫りくる壁の形を見極めて空いているスペースと同じポーズを取りましょう!体の何処かが判定に当たってしまうと、3っつあるLIFEの内一つを失ってしまいます!

プレイ画面02

3回目の失敗でゲームオーバーとなるので、出来る限り壁を抜けて高得点を目指しましょう!

トラッキング制度や課題

フルトラッキングのモーショントラッカーとしては類を見ない程のお手軽な分、反映されにくい動作がどうしてもあることが今回の制作の上で判明した。
もちろん、センサーが6つしかないのと、あくまで加速度センサーとセンサーの傾きで位置の計算をしている為、低い位置での動きをすると狂ってしまうことがある。
特に膝の向きの算出が苦手で、座ったり屈伸運動などには適さないと感じた。
腰の位置は固定できる為、座りっぱなしや立ちっぱなしであれば問題ないと思う。

ただ、プラグインでのサポートがとても手厚く、海外での紹介動画で大絶賛されている。オリジナルの人型モデルもUE5用に構築されている親切設計だった。

UE5簡易講座

今回も例のごとく薄~く解説。

ステージ

ステージ構成はシンプルにし、アバターが目立つようにしている。
以前から黒系統の色味が多かったので、今回は白塗りの空間を演出してみた。ステージの床と空間の白の境目はフォグを大量に発生させて誤魔化している。

ブループリント01
ブループリント02

今回の肝となる「壁」の構築。
現状では6枚しか壁の種類を用意していないが、今後増やすことを想定したつくりにした。

壁の種類ごとにいちいちブループリントを構築してられない。。
方法としては「Sprite」を活用した。
コンポーネントの「Wall」に「SetSprite」を使用して構造体の変数からランダムに一枚取り出す仕組みとした。

後は別にスポナーを用意し、定期的に壁の発生イベントを行うだけである。

トラッカーの活用

壁の穴を利用して避けるゲームは以前からあるコンテンツだが、大きく2つのパターンがある。今回のようにコンテンツ空間内に自分の分身(アバター)を配置するタイプと、カメラなどで実際の人物の輪郭に当たり判定を設けるタイプだ。

アバター型のメリットとしては、プレイヤーの体格に影響されにくい所と考えており、使用するアバターで判定を取ることでコンテンツの難易度も統一出来る。ただ、手足にセンサーの装着が必要になるので、気軽さでいったらカメラ型の方が圧倒的と考えている。

「mocopi」のおかげで今までの手間とは大違いだが、センサーを装着するという行為に対しての抵抗感はどうしてもついて回る。

おわりに

今作で7作目、このブログの記事が増えていくのは非常に嬉しい。
ただ、振り返って記事を読んで見ると時の流れを直に感じられて恐ろしい。。確実に自分の歩んできた道のりではあるが、少し他人事のようにも思える。。。記録に残していないあらゆることを忘れている気がする。。いや実際結構忘れてる。。

次は8作目!
2023年最後のコンテンツは何にしようかなぁ

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